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3つのチェンジと限定:コロナ対策で雰囲気のいいお店を応援しよう ~コロナに負けるな~


 誰かに教えたい雰囲気の良いお店と言うのをみんな1つは持っているのではないか?味も、値段も、サービスも含めて、全体として“雰囲気が良い”というしかない。
 新規陽性者が爆発的に増えた年末年始。“新型コロナ対策的に雰囲気の良いお店”とはどんなものだろうか。次のステージを目指して、お客の視点から考えてみた。

1.入替えに熱心である:3つの入れ替え
チェンジして欲しいのは、「空気」「食器」「お客」
 「空気」は言うまでもなく“密閉”を避けるための換気の徹底。
 「食器」はこまめに下げる、取り換えることで、ウィルスの蓄積を避けて、食器を介して感染するリスクを減らす。“宅飲み”でありがちな鍋や大皿料理なども、お店が取り分けてくれることが望ましい。従業員の負担は増えるが、逆に、ゴージャス感が出る。また、出費にはなるが、とりわけ用のスプーン等をお客さん各自に用意するのも1案だ。
 「お客」の入れ替えは長時間の飲食を避ける意味での人の入替えと同時に、入替えの際にいったん玄関や窓を開放することにより、「空気」と「食器」の入れ替えを同時に行う。これなら、冬場でも可能だ。例えば、予約と次の予約の間に15分ほどの空き時間を設けるよう予約方法も変更し、その15分の間に、3つの入れ替えを実施する。換気の悪い地下のお店でも空気を入れ替えることができる。これらは同時に従業員のリスク低減にもつながる。
よく、グルメサイトには、“定期的な換気”という書き方をしているが、この場合は、“敢えてお客ゼロの時間帯を作り、空気と人と食器の入れ替えをやっています”というアピールしてほしい。もちろん、居座るお客もいるだろうが、協力するお客が増えれば、入替を行うことも容易にできるはずだ。また、居座る客には、窓やドアをあけ放ち、寒い思いをしてもらうのだ。さっと時間になれば入替わる、そんなメリハリのついた対応をしている、そういうお店こそ、安心していけるし、他の人にも強くお勧めしたい。

2.人数や時間を限定している: ディスタンスの確保に加えて“3つの限定”
 従来の「テーブルの近さ(ディスタンス)」に加えて、制限してほしいのは、「大人数のお客」「会話」「滞在時間」。
 1つ目は「大人数のお客」の制限だ。例えば、“グループ客の利用は4人まで“等、1グループあたりの人数の上限を決める。密を避けることができることに加えて、仮にグループ内に感染者がいたとしても残りの3人までの感染にとどまる可能性が高い。また、密集を避けることができれば、店内の換気の効率があがり、感染リスクが下がる。
 2つ目は「会話」。おしゃべりを少なくしてもらう、食事中もマスクをする、テーブル内に衝立を立てるなどを行うことだ。“黙食”という張り紙がマスコミに取り上げられたが、張り紙だけでなく、“大声を出さないでさい”等の要望を店員からのお願いも出来ている店は安心感が高まる。
 3つ目は「滞在時間」。例えば、60分間など時間制限により、1グループあたりの滞在時間を短くする。マスクのない状態での接触で、感染リスクが急激に上がり始めるのが15分~30分だとすると2時間を1時間にしたところでリスクがゼロになるわけではない。しかし、前述の入替えはこのような時間制限をすることでやりやすくはなる。滞在時間が減れば、会話をしている時間も減らせ、それに応じてリスクの高い時間も減る。何よりも店内のウィルスの蓄積量は減り、お客さんも従業員もリスクが減るはずだ。

3.行政の支援とお客の気遣い
 もともと「滞在時間」が短く「大人数のグループ」でいくことの少ないカウンターのみの飲食店(ラーメン、カレー、立ち食い蕎麦等)の場合は、営業時間の延長を認めるなどの弾力的運用を行政には願いたい。席数と営業時間、お客の滞在時間等の入れ替えや制限を総合的に考えて、感染リスクを効果的に削減している店を行政は、より多く応援して欲しい。
 また、お客さんの方も、小グループの会食は時間をあけるように計画してほしい。例えば、会食の期間を感染力のある期間(7~10日間程度)の間隔を置くように留意してほしい。年末年始には、クリスマス、忘年会、新年の集いなど4人程度であっても3日間隔くらいで3回程度、会食したケースもあるだろう。クリスマスに自分が感染していた場合、3人に感染させることになり、感染した人たちも別の会食で数名、といった具合にあっという間に、数倍に膨れ上がることになる。年末年始の急激な感染者拡大は、このような小グループの感染が同時多発的に起こった可能性がある。

 “雰囲気のいいお店”には、いくつかの条件があると思っている。その一つは、お客さんも店員さんもお互いに気を使っていることだろう。そして、地域の行政がそれを応援する。
 誰しも自分だけは、ゆっくりしたい。だが、新型コロナ下の中で、次の人に気遣い、早めに席を立つお客がたくさんいるお店。そんなお店は、安心して行ける。ある意味、3密で長時間、同じ食器で飲んで食べることになる“宅飲み”よりもずっと、安全・安心だ。

 食事、サービス、インテリアなどで、新しさを競っていたコロナ前。お客同士、お店とお客、それぞれがお互いの安全を祈り、“気遣う雰囲気”。新型コロナ以降のニューノーマル(新常態)では、これが新たなクールなも店の基準になることを願いたい。ワイドショーのコメンテータが唱えるゼロコロナではなく、新たな感染症にも粘り強い社会にメタモルフォーゼ(変身)していくことを願っている。

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