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レコードジャケット博覧会シリーズvol.7 / 日本人の肖像編

さて、数多く聞いてきた音楽の中でも、これぞ!!というジャケットにたくさん出会いました。そんな記憶に残って、LPがあるならLPで持っていたくなるような、そんなジャケットを何回かに分けてご紹介してみます。

今回は、日本人の肖像。

日本的なアイデンティティあり、アーチスト本来の姿をあぶりだしたものあり、、ジャケットからいろいろな物を感じることができます。

そんなジャケットを日本人の肖像をテーマに、いくつかご紹介してみます。

BOØWY 「Just a Hero」

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モダンなユーロポップ路線の最高傑作。ジャケットの雰囲気も80年代の日本のファッションよりも、どこかシックなヨーロピアンモード。たしか、当時のステージ衣装はジャン・ポール・ゴルチエ。

柴田淳 「オールトの雲」

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オールトの雲とは、太陽系の外側を球殻状に取り巻いていると考えられている理論上の天体群である。

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太陽系がその本質とするならば、その外側に漂う雲は、見方を変えれば、太陽系を包んでいるとも捉えられます。

つまり本質を、自分自身とするならば、オールトの雲とは、、。

スターダストレビュー「Moody Blues」

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目を閉じ、何かを想いながらギターを奏でる根本要。。まさにムーディ。

山下達郎「僕の中の少年」

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少年時代、どこに行くにでも自分の手足のように一緒だった自転車。大人になってから思うのは、その自転車とともにある思い出こそが、僕の中にある少年なのかもしれないということ。

山中千尋「Guilty Pleasure」

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直訳、罪悪感の喜び。スーダラ節的にいえば、わかっちゃいるけどやめられない。。。振り向きかけた表情が訴えるものは、何か。。それを想うだけでイメージがわいてくるジャケットです。

大西順子トリオ「Somethin' Else5570」

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US、ニューヨークで成功を収めた大西順子さんのこの表情は、ある地点に到達して、さらに遠くを見据える強い意志にあふれています。

ローリー寺西「ローリーズ・ロックサーカス」

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ジャケットの字体はスコーピオンズ。風貌はマイケルシェンカー。メタル&ハードロック好きのローリーらしいジャケット。モノトーンにすることで彼のケバケバしいメイクは意味をなさなくなりますが、その代わり彼の存在感が意味を成してくるという。。そういう意味で彼の本質をあぶりだしたジャケットの傑作でしょう。

氷室京介「Flowers for Algernon」

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ボウイ解散後のファーストソロアルバム。アルバムの内容はものすごく完成度の高いユーロポップの現在進行形。氷室本来の姿です。そしてこのジャケットも、氷室本来の姿のように覆います。飾らず気取らず。もともとそういう素朴な面が、魅力だったのではないかと再認識する一枚。

長渕剛「昭和」

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俺の人生はどこから始まり、一体どこで終わってしまうのだろう、突き動かされる、あの日の衝動のまま、そういつかの少年みたいに「いつかの少年」

忌野清志郎「秋の十字架」

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修行僧のような風貌の清志郎が水をかぶっている=滝に打たれていると解釈するのが良いのでしょう。なにかを水に流そうとしている時期だったのか???そういえば、このころ彼のトリビュートコンサートがあったのだった。

藤巻亮太「アコースティック・レコーディングス」

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レミオロメンの方。こう見ると、TVで見る彼よりも、彼の実像に迫っているような気がします。

矢沢永吉「共犯者」

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キャッチコピーは「俺は、ますます俺になる。」39歳!の矢沢はますます矢沢になる過程でした。その過程を目撃した我々は彼の共犯者。

一世風靡セピア「道が俺達の背を押した。」

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ザ・男気。哀川翔、柳葉敏郎、、ダブルのジャケットの80’sテイストがたまらない。最近、このスタイル、リバイバルしてません?

AJICO「接続」

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復活AJICOのタイトルは接続。すでに接続完了。プログレを00年代の音で再現した彼らは、またプログレを20年代の音で再構築してくれました。

竹内まりや「Quiet Life」

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静かにたたずむその姿は、静かな穏やかな生活をそのまま表しているようでもあります。「うちへ帰ろう」で始まり、「シングルアゲイン」を経て、「QUIET LIFE」でおわるアルバム構成もそれを物語っているような気がします。


緑黄色社会「Shout Baby」

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片思いの男性に、迷い戸惑い溺れそうな歌詞のポイントは「変わりたい」という部分。そういう意志を感じるジャケットです。

元ちとせ「ノマドソウル」

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かつて沖縄、琉球には独自の文化様式がありました。また、北の国、アイヌにもまた独自の文化様式がありました。実は、ルーツは同一で、中央に渡来した民族が過去、北と南に分かれたのだとか。

ノマド、、特定の地を持たない、、つまりは地に依存しない魂。このジャケットは多様性の具現化ですね。

椎名林檎「逆輸入 〜航空局〜」

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提供曲のセルフカバー。そのままアレンジを最小限にとどめたようで、直行便という意味合いでのタイトルだそうです。日本の曲。日本人。日本人が歌う日本の曲。そこに文楽を持ってくるセンス。

椎名林檎「逆輸入 〜港湾局〜」

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こちらもセルフカバーアルバム。港から旅立っていった自分の子供のような楽曲。その楽曲を迎え入れる場所は港である必要があるのでしょうし、それを迎え入れる自分自身は日本人であるということなのでしょうか。

椎名林檎「平成風俗」

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本来のジャケットはバスタブですが、見開きにはまさに、日本人の肖像が隠されておりました。


さて、今回は、日本人の肖像をテーマにジャケットを取り上げてみました。お好きなものはありましたでしょうか?


◆過去記事

vol.1から、vol.5までは、こちらから辿れます。




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