南風と塔婆
眠っていた植物たちが、昨日はこっち、今日はあっち、という具合に次々と芽吹いて、街が色鮮やかになる季節。
お彼岸なので、一昨日に続き、今日もウォーキングを兼ねてお墓参り。
今日は南風がびゅーびゅー吹いて、塔婆がカタカタと音を鳴らしていた。
昔の私なら、怖い…って思ったかな。
きっと思った。
でも今はなぜだか怖くない。
私も空へ還る日はいつか必ず来るんだもの。
春らしい青空の下、たくさんのお花がお供えされて。
そこには今を生きる、残された人たちの想いが溢れている。
そんな時にちょうどよく南風が吹いてきたなら、空へ還ったあの人も、カタカタと揺らしておしゃべりしたいよね。
ありがとう、とか、嬉しい、とか、そんな言葉だったらいいなぁ。
南風で賑やかなお寺からの帰り道、一昨日はほとんど咲いていなかった桜が、花開いていた🌸
世の中が大変な時にこんな能天気なnoteを書いて、ごめんなさい。
でも私は今、私の人生を生きることで精一杯。
桜の蕾の膨らみや、紫陽花の若葉の葉脈に生命を感じる。勇気をもらう。
静かな街で療養している私が、この時期に何かを発信しよう、誰かを救おうなんて思っていない。
ただ、
人間以外の『生』に目を向けると心が安らぐよ。
ということだけ記して、綴じます。
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