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超古典的きもの道 着付けより難しいのはヘアアレンジだ

先日、長男の高校卒業式があった。
子どもの行事や冠婚葬祭は、装いそのものに意味を持たせられるので、殆ど和装にしている。
洋服のブランドとか色や形を考えずに礼節を保てるので、準備の時間さえあれば着物のほうがラクなのだ。

その代わり、着付けとヘアアレンジは自分でやる。
きものは大半が今は亡き父方の祖母のものなので、よく言えばヴィンテージばかり。

きものをたとうしから出して並べ、帯をあてがい、この着物をどの季節にどんなシチュエーションで着よう?とあれやこれや考えるのが楽しくて。
同じきものでも、帯と帯揚げなどの小物で印象が変わるので、色合わせのセンスも問われるところ。

今回は卒業式のため、色味は控えめに、一つ紋の紺色の訪問着を選んだ。

スーツのような紺色の織地に白と銀の笹柄
渋い!

厚みのある織地が独特で、いつ何時用に誂えたかわからないけど、祖母のきもの。
100年とは言わないが70年以上は前のものになる。
笹というのは常に緑色なので、常若の生命力を表す柄。節目もあるので卒業式にぴったりだと思った。

長男の中学の卒業式のときは、赤紫色の一つ紋の色無地を着て、次の高校の卒業式ではこれを着ようとずっと前から決めていた。
時は流れ、その時がやってきた。

当日は天気は良かったけど風が冷たかったので、黒の一つ紋の羽織を重ね、超古典的な昭和の卒業式お母さんスタイルの完成と相成り。
帯は桜柄のものと迷ったのだけど、その帯は、どうしても胴前に赤いもみじがあって派手になるので諦めて、亀甲の帯に。

帯揚げが出ちゃってますねー😅

着付けについて言えば、厚みのせいかはしよりが短めだったので腰紐は下のほうに締めたんだけど、1日着たらはしよりではなく、裾線が画像より上がって短くなっていた。

腰紐は下の方に締めてもどうしてもウエストのくびれに向かって上がってしまうので、つまりはウエストの補正が甘かったのだろう。ちなみに、腰紐はゴムよりもモスリン紐のほうが幅がないため私は苦しく感じないし、緩まず安心で好き。
前の日に全て準備したておいたものの、久々にきものを着たので帯締めの結び方とか忘れてて、焦った!

着付けはさておき、結局一番難しいのは、アップヘアのアレンジだったりする。
この日のために髪を長くしておいたけど、ただの夜会巻きだと寂しくなるので、毛ダボでボリュームを出したり。
リアルかんざしをつけるのは黒留袖のときくらいで、いつもこれらのお花のどれかを付けて、髪のごしゃごしゃは見えないように誤魔化すシステム。

お花だとキツい印象にならない、とおもってる。笑
コレットマルーフのワイヤーワーク大好き!!

コロナ禍で入学式など催しが無かったりしたので、出番を失ったきもの達がいる。
古いきものたち、たくさん着たいのだけれど。

次着るのはいつになるかわからないけど、着付けを忘れないようにしないとなぁ、と思った3月だった。

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