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選・訳…齋藤孝『サン=テグジュペリ 星の言葉』

 まるで静かなピアノソロのように、読み手の心を落ち着けてくれる本。

 サン=テグジュペリの言葉たちが、齋藤孝さんの翻訳によって、短くシンプルに紹介されています。

 ごちゃごちゃせずスッキリしたページ配置なので、とても読みやすいです。

 また、文庫本なので持ち運びしやすく、わたしは最近バスや電車の中でよくこの本を読んでいます。

 読む度に、心の中にある複雑に絡まった糸を少しずつ解いてもらっているかのような気分になれます。

 わたしのお気に入りは以下の二つの言葉。

 「これほどたくさんの星があっても夜明けの香り高い一杯のコーヒーをぼくたちに用意してくれるのは、この地球だけだ」
(P23から引用)
 「星が光って見えるのは、誰もがいつか、じぶんの星に帰っていけるためなのかなあ」
(P113から引用)

 地球はたくさんの恵みを与えてくれる素晴らしい惑星。

 けれど、いつかは魂が体から離れて、元いた場所へと帰っていく。

 そう想像すると、楽しみでもありますし、どこか切なくもありますね…。

 誰も永遠には生きられない。

 魂はこの世に留まれない。

 当たり前のことですが寂しいですね…。

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