設楽ひえん

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最近の記事

セクシーと蜘蛛の糸

〜前書き〜 少し前まで、人生で何度目かのエッセイ読書ブームが訪れていた。 個人的にエッセイはくだらなければくだらないほど好きだ。今までハマっていたエッセイたちを思い出しながら、共通点がふたつあることに気づいた。 ・やたらトイレ事情の話が多い ・作者に、下手なダンスを披露する趣味がある トイレ事情についてはおそらく、誰もが抱える下世話な内容を特別感満載で語れるのはそもそも文章力があるということで。で、下手なダンスを披露する趣味はたぶん、そのくらいの心の強さがなければ日常(主

    • さぁ、カミへのリベンジマッチだ~突如として神神化身にハマった日記~

      いきなりくそでか主語くそでか表現で失礼するが、オタクにとって新規ジャンルにハマるというのは人生を委ねると同義だ。何かに狂うと、昨日までの私とはまったく違う私になる。今日からの私は、このジャンルを知っている私なのだと世界の真理に触れた気にすらなる。だから仕事へ行くのがいっそうつらい。職場で、昨日と地続きの仕事をすることに耐えられないのだ。だって新規ジャンルに狂った私の生きる世界が、昨日と同じ世界だなんて信じられるか?  そんなわけで遡ること10月、私は大好きな作家・斜線堂有紀

      • 手の届く範囲での嫉妬でしか人間は成長しない気がする

        北原白秋の才能に嫉妬した。え、き、北原白秋に嫉妬してんの? いや、北原白秋に嫉妬してもしゃーないやろ。北原白秋なんて詩の世界の神様みたいなもんやし、一作家志望が嫉妬していい相手ではないやん、現実見ろって、かっこわら。…………うるせーーー! 嫉妬している。してしまったのだ。嫉妬とか恋心とか、自分の理性ではコントロールの効かない感情に正論を持ち出されるとときおりむしょうに腹が立つ。 きっかけは室生犀星記念館の企画展「詩の双生児 ー君は土、彼は硝子ー」に連れて行かれたことだった。

        • くるぶしから15センチ

          爆発するかのようなおしゃれ芸術センスがあるわけでもなく、激ダサコーデでもなお周囲をひれ伏せさせる華やかさがあるわけでもなく、2年後の流行を作るのはこの私だとばかりに先走った服を着る勇気があるわけでもない。そんな私に、ダサさと紙一重のおしゃれを追求する力はあるのだろうか。 そもそもおしゃれは、法律の許す範囲で、それぞれの思想および信条のもと自由に行われるべきである。私のおしゃれを左右できる外部的要因は(TPOを除けば)私の貯金のみだ。いや、貯金って私の内部的要因になるのか?

        セクシーと蜘蛛の糸

          サイン色紙ほしすぎるのだけれどライブレポートを書く才能はない

          ーー書く才能はない。ところで今週のしいたけ占い読んだ? 蠍座、《「どこまでの完成度を求めるか」にすごく取り組んでいきます》って書かれてたよ。完成度って何〜!? ……までがタイトルです。なが。 さて。 神様みたいな推し作家と、神様みたいな推し作家が対談をするという告知を受け取ったとき、私は職場の多目的トイレのなかにいた。自主的休憩時間という名目で、ツイッターをチェックしていたときだった。 ……対談? 一穂ミチ先生と有栖川有栖先生が? え、どうして? せりあがってくる焦燥感を

          サイン色紙ほしすぎるのだけれどライブレポートを書く才能はない

          終着点の見えない好意

          半年に一度訪れる、「自分の愛が誰かを傷つけていたらどうしよう」という恐怖から逃れられなくなる病を発症し、この数日間ひたすら苦しんでいた。あまり理解してもらえないのだが、私はときおり自分の好意を相手に向けることが極端に怖くなる。私の好きなことといったら、もっぱら商業BL小説。編集部がファンを可視化しやすいように、ぺぺっとファンレターを送りまくることをモットーにしているが、逆に言えばそのファンレターが作家さんへ届く必要はない(編集部がファンを認識できればファンレターとしての役目は

          終着点の見えない好意

          極端に好かれるか極端に嫌われがちな人生でした

          最後に「いかがでしたか?」「参考になりましたか?」と出てくるタイプの、母親の「山田さんから聞いたんだけどさ~」と同程度の情報しかない記事がものすごく苦手なので、結論から書きます。 半年間ラブコメに専念してこの先どうするか、自分は何を書きたいのかととことん向き合ってみるつもりでしたが、何も決まっていません!!!!!!!!!!! そもそもそれをきちんと自分で把握できてるひとがこの世にどれだけおるんって話やしな? 私は引き続きラブコメを書くかもしれないし自分の性癖に閉じこもるかも

          極端に好かれるか極端に嫌われがちな人生でした

          私の新書館推し本の話をする

          前書き。記事のテーマがぶれぶれなんですけど(ブログを書くときくらいテーマという言葉から解放されたい)、伝えたいこととしては「私の推し本は『愛のマタドール』です」ということ、以上です。 ディアプラス文庫が好きだ。 新刊は欠かさず買っているし、もちろん雑誌も。よく聞く「花嫁ものは読んでて安心感があるんだよね〜」という言葉を借りるなら、私はディアプラス文庫を読んでいるときがいちばん安心する。王道だろうがそうでなかろうが、シリアスだろうがラブコメだろうが、ディアプラス文庫は絶対にお

          私の新書館推し本の話をする

          ラッキーアイテムが一輪車だった日のこと

          その日、私のラッキーアイテムは「一輪車」だった。一輪車か。めちゃくちゃがんばれば用意できないこともないけど、別にほしいわけでもないし買うほどでもあるまい――しかし私は満足だった。だって一輪車って、なんだか爽やかだし風を切って颯爽と走っていくイメージがあるし、用意はできなくてもそこそこ前向きになれるアイテムなのでは? ――というのも、職場への途中にある駅のサイネージに表示される星座占いのラッキーアイテムが、いつも微妙だからだ。「なめろう」「おたまじゃくし」「スライム」……もし

          ラッキーアイテムが一輪車だった日のこと

          2021年3月12日の日記

          それにしたって私は創作に疲れていたらしいので、創作を始めて初めて(あああ~こんなくだらないギャグを入れるつもりでは…)思い切って1週間お休みした。いままではオンザ原稿じゃなくても頭の片隅で原稿の火種がちらちら燃え続けていたんだけど、それすらも吹き消して、まじで自分のしたいことしかしなかった。下着をつけ忘れたまま出勤した日のような、背徳感を含んだ快楽と解放感だった。超楽しかった。下着を忘れた日の仕事って妙に最強な私気分になれるしね。 お休みしていたこの1週間、原稿はしなかった

          2021年3月12日の日記

          「本当にBLを書きたいのか、よく考えて」というコメントから始まるプロット添削講座

          〜前書き〜 ここだけ引用すると厳しい言葉に聞こえるけど実際は愛の鞭で、先生が真摯に私の作品と向き合ってくださったからこうして「そもそも?」というところまで突っ込んでくださったのですが、事実を少々歪曲されかねない形でタイトルにしてしまったことをここにお詫び申し上げます。閲覧数を増やしたいがために悪意のある大仰なタイトルをつけるヤ○ーニュースみたいなこすっからいことしてごめん。 〜前書き終わり〜 さて、こんにちはひえんちゃんだよ。鳩村衣杏先生のプロット添削講座受けてきたよ。せっ

          「本当にBLを書きたいのか、よく考えて」というコメントから始まるプロット添削講座

          積読消化合宿したよ

          (※びっくりするくらいまともな写真がなくて、下手っぴ全開の写真を中心にお送りします) いきなりですが、私のモットーは『買わぬは一生の後悔、積むは死ぬ前の後悔』です。このご時世絶版が早いから、買わずに絶版を知って後悔するより買ったのに積んだままで読めなかったことを死ぬ前一瞬だけ後悔しようね~というのが私の教えで、そのせいか10年積んでる本がざらにある。ほら、商業BL小説って重版未定/絶版がびっくりするほど早いから。ね。ぽけっとしてる間にレーベルつぶれてるしね。つら。 さてそ

          積読消化合宿したよ

          私の誕生日だから私の萌え語りを聞いておすすめの小説教えてほしい

          お誕生日おめでとう私〜〜〜!! 誕生日にいちばんほしいものは新人賞の受賞連絡なんやけど、そんなんどうにもならんから私におすすめの小説を教えてほしい。BL小説やと嬉しいけど一般文芸も読みます! そしてせっかくなのであまり理解されない私の萌えをまとめてみました。この性癖に合致しそうなご本教えてくれたら泣いて喜ぶ。 ではさっそく。 【多言語話者が言語によって思考や思い出が引っ張られたり、言いたいことがあっちの言語なら言えるけどこっちの言語では言えなかったりする描写】 まず私

          私の誕生日だから私の萌え語りを聞いておすすめの小説教えてほしい

          小説が上手くなりたい……!~鳩村衣杏先生のプロット添削講座受けてみた~

          ブログタイトルはほら、いま流行りの(?)本タイトル+謎にサブタイトルつけられてるやつ。 さて、いきなりですが、私の夢はこちら。 どーん。 ……いや、夢大きすぎない???? とは自分でも思うけど、とりあえず言うのはタダだし。今年は口に出した欲望がいろいろ叶っているので、とりあえず神様から見えやすいところで主張しておこうと思って。 (そもそもコミコミスタジオ様は現在店舗ないけど……) そんなわけで今回、鳩村衣杏先生の講座を受けたよ! ということでこんな感じだったよ〜というの

          小説が上手くなりたい……!~鳩村衣杏先生のプロット添削講座受けてみた~

          私よりひどいファンレター書けるひといないと思うから勇気を出せ

          ファンレター書いてる? ちゃんと好きなひとに好きって言ってる? 恥ずかしいってなに、自分の羞恥を優先して作家さんにファンレター書かないでいるつもりなの?? 磯野、ファンレター書こうぜ~~~~~~!!!! いや別に無理強いするつもりはない。 でも好きな作家、好きなレーベル、好きな出版社……たくさんの愛するものを失ってきた私は、後悔しないようにファンレターを出すって決めています。推しは推せるときに推せってオタクの鉄則だけど、推していたって本人に愛が伝わらなければ意味ないんだか

          私よりひどいファンレター書けるひといないと思うから勇気を出せ

          小説の付箋本つくったよ! 感想あれこれ

          先日、小説の付箋本を作成しました。ほら、しいたけ占いが、好きなものに全力で好きですアピールしていこうって言ってたから。嘘です。しいたけ占い下半期が出る前につくった。 ぶっちゃけるとけっこう大変でした! でもめちゃくちゃ楽しかった。 次の機会があるかもしれんので、未来の私のために感想と反省を、小説の付箋本をつくりたいと思っているひとのためにアドバイスを残しておきます。 小説の付箋本って愛が重くない? 気持ち悪くない?これね〜〜〜作成しながら1億回思った! でも『私の好きなあの

          小説の付箋本つくったよ! 感想あれこれ