maikopia

お引越ししてきました。 自然と紅茶と本と音楽が好きです。

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最近の記事

猫と海鳥

今日は外来で診察を受けてそのまま入院棟へ。 同室で仲良くなった方が再入院されていたのでお話をしに行った。 例えば同じ病気をしたとしても、その人の痛みはその人にしか分からないもので。 何を決断するにも最終的には自分と自分の対話。 だから私なんかがかけられる言葉はひとつもないんだけど、ほんの少しでも楽しい時間になっていたり、心が寄り添えてたらいいな。 文房具が大好きな方だから、と思って可愛いメモ帳をお土産に持っていった。 私もひっそりと全く同じものを買って、お揃いฅ•

    • おさらい会

      2023年春のおさらい会が終わりました。 生徒さんたちの頑張っている姿、表情が、音と共に心に残っています。 仕事や家事の合間をぬって練習した人、受験勉強をしながら少しでも楽器に触れようと努力した人、練習場所がなくてミュートで練習せざるを得なかった人、、、 趣味として楽器を演奏する人の事情は様々。 私は、そこに寄り添い続けたい。 傷のない演奏が素晴らしいわけじゃない。 私は今日、確かに感動して、涙がこぼれた。 生徒さんたちの音は、積み重ねてきた時間と、体温を感じる

      • 展望

        2022年が終わりますね。 今年は、私なりにアクセル全開で走り抜いた一年だったと思います。 一番大きかったのはやはりレコード会社と契約してのCD制作で、メジャーという言葉を重く感じた時もありました。 考え過ぎて眠れない夜もありました。 私生活でも色々と苦難があり、笑顔で元気に振る舞うことで自分自身を鼓舞していた時期もありました。 一人ではとても乗り越えられなかった。 周りのみんなありがとう。 2023年は、種をまく一年にしたいです。 花を咲かせることに一生懸命

        • The Water Is Wide

          2022年10月26日、私のセカンドアルバム【ROMAN】リリース日です。 長かったような、あっという間だったような、不思議な感覚です。 アルバムのラストを飾る The Water Is Wide(堀越亮編)。 元々スコットランド民謡ですが、私が高校生の頃、この旋律に全く別の歌詞をつけアレンジしてリリースされた千住明さんプロデュースの Summer Snow という楽曲として、私はこの曲と出会いました。 その美しさに大きな影響を受け選曲したため、私も、私自身で歌詞を作

        猫と海鳥

          心地良い場所

          夏ですね。 【夏】という漢字はどことなく清涼感があります。 こんなに暑いのに、不思議。 透明なグラスに氷を入れて、常温の麦茶を注ぐ。 氷がパキンと音を立てる。 夕暮れ時にどこからか聞こえる風鈴と、下駄の音。 読みかけの本が、扇風機の風に吹かれてカサカサと鳴る。 時折大きな風が吹いて、田んぼが海のようにうねる。 音涼みしたいですね。 夏は得意じゃないけど、好きです。 ✴︎ 7月の本番を一通り終えました。 本番が続くともれなく自分の部屋が大変なことになりま

          心地良い場所

          ヨワネ吐きながら、明日の献立を考える

          苦しんだ分、つらかった分、強くなれるとしたら。人に優しくなれるとしたら。 私はそこそこ強く優しくなってきているはずなのだ…そう思いたい(๑˙―˙๑) 頓服の薬を飲むか飲まないか、そんなことを悩みながらの毎日。 これいつまで続くのかなぁ長いなぁ それらは根本治療的なものではく対処療法なので、我慢できればいいか…と、なんとなく敬遠してしまう。 この程度なら平気かな、と思って飲まなかった1時間後に、飲んでおけばよかった…と悪化してから後悔するパターンもあるので、自分で判断

          ヨワネ吐きながら、明日の献立を考える

          33歳11ヶ月

          今週末に34歳になります。 この一年に一度、一つずつ増えていく数字は特別。 先日、神田沙也加さんの訃報を目にした時、本当に本当に、悲しかった。 35歳の同世代。 育った環境も職業も悩みも何もかも違うけれど、活躍していた同世代の女性の突然の死は、衝撃と共感で、胸が締め付けられた。 30代の女性の生きづらさは、20代の比にならない。 少し過激なことを書くかもしれません。 私も、いっそ死んでしまったら楽なのかな、と思うことが時々あります。 もちろん、いっそ〜かな、な

          33歳11ヶ月

          飛翔

          2021年4月11日のスプリングコンサートは、思いがけず自分にとっての節目となった。 無観客の配信コンサートではあったけれど、しっかりとお客様からお金を取るという面で、意気込みと責任は普段の無料配信とは比較にならない。 これまでインタビューやライブでもよく話してきた、私の好きなもの、好きな音楽と、今回のコンサートはとても強く結びついていた。 私は季節の移り変わりを肌で感じるのが好きで、風や水のようにすうっと体に入ってくる音楽が好きだ。 プログラムの選曲はまさにそれを意

          確率の神様?

          一回目の手術から一年が経った。 去年私が心得たこと。 それは、確率に振り回されない、ということ。 間もなく術後一年の検査がある。 数ヶ月に一度の血液検査の時とは違い、正直なところ、転移してたらどうしよう? という不安が頭をよぎる。 心配するなワンฅ▽・ᴥ・▽ฅ 考えても仕方がないワンฅ▽・ᴥ・▽ฅ と私の頭の中で飼っている犬が言う。笑 そう、考えても仕方の無いことというのが世の中にはたっっっくさんあって、これもそのひとつ。 もし~だったら。 と、とことん

          確率の神様?

          大人とメロンソーダ

          おとなってなに? よく思う。 私のようにアラサーと呼ばれる年代は、40代以上からは若者扱いされ、10代からは年寄り扱いされ、常にグラグラとしている。 誰にどのような区別をされようと私は私でしかないのに。 年齢は話をややこしくする。 そもそも【大人】って、なんだろう? この世に生まれ落ちて、子供から大人へ、って、もう疑問に思うのもおかしいくらい当たり前に存在している言葉なのに、とても不思議。 子供から大人になる過程で、階段なんてのぼったかしら)Oo。.(´-`)

          大人とメロンソーダ

          大木になる

          どうしようもない壁にぶち当たった時、最もよくない事は、悲劇のヒロインになって悲しみに浸ることだと思っている。 何も救われないし、変わらない。 そんな時に私はいつも決まって、 こんなの地球規模で見たらちっぽけなことだな、と思うようにしている。 そう思いながら自然の中を歩くと、本当にちっぽけなことに感じる。 なんの解決にもならないけど、まず前向きになる、開き直る。 考えるのはそれから。 地面にしっかり根を張り巡らせて堂々と立っている大木。 ああなるまでに何十年。何

          大木になる

          南風と塔婆

          眠っていた植物たちが、昨日はこっち、今日はあっち、という具合に次々と芽吹いて、街が色鮮やかになる季節。 お彼岸なので、一昨日に続き、今日もウォーキングを兼ねてお墓参り。 今日は南風がびゅーびゅー吹いて、塔婆がカタカタと音を鳴らしていた。 昔の私なら、怖い…って思ったかな。 きっと思った。 でも今はなぜだか怖くない。 私も空へ還る日はいつか必ず来るんだもの。 春らしい青空の下、たくさんのお花がお供えされて。 そこには今を生きる、残された人たちの想いが溢れている。

          南風と塔婆

          ……タイトルのスケールがすごい。 完全に内容がタイトルに負けてしまう記事を書きます。笑 大人になってから様々な愛を知った。 愛は必ずしも綺麗ではなくて、歪であることもある。 歯車が噛み合わなかった愛による痛ましい事件も耳に入ってくる。 そんな不器用で歪なカタチの愛があることをわかった上で、 とても綺麗で澄んでいる、あたたかな愛について書きたい。 私は現在進行形で、たくさんの人からの愛を受け取っている。 なんて幸せなんだろう。 幸せ自慢かよ、なんて言わないで下

          歩道橋

          ‪空が毎秒表情を変えて二度と同じ空が見られないのと同じで私も毎秒変わり続けてる。 時が経つってそういうことなのかな。 明日になったら今日の私はいない。 夕方5時になると夕焼け小焼けが流れるこの町で 通学に毎日使っていた歩道橋は 私だけは変わらないで居てあげる、なんて優しく手を広げて佇んでいた。

          歩道橋

          人生のシェア

          まだ学生だった頃の私は、昔話をする大人をカッコ悪いと思っていた。 過去を懐かしみ、楽しかったと語るのは、今が充実していない事の裏返しのように感じていたから。 そんな私も、10年経てば例に漏れず、旧友と昔話に花を咲かせるいい大人になった。 そして気付いた。 過去を懐かしむことは、自分を大切にすることでもある、ということ。 中高の同級生であるとても大切な友人から 「【人生のシェア】が出来る友達って貴重だよ」 と言われた。 その昔、2人で一緒に遅刻したこと、夏休みに

          人生のシェア

          みかんの木に雫

          実家の庭のみかんの木。 まだ私の腰まで届かない、子どもの木。 その近くにはよくキジバトが巣を作りにくる背の高いもみじが生えている。 木の成長の様子を見た祖父は、 もみじの葉の雫を、みかんの木は嫌がる。 と言い、みかんの木の上まで広がっていたもみじの枝を鋏で切った。 もみじの葉を伝ってぽたんぽたんと垂れる雨粒と、それを受け止めるみかんの木。 葉から葉へ、弾み飛び跳ねる雫。 想像するとなんだか悪くない光景にも思えたので、改めて、 みかんの木が嫌がるの? と聞い

          みかんの木に雫