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大阪の大学で講師をしています。無名の教員が、シンクタンクの経験や大学でえた知見をもとに…

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大阪の大学で講師をしています。無名の教員が、シンクタンクの経験や大学でえた知見をもとに、世の中への提案したいと思い始めました。また、社会で起こっている事柄を、自分なりの解説を加えて伝える”翻訳者”の役割ができればと考えています。食べ歩き・飲み歩き、サッカー好きなおじさんです。

マガジン

  • 素敵なお店と食が彩る物語

    誰かと一緒にした食事やお酒の光景をショートストーリで描きながら、 素敵なお店の紹介をします。 東京(中央線、小田急線)と大阪(北摂)中心ですが、 適宜、エリアは広げていきたいと思っています。

  • 飲食店を応援したい!

    新型コロナで苦しい思いをしている飲食店。 今は踏ん張りながら、より美味しく、より持続的に発展していくための 応援しをしたいと思い、このマガジンを作成しました。 明日の素敵なお店を一緒に考えませんか?

最近の記事

新型コロナで最も打撃を受けた公共交通機関に根本的な支援を

 「新型コロナで最も大きなマイナスの影響を受けたのは?」と質問されたら、多くの人が『宿泊・飲食サービス業』と答えるだろう。  だが、国内総生産(GDP)で見てみると、最もGDPが減少したのは、『運輸・郵便業』の6.4兆円減(減少率▲21.5%)で、『宿泊・飲食サービス業』の4.3兆円減(同▲31.0%)よりも多かった(経済活動(16分類)別)。  GDPから雇用者報酬や減価償却費等を差し引いた営業余剰は、『運輸・郵便業』が6兆円のマイナス(余剰がない状態)なのに対して『宿泊・

    • カレーから入り、フレンチ経由、カレーに帰る?はず:阿佐ヶ谷 SPOON+

      始まりは、西荻窪で開業したカレー屋だった。当時は開店当初で空いてたので、カレー好きの私としては、吸い寄せられるように、入っていった。今、休日は列をなし、カレーのいい匂いが空腹の人々を悩殺している。回りのマンションは、いい迷惑かもしれない。 そのカレー屋が、今度は新たにフレンチのお店を出したという。つまみとワイン、そして何よりも締めにカレーが出てくるという。ネットで見てはいたが、行く機会を逸していた。  早紀と、久しぶりに会うことになった時、阿佐ヶ谷のこの店にしようと思

      • 経堂のリアルなお店でお酒を買う。素敵なワインに出会うコツ:入るのに勇気のいるワインショップ「Anyway Grapes」

        「アルバリーニョ?」 それは、1週間ほど前のこと。  ブドウの品種はいったいどれくらいあるのだろうか?ワイン専用のものだけでもどれくらいあるのだろうか?カベルネ・ソービニオン、ピノ・ノワール、シラー、テンプラリーニョ、、、指を折っても片手で足りる人が大半だろう。ワイン天国の入り口で戸惑う可南子が初めて聞いたとしても、別に不思議ではない。 「リアス・バイシャスは雨が多い地域で、海からのミネラルが白ワインに独特の味わいを与えているんです」 店員の説明を聞いて、その人が答える前に

        • チトフナ、エンドロール:駅近3分の隠れ家ビストロで

           フライパンに上に書かれたOPENの文字が見えた。少し早く着き過ぎたが「開店していてよかった」啓子は笑った。駅から来るときに、ガラス越しにオーナー夫婦が準備をしているところが見えた。いつ見ても、微笑ましい。  どちらかというと、知る人ぞ知るジモティに支持される存在  気合を入れた都心のフレンチではない。肩の力を“抜ける”ちょっとおしゃれな居酒屋のような存在。自分が素直に出せて啓子はお気に入り。この店を教えてくれたことで、先輩をちょっと尊敬しはじめるようになった。初めて来

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        • カレーから入り、フレンチ経由、カレーに帰る?はず:阿佐ヶ谷 SPOON+

        • 経堂のリアルなお店でお酒を買う。素敵なワインに出会うコツ:入るのに勇気のいるワインショップ「Anyway Grapes」

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        • 素敵なお店と食が彩る物語
          8本
        • 飲食店を応援したい!
          5本

        記事

          旅立ちの季節の過ごし方:会食は4人以内の一回キリで、2週間は自粛を~コロナに負けるな~

           3月末から4月にかけて、卒業や転勤など別れと旅立ちの季節だ。桜舞い散るこの季節においても、新型コロナとともに生きていく状況は変わらない。感染のリバウンドが取りざたされる春先の3月末から4月にかけて、年末年始の急増などのこれまでの教訓を生かして、どのような行動をとるべきかを考えてみた。 1.年末年始の新型コロナ感染拡大の仮説:同時多発型小規模連鎖の可能性  下記のグラフは大阪府の新規陽性者数も推移を示したものであるが、年末年始の新型コロナの感染拡大には以下のようないくつかの

          旅立ちの季節の過ごし方:会食は4人以内の一回キリで、2週間は自粛を~コロナに負けるな~

          3つのチェンジと限定:コロナ対策で雰囲気のいいお店を応援しよう ~コロナに負けるな~

           誰かに教えたい雰囲気の良いお店と言うのをみんな1つは持っているのではないか?味も、値段も、サービスも含めて、全体として“雰囲気が良い”というしかない。  新規陽性者が爆発的に増えた年末年始。“新型コロナ対策的に雰囲気の良いお店”とはどんなものだろうか。次のステージを目指して、お客の視点から考えてみた。 1.入替えに熱心である:3つの入れ替え チェンジして欲しいのは、「空気」「食器」「お客」。  「空気」は言うまでもなく“密閉”を避けるための換気の徹底。  「食器」はこまめ

          3つのチェンジと限定:コロナ対策で雰囲気のいいお店を応援しよう ~コロナに負けるな~

          明るくないイタリアンで絶品を食らう:豪徳寺の謎のエノテカ

           乾杯のグラスを合わせる澄んだ音がやんだ後に電車の過ぎ去る音が聞こえた。  高級住宅地にあるのだが、なぜか場末感のある不思議なビストロ。それだけに親しみやすく何度も訪れたくなるお店。でも、一見さんのハードルはかなり高い。2階にある上に、急な階段へ続く入り口には料理のお勧めだけ。連れてきてもらわないと、なかなか行けない店。  少しの揺れと共に、2階の窓からは世田谷線の電車が見えた。西島三重子の池上線が頭の中で響き渡りながらも、ここは世田谷線。昭和のちんちん電車と言われた面影

          明るくないイタリアンで絶品を食らう:豪徳寺の謎のエノテカ

          正統派バー「Towser」:西荻の朝まで、あと2杯

          Towserは猫の名前。ウイスキー醸造所の守り“猫”だそうだ。麻布にあれば、おしゃれなバーだが、西荻では、庶民的過ぎて素敵な女性を口説くのにはピンとこない。路地裏にある長屋づくりのオーセンティックなバー。壁一面には、ウイスキーを中心にボトルが天井まで並び、静かな展開では寡黙にグラスを傾けるオジサンが似合う店だ。店には客は私たち2人だけ。 絶世の美女というわけではないが、玲奈は世間的には"いい女"なのだろう。 仕事を完ぺきにこなし、編集関係のせいかどうか、話題は豊富だ。 速射

          正統派バー「Towser」:西荻の朝まで、あと2杯

          「ギ」:店の名の由来を聞いたことはない

           カタカナでたった一文字:「ギ」。潔い。  外装はなんとなく、写真集のサンタフェを思い出させる、白い壁。地中海風と言えば、そう見えてくる。通りから窓越しに見える店内で、キビキビと動く女性に姿に、魅かれて、一度は入ってみたいと思いっていた店だ。微笑みながら楽しそうに、美味しそうに食べているお客さん。  寒い、冬の夜だった。会社で問題があり、少し遅くなったため、お腹が空いていた。マッチ売りの少女のように、自分の不幸さと、窓の向こうの幸せな風景のギャップに、この扉を開ければ自分

          「ギ」:店の名の由来を聞いたことはない

          スタロードの思い出:世界のビールとカルバドスのお店

           阿佐ヶ谷は、宵っ張りの街だ。  公式には夕方7時開店の店だったが、8時に行っても空いていることは少ない。「Bitter」は、そんな店だった。その代わり、客がいる間は、朝まで開けている、不思議な店。  なんちゃってインテリが集う、中央線にありがちな不思議な雰囲気をもった店。カウンターだけの6人も入れば肩が触れ合う、10坪にも満たない小さな店。初めてのお客同士でも、話題がはまれば盛り上がれる。素敵なマダムがやっているビールとカルバドスのバー。  茜は、その店を手伝うアルバイト

          スタロードの思い出:世界のビールとカルバドスのお店

          再会:隠れ家的な蕎麦屋で

           小豆色の電車が止まりきらないうちに、ドアが開いた。雨上がりのアスファルトがしっとりと濡れて、乾ききった8月の街が生き返ったようだ。ハイヒールを脱ぎ裸足で歩き出したくなる衝動を抑え、山側の店に向かった。  住んでいなければ、知り合いがいなければ、たぶん降りないだろう阪急御影駅にある『蕎麦処 ふくあかり』。月に一度、やるせない逢瀬のために訪れる二人が似合いそうな、この店、お店の人には申し訳ないが、そんな感想を私は抱いた。  今から会うその人は、以前、働いていた会社の知り合い

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          「鱧をたくさん食べれたね」:そう言って見えてきたもの ~新型コロナに付き合うために~

          「今年は鱧をたくさん食べれたね」。どちらからともなく、そう言った。 湯引きにしたり、オリーブオイルで焼いたり。  京都をはじめとする関西の人は、夏の暑さが激しさを増し、祇園祭りの宵々山が近づいてくると、鱧を食べたくなる。私もその一人だ。祇園祭も縮小され、料亭も休業や営業時間の短縮を余儀なくされた店も多いのではないか。“鱧”を味わえなかった人が感じたあきらめの夏。  ところが、今年は、スーパーで鱧を買う機会が増えたように思う。それも1匹全部、生のものを。  丸々と太った金色に

          「鱧をたくさん食べれたね」:そう言って見えてきたもの ~新型コロナに付き合うために~

          Go to Eat&Rideで15,000円:鉄道・バスをつけてもっとお得に"Go Around キャンペーン”はいかが?

           Go to Eat が始まる。  例えば、12,500円分のプレミアを付けて10,000円で購入できる券が、売り出されるらしい。2,500円分もお得だ!この2,500円分で、どの店に行こう、何を食べよう、何を飲もう、と今から楽しみにしている人も多いだろう。  だが、意外とかかるのが交通費だ。例えば、私が今住んでいる北摂の駅から、神戸の元町まで行くとすると、片道980円。往復で1,960円。得した2,500円が、なんだか消えてしまうようなさみしさがある。  そこで提案。

          Go to Eat&Rideで15,000円:鉄道・バスをつけてもっとお得に"Go Around キャンペーン”はいかが?

          空席から熱いメッセージを:『ありがとうシート』の提案 ~新型コロナに付き合うために~

           ポツリと空いた席。フィジカルディスタンスを確保し、密を避けるために広げられた空間。何もなければ、多くの人が座り、笑顔を見せていたはずの場所。“席が泣いている”とは言わないが、何とか、活用できないか?  これから書くとことは一つの願望である。 1.名前も知らない人たちに感謝をするには、、、、  新型コロナでは医療従事者の方たちの活躍が感染の深刻化を防いでいる。少なくとも私はそう思っている。  でも、テレビのモーニングショーのコメンテータは違っていた。PCR検査の精度が100

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          心を込めた「どうぞ、ごゆっくり」を ウィズ・コロナ時代に選ばれるお店へ:~新型コロナに付き合うために~

          先日、2つほど先の駅のイタリア料理店に行った 前は何度か通ったけど、店に入るのは初めて。 新型コロナ対策、どうなんだろう。 ちょっと不安だったが、不幸にもそれが的中してしまった。 店員は誰もマスクをしていない。 そして、私たちよりも少し遅れて入ってきた数人のお客が、大声で騒ぎだした。 さらに、その話の輪に入っていく店主夫婦。 早々に、退散した。たぶん、もう1度行くことはないだろう。 外出を控え、外食を絞り込んでいる、飲食店を選ぶ目も厳しくなっている中で、新型コロナ対策が

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          夜の街のコロナを封じ込められるか?:推計 夜の闇に消える陽性者は4000人弱 ~新型コロナに付き合うために~

           夜の街の関連の陽性者数を大胆に推定してみた。  東京都の“夜の街関連”の感染者数が、1日当り100~150名(参考 7/10時点の夜の街関連:110人)になるように捕捉率、陽性率、陽性者等を逆算して推定してみた。  夜の街(歌舞伎町等)の飲食店等(ホストクラブ等)の数が250店舗とすると、働いている従業員(ホスト+スタッフ)の数は1店舗当たり15人とすれば3,750人。従業員が検査を受諾する率、陽性率を想定すると、従業員の陽性者は1週間で563人。  飲食店等へ来るお

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