死を意識することで、生が鮮明になる 〜 「NIPPON」 椎名林檎
たしか、サッカーのワールドカップの時に作られた曲でしたかね。。
その名もNIPPON。
応援歌のようでもあり死生観が漂う楽曲でもあります。
生と死
人間や生きているものは必ず死を迎えます。これは誰もが抗えない事実。身近な死の体験は、死をより身近なものにすると同時に、いくつもの気づきを与えてくれるように思います。
たとえば、やがて来る死に際して、後悔しないように、今を精いっぱい生きることの大切さ、、、そんな気付きがありますね。
死生観
死生観について語るとすると、日本は仏教伝来前と後に大きく分けられます。
仏教伝来前
いわゆる宗教伝来前は、目に見える神がいなかったわけですから、森羅万象自然のあらゆるところに見えない神がいるというような考え方でした。アミニズムや山岳信仰などですね。
そして、輪廻転生。死んだら、魂となってあの世に行き、また再びこの世に違う形で戻ってくるという考え方。
また、死によって、物としての身体は魂を失い、抜け殻となってしまう。その身体に悪い別の魂が入らないように、また、身体を離れた魂が無事輪廻転生の循環に入り込むことができるように整えるための儀式・儀礼が生まれてきました。
仏教伝来後
仏教が伝来した初期の頃は、仏と人は距離が近かったそうです。ただ、定着するタイミングは、源平争乱の時期でもありました。戦乱の世は非日常な世界であるけれども、目の前にならぶ人の死は、まごうことなき日常の世界。死が眼前のものとなり、、リアルになり。。親鸞らが説いたといわれているのが、現世での救済。現世での救済のために念仏を唱える。仏と人をつなぐものが念仏ということのようですね。
不安を感じる人々の救済といいますか。
現代社会
現代も日本人は無宗教といわれながらも、仏教は社会や生活にとても深く根付いているのではないでしょうか。
身近なところだと、いわゆる神様に何事かを想いたいときには、神社にいきますよね。そういうものは、もはや日常に刷り込まれているといってい良いと思います。
時代が変わりゆこうとも、いつか死を迎えるのは必定。ならば、前向きに今をきちんと生きることが何よりも大切なんだと思います。
来たるべき死を認識することで、今、生というこの瞬間がより一層鮮明になってくるのですね。
今を大切に生きていきたいですね。
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