自分の成功体験のコピーを部下に求めてはいないだろうか?
「部下が思うような結果を出してくれない」
「いくら指導しても成長しない」
企業向けの育成コンサルタントをしていると、営業部門の管理職の方からこのような悩みを打ち明けられることがあります。
同じように悩んでいらっしゃる方のお話をいくつか聞いていると、ある共通点に気づきました。
「自分の成功体験のコピーを部下に求めている」のではないでしょうか?
私の成功体験をまねるべし!
「私がこのやり方でうまくいったのだから、四の五の言わず私のやり方をまねてごらん。」
このような気持ちは誠意から発せられたものだとは思います。
しかし、このような価値観を無意識にでも持って部下に接していると、部下は「行動の抑制」を受けていると感じるかもしれません。
自分で考えたことを実行するのではなく、指示されたとおりに行動をしなくてはいけないと捉えるということです。
もし彼らが自分の行動に制約を受けていると感じると、指示を出している人に安心と安全を感じられなくなります。
その結果、彼らは上司から距離を置こうとするか、あるいは攻撃的な態度をとることもあります。
✔ 部下が空返事で受け答えする
✔ 反抗的な態度が目立つ
このような状況があるなら、部下から安心安全を感じられないというSOSのサインが出ているのかもしれません。
「自分なりに考えていることを聞いてもらいたい」
「レベルの高い成功事例の即実行を求められても辛い」
などと思っている可能性もあります。
では、このような状況を変化させるにはどうすればいいでしょうか?
部下を観察する・部下の成功体験をイメージする
部下を観察する目的は、彼らの強みや個性を見つけるためです。
例えば、上司であるあなたは強いリーダーシップで周りをぐいぐい引っ張るタイプだとします。
あなたが問題視している部下は、性格がおとなしくてそれをまねするのは難しそうです。
しかし、彼は人の話を聞くのが上手で自分の弱みも周囲に出すことができるタイプだとします。
このような部下なら、将来は周りの協力を集めチームをまとめ上げるリーダーシップをとることができるかもしれません。
また、部下が強みを発揮して成功している姿を想像してみるのも良い方法だと思います。
「そうは言っても、今までの部下の失敗を思い出すと、とても彼が上手くやっている姿は想像できない・・・」
自分事ではなく、他人の成功イメージを想像するのは本来簡単なことではないと思います。
しかし、成功イメージは意識的に持つことができます。
「想像できないものは実現しない」という言葉もありますね。
自分自身が過去に成功イメージを持っていたように、経験の浅い部下にも自分なりの成功イメージを持てるように関わっていくと、信頼関係も築き易くなるのではないかと思います。
(^-^)
まとめ
人はそれぞれ個性があり、自分の強みや個性が発揮できる環境で能力も発揮できるものだと思っています。
自分とは強みが違うなと感じる部下には、よく観察をして彼らの特徴と強みを見つけてみましょう。
経験の浅い部下は、自分の成功イメージがまだぼんやりしているでしょう。
ミーティングの機会や対話を通して部下の成功イメージを共有して育てるコミュニケーションが取れると良いですね。
(^-^)
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