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『仮説思考』

「仮説」って聞くと科学的な実験なんかを連想して「私には関係ない」と思ってしまうかもしれません。が、そうではありません

「仮説思考」はすべてのビジネスパーソンに必須のスキル

そして、この言葉が刺さりました。

何もしないことが大きなリスク

本当にそう思います。仮説を立て、すばやく実行に移すことがリスクの回避になる時代です。

一緒に学びましょう!💪

※本記事の図は、本書にはないオリジナル図解です


誰向け?

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すべてのビジネスパーソンに必須。ではありますが、ご自身やそのまわりで以下を感じている人には特に向いています。

・仕事が遅い
・よい判断ができていない
・意思決定ができていない
・リーダーとして力不足

別の言い方をすると、身につけるとこれらに役立つわけです。つまり、仕事がスムーズ⤴、正確性が⤴、質が⤴、となるのです。

ビジネスパーソンに大切な能力として、①先見性、②決断力、③実行力、があげられますが、「仮説思考」では特に①と②を磨くことができます。

仮説思考は必須スキル.drawio


「仮説」とは

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本書では以下のように定義されています。

まだ証明されていないが、もっとも答えに近いと思われる答え

注意すべきは「正解とは限らない」ということです。でも、それでいいのです。どういうことか?その答えを本記事で学びましょう。

「よい仮説」とは

①一段深く掘り下げて、②具体的な解決策あるいは戦略に結びつくもの

のことです。

よい仮説

たしかに、もやっとした内容ではなく、掘り下げて具体化し、アクションに結びつかなければ何もはじまりません


仮説の2段階

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①問題「発見」の仮説
 ↓
②問題「解決」の
仮説

そもそも「何が問題なのか?」がわかっていないと話にならないですね。日本人が不得意と言われるものです。→①問題発見

今回は②問題解決の仮説を掘り下げます。


仮説思考 vs 網羅思考

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仮説思考の対極が網羅思考です。網羅思考とは

考えうるさまざまな局面から調査・分析をし、その結果をベースに結論を組み立てる思考

つまり、ぜ~んぶ情報を集めてから考えはじめるのです。私もよくこれに陥っていました。なにがいけないのでしょうか?

①網羅思考は、時間がかかりすぎる!
網羅思考は、最初に全体のストーリーが見えない!

網羅思考型の人にとっては、「たしかにそうかも…」と思えるのではないでしょうか。情報を集めるだけでタイプアップ。これではいけません。


一般の人 vs 仮説思考型の人

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問題解決にあたり、

一般の人は、「9割を分析に頼る」のに対し、
仮説思考型の人は、「2割程度しか分析に頼らない」そうです。

えらい違いです。また、仮説思考型の人は、そもそも問題解決にあたる全体時間が短いです。

一般の人vs仮説思考型の人

なぜこんなことができるのでしょうか?


「よい意思決定」は「よい仮説」から

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網羅思考では、たくさんの情報を集めて発散するため、よい意思決定に結びつきません。一方でよい仮説は、意思決定のための情報を狭めます

仮説思考において、この「狭める」という考え方は非常に大切です。「選択肢を減らす」「シンプルにする」「収束させる」とも言えると思います。

よい意思決定.drawio

仮説思考型の人は、分析にかける時間が2割という話をしましたが、まさにこれです。分析すべきことを仮説で絞り込んでいるのです。


仮説思考のサイクル

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仮説思考のサイクルをまとめると以下の図になります。

仮説思考のサイクル.drawio

①いまここ(現在地)と経験から仮説を立てる
②「仮説→実験→検証」を高速で繰り返す
③成功ならそれでヨシ。
④失敗してもそこから学ぶ学ぶことで経験値が上がり仮説が進化する

前に「仮説は正解とは限らない」と話しましたが、これが④につながります。失敗してもそこから学んで進化すればOKなのです。

だからこそ、情報集めにもたもたするのではなく、すばやく実行に移すことが大切なのです。

そして、地味に大切なのが「経験」なのです。経験は、人生で積み重ねられたものです。「直観が仮説に結びつく」のです。

よい例として古畑任三郎刑事コロンボの話がありました。彼らも仮説思考型人間です。

彼らは「単なる思いつきの勘」で犯人を見つけるのではなく、長年の経験に裏打ちされた「直観」で仮説を立てるのです。


仮説思考のトレーニング

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ところで、仮説思考はどうやって磨いていくのがよいのでしょうか?
本書ではトレーニング方法についても詳しく書かれています。

仮説思考のトレーニング

①まずは、日常的な仕事や生活の中でさまざまなことに「問題意識をもつ」ことが大事です。

②その問題や事象について「それはなぜなんだろう?」と5回掘り下げます。イメージ的には過去方向です。(トヨタ式「なぜ」の5回ですね)

③また、「だから何だろう?」も繰り返します。イメージ的には未来方向です。こちらは回数は書いてありませんでした。

いきなりお客様に「仮説をぶつけてみる」のはちょっと怖いですね。できれば、簡単に答え合わせができるものがよいです。

例えば、「ある人がとったある行動」。↑のトレーニングをやった後で、直接本人に聞いて答え合わせをするのです。

他には、本を読む前に「この本はなぜこんなタイトルなのか?つまり何を言いたいのか?」の仮説を立てて、読んで答え合わせをするのもよいですね。

立てた仮説は、メモしておくことも重要です。
仮説思考のトレーニング、是非やってみてください😊


本書でさらに学べること

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本書では、さらにこんなことも学べます。

「ヒラメキ」の生み方
「上手なディスカッション」のコツ
「学習する組織」にするための仮説思考の活用法

気になりますね!


まとめ

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何もしないことが大きなリスク

そんな今の時代に、何をしますか?

「仮説思考」は網羅思考のように情報をたくさん集めるのではなく、意思決定の選択肢を狭めてすばやく行動に移すための考え方でした。

「仮説思考」により、ビジネスパーソンに大切な①先見性②決断力が磨かれ仕事がスムーズ⤴、正確性が⤴、質が⤴、します。

失敗を恐れてはいけません

失敗しても、そこから学び、経験値に変え、仮説は進化し続けるのです。そして、自分も進化し続けることができるのです。


本日の学びはここまで。また来てください。👋


読書期間 2021/07/09-2021/07/23
初版発行 2006/03/31

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