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私の大学時代の恩師の渾身の力作。『身体の変容』高橋一行著(社会評論社)

私も人生を変えた恩師である明治大学政治経済学部名誉教授の高橋一行先生より、新著をご恵贈いただきました。非常に読むのが楽しみで、既に没しているヘーゲル、そして、もちろん存命のジジェク。どうこの問題に向き合うのか。

ミシェル・フーコーと谷崎潤一郎。メタバースと政治経済。もう興味がありすぎて、読むのが楽しみで仕方ありません。

それから人名一覧に出ている人物の豊富さ。東浩紀、『帝国(マルチチュードで有名)』アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート、宮崎哲也、宮台真司、この辺りまでは、想定できましたが、なんと深田萌絵まで出てくるのは、想像の斜め上をいきましてビックリいたしました。

とにかく人名一覧がすごい。福岡伸一、数学の積分が僕は好きだったのでライプニッツ、最近オンライン英会話で哲学の話をよくするときに出てくるレヴィナス、そしてなんと京都大学の藤井聡教授まで。これだけで間違いなく超おもしろい本であることが伝わってきます。

そして、アメリカ研究をずっとやってきた身としてはジョン・ロックがこの本でどう描かれるのかということに非常に興味があります。統治二論はどう描かれるのか、など。

そして、一番気になったのが、バーチャル美少女ねむ。

上野千鶴子、内田樹、大澤真幸、カズオ・イシグロあたりも非常に興味深いトピックです。

また感想をこちらに、書かせていただきます。


私の明治大学政治経済学部時代の、「政治学説史」(当時)の、渾身の力作が発売されました。先生とは、今年あたまくらいに、お茶の水でお酒を飲ませていただいたのですが、高橋名誉教授からは、おおよその概要は伺っています。目次を載せます。これを見ただけで読んでみたいと思わせる、高橋名誉教授渾身の力作ではないかと勝手に思っております。

メタバースとロボットの身体性を論じ、 人間の性、食、病、気を考察する。

「身体は他者に開かれている。このことを体験と理論で語りたい。その際に、体系に亀裂を入れ、否定性と偶然を強調し、そのことによって他者性を重視するヘーゲルの理論を参照する。また必要に応じて、メルロ=ポンティやレヴィ=ストロースも使う。ジジェクを通じて、フロイトとラカンにも言及する。そういう意図を持って本書を書いた。」(まえがき)


第1章 メタバースの身体
1-1 メタバースの世界
1-2 メタバースの身体
1-3 メタバースの政治経済

第2章 性
2-1 谷崎潤一郎とM.フーコー
2-2 円地文子とC.マラブー
2-3 笙野頼子とJ.バトラー

第3章 食
3-1 毒を食らう、または消化と排泄
3-2 食人について、またはC.レヴィ=ストロース
3-3 食の哲学

第4章 病(1)
4-1 心の暴走を抑える身体 鬱
4-2 身体の戦略 摂食障害、解離性障害、境界性人格障害、老い
4-3 身体の硬さ 自閉症

第5章 病(2)
5-1 コロナ禍が教えたこと
5-2 言葉と身体の病、またはS.フロイトとJ.ラカン
5-3 病理が教えること、またはM.メルロ=ポンティ

第6章 気
6-1 武道について
6-2 野口整体、または気について
6-3 間合いについて

第7章 メタモルフォーゼ
7-1 メタモルフォーゼ、または輪廻
7-2  ロボットの言葉と身体

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