指温メンタリズム。私の翼を休ませて。指先シアトリズム。
冬のフォトンが、曇りガラスを透かして
部屋に柔らかく降り注ぐ。
タタタン。
静寂の中でリズミカルな音が鳴り響く。
スペース1回
エンター2回は
漢字変換して改行の音。
指先から伝わってくる慣れた感触は
文字を書いていない時でも
指を預けておくと安心する。
文字とキーボードと自分が
一つになったような気がするから。
冬は指先が冷たくなるから時々
ブランケットの中で温める。
最初はマグカップで
暖をとっていたのだけれど
マグカップが暖房じゃないよって
すぐにさめちゃって切なくなる。
温め直しに
レンジでチン
ほんのわずかな
温もりに救われる。
湯気をふーふーっ
コーヒーを口元に運びながら
ふと視線を窓に向けると
レースのカーテンから
透けて見える空の青さが
あまりにも気持ち良さそうにみえたから。
もっと見たいとおもった私は
厚手のカーディガンを羽織って
コーヒーをこぼさないように
窓辺へと近づいていく。
靴下の裏に冷たさを感じながら
そろそろと
外、寒いかな
少し迷ったけど
指先を取っ手にかけて
ガラス窓を思い切って開いていく。
瞬間、カーテンがぶわぁっと
はためく冷気を覚悟したけれど
凪いていた。
風が吹いていなくて、ぼんやりと
冬のごほうびみたいな日。
柔らかなホワイトラインが
部屋の真ん中くらいまで届いてきて
薄暗かったところを照らしていく。
窓辺から見える冬の空。
薄い澄んだ青色が
どこまでも広がっていて
吸い込まれそう。
雲一つ。二つ。
うっすらと見える。
ちぎったティッシュの欠片
こぼれるエンジェルフェザー
細かい雪あられをまぶした雲
小鳥さんのさえずりと
雲のフレーバーを楽しむ。
あれは、食べ終わったサンマ
なんて思ってみたりして。
お仕事の合間に眺める冬の空は
私の特別なキャンバス。
空が見せてくれた休息は
ふたたび翼を羽ばたかせる。
タタタンタルトタタン。
いつのまにか指先の冷たさが和らいで
キーボードの上を軽やかに踊る。
指先シアトリズム。
最後までお読みいただき
ありがとうございます。
みなさんの毎日が
素晴らしいものでありますように。
ホッカイロが気持ち良い季節になりました。
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