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小説『君と明日の約束を』

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#病気

『君と明日の約束を』 連載小説 第八十四話 檜垣涼

『君と明日の約束を』 連載小説 第八十四話 檜垣涼

檜垣涼(ひがきりょう)と申します。
小説家を目指して小説を書いている京都の大学生。
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一話分ずつ、長編恋愛小説の連載を投稿しています。そろそろ終盤に差し掛かってきてます!
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 その中で僕は、なぜか、日織の置かれている状況を落ち着いて眺めていた。心が驚くほど凪いでいた。

 彼女が小説を書くことをどれだけ大切にしてきたか、そんなこと僕も分か

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『君と明日の約束を』 連載小説 第八十二話 檜垣涼

『君と明日の約束を』 連載小説 第八十二話 檜垣涼

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 バイトを終えて、病室に行くと、日織はベッドのリクライニングを朝より少しだけ起こし、そこに仰向けになっていた。

 視線は一点を見つめていて、僕は彼女のその格好を知ってい

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『君と明日の約束を』 連載小説 第七十九話 檜垣涼

『君と明日の約束を』 連載小説 第七十九話 檜垣涼

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 目を合わせない僕を覗き込んだ彼女の目が、心配の色に染まる。
 それでも可能な限り力強い声で「大丈夫です」と返すと、あまり深く聞かずに頷いてくれる。

「じゃ、私これからバイトだから」

 彼女が背を向

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『君と明日の約束を』 連載小説 第七十八話 檜垣涼

『君と明日の約束を』 連載小説 第七十八話 檜垣涼

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 夜、母親と進路の話をした。ちゃんと話すのは初めてだったのかもしれない。そして、風呂に入って寝た。朝起きてすぐに病室に行き、彼女と顔を合わせ、彼女を手術室に送り出し、そのまま朝食を食べず、学校に行き母親

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『君と明日の約束を』 連載小説 第七十三話 檜垣涼

『君と明日の約束を』 連載小説 第七十三話 檜垣涼

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 初めて会った時のことを思い出しながら言うと、

「気づいてたんだ」
「うん、先週ここで日織に会った時に」
「ごめんなさい」
「だから何で日織が謝るんだよ」

 彼女の意図が汲み取れない。謝るべきなのは

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『君と明日の約束を』 連載小説 第六十五話 檜垣涼

『君と明日の約束を』 連載小説 第六十五話 檜垣涼

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 二人とも布団に入ったのを確認すると慎一がリモコンを操作して、明かりを消した。遮光性の高いカーテンのおかげで部屋の中は真っ暗になる。

「慎一、起きてる?」
「ああ」

 自分から話しかけたのに、言

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『君と明日の約束を』 連載小説 第六十四話 檜垣涼

『君と明日の約束を』 連載小説 第六十四話 檜垣涼

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「ひゃっ」

 中から小さな悲鳴が聞こえた。驚き、見ると、声を出したのは振り返った日織だった。

 怯えた顔で僕を見る彼女が、少し華奢に見えたのは気のせいではないだろう。
 彼女は僕を見ながら焦った

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