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高校時代の話…その5 専門科目(食物)

私は、専門学科がある高校を卒業しました。家政科なんですけどね…
その後は、家政科から生活文化科に改変された後に 別の学校に統廃合され廃校してしまいました
家政科以外には、商業科を併設している学校でした
 

ある意味で、家政科の高校は専門科目ばかりなので、大学や専門学校みたいな感じで実習(演習)中心でした

 家政科の主な専門科目は、食物、被服、保育、家庭経営、住居 というもので講義と実習が中心で授業の1/3を占めていました。残りは、普通の国語、数学、英語、社会、生物、化学、体育など一般科目の授業が2/3でした
これは、家政科だけでなく、商業科や工業科、農業科、美術科、音楽科、水産科などの職業学科の課程や芸術学科の課程でも同じで、それぞれでの専門科目の部分の内容が異なるだけで専門領域が1/3~1/2で、残りの2/3~1/2が一般的な普通科目になっています

私が、高校生のころの家政科での専門科目は、こんな感じでした

家庭科関連の専門科目の授業は、家庭科の教員が受け持っていました
その中で、家庭科の先生は2つ詳細な科に分かれていて、被服と家庭経営・住居の授業を担当する被服教室にいる教員 と 食物と保育の授業を担当する食物教室にいる教員に分かれていました

*食物*
週に2回授業がありました
週1回が講義(2時限)で、もう1回が調理実習で(1~2年生は2時限、3年生は3時限)
食物の授業も、1クラス40人を出席番号順で前半班と後半班で2つにわけて、20人名ずつでそれぞれの班に担当教員が1名ずついました
時間割りは同じですが、担当教員が異なり、教室も別でした
講義は、自分たちの教室か空き教室でした 調理室も別でしたが、中でつながっていました 調理実習ではさらに、実習グループ分けもされておりグループが3~4人での実習でした
それもあり、担当教員が休みだと全く別の先生が代理での授業であり、自習ということはなかったです

はじめは、基本からでご飯を炊く(ガスの火です)ことから始まり、基本的調理技術の練習や、それを取り入れた基本的な家庭料理、調理実験(米の水の吸収率とかゼリーの固まり具合など)と併せての食品の特性を生かした料理、ご飯の炊き方、だしの取り方、二色たまご、茶わん蒸し、プリン、卵豆腐、マヨネーズ、ミモザサラダ、カッテージチーズ、伊達巻、松風焼、松笠焼き、洋食(鶏ガラを使ってコンソメスープ、鶏の丸焼き、ステーキ、アイスクリームなど)中華料理(焼きそば、杏仁豆腐、北京ダック、春餅、四色餃子、マーボー豆腐など)和食(刺身の時は外部講師で魚屋さんが入り魚のさばき方の説明もあり、風呂吹き大根、利久饅頭、焼き物、変わり揚げ、など)で諸々を組み合わせるとコース料理にもなりました。お菓子やケーキ作り、治療食などを実習しました
1年次から順を追っての料理で簡単なものから高度で手間暇がかかるものであり、同じ料理のものでもその内容はかなり違いました
1年次だと牛乳寒天みたいな牛奶豆腐だったものが、3年次だと杏仁豆腐、おせち料理でも3年生頃になると手間もかかり品数なども多くなったり、1年の時は大根と人参だけのなますだったものが、3年次は柿を加えた柿なますだったりしました。


あと、講義では食品の特性、加工食品、栄養素などの栄養学的なこと、幼児食~病人食とかの特殊栄養学的なこと、献立作成なども授業で扱っていました
一応、調理をしたものを食べるので基本的に調理実習の方は、3.4時間目での授業でした。食べたものを片すなどもあったので延長して昼休み終了間際まで授業が終わらないこともたまにありました

実習の記録は、レポートって名前じゃなかったけど、(調理)実習ノートという料理実習の授業の記録を書いて提出(単なる手書きの料理マニュアルみたいなもの。作り方は、文章だけではなく、イラスト、絵を混ぜて書かなくてはいけないものでした。他に配膳図とか、感想文とか栄養価計算も記載すること)これも、実習の数日後には、毎回決められた日に提出でした 
講義と実習と平行してありました

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また、食物に関しては技術の定着力を測るために「文部省後援 全国高等学校家庭科食物技術検定  財団法人全国高等学校長協会家庭部会・家庭科技術  全国高等学校家庭科教育振興会主催」(私が在学当時 )の検定をうけるようにいわれていました

食物 4級(実技は計量、概量テスト、30秒で厚さ0.2㎝以下の胡瓜の半月切りを50枚以上)
食物3級(実技は、50分でハンバーグとマセドアンサラダ)
  1年次での試験で進級要件でした
食物 2級(規定の項目を入れたお弁当献立作成をし、実技は50分間でそのお弁当を作る)
  2年次 これも進級要件でした
食物 1級(規定の項目のホワイトソース作り、牛乳と果汁を使った2色のゼラチンゼリーを入れた合計で5品の誕生日料理の献立作成しを、90分間でその料理を作る)
  3年次の選択受験でした

他に筆記試験があり、3級より上については、規定されている計量は事前に作業をしておいてからの実技試験で、作業時間には洗い物も含まれてました

これは現在の検定内容です 公益社団法人 全国高等学校家庭科教育振興会
http://www.katei-ed.or.jp/shinko/hifuku_chouri.html
http://www.katei-ed.or.jp/shinko/table1.html
http://www.katei-ed.or.jp/shinko/pdf/kenteishiori.pdf
私の時代には、保育技術検定はありませんでした





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