透明な水_小説家の「片づけ帖」＃4

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■排水溝の掃除が好き

私は、水が流れている様を眺めるのが好きです。
自然の水の美しさは言うまでもありませんが、自宅の中でも、洗濯機の中でジャブジャブ音をたてて戯れている水や、シンクやバスルームから豪快に流れていく水。
目に見えると見えざるとにかかわらず、そこに全ての不要なものが溶けて運ばれていくようで、眺めているとスッキリするのです。

私は15年ほど前から、環境に配慮した万能石鹸なるものを使っています。
北海道で開発された粉石鹸で、洗い流した水は排水溝を浄化し、配管を洗いながら巡って行き、いずれ川に流れ出たときには魚の餌になるといいます。
食器洗いから洗濯、掃除など様々な用途に使用して「確かにパッケージに書かれている通り万能だ！」と満足が得られるかどうかはさておき、自分が排出する水が巡っていくことで水質浄化に役立っているという感触は、心を整えるには十分です。

もう１つ、2020年頃にクラウドファンディングでわずかながら出資した、”使用済のカイロを加工した、水質を浄化する粒”が、最近は少量販売を始めたので、試しに買って排水溝に置いてみています。
汚れた水に数粒放り込んでおくと、時間をかけて水をきれいな状態に戻すという代物で、これをお茶パックに入れて排水溝に入れておくと汚れがつくのを予防すると聞いたためです。