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トピックス(小説・作品)

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素敵なクリエイターさんたちのノート(小説・作品)をまとめています。
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2022年4月の記事一覧

京都の休日 #33 〜雨の日の三十三間堂、新しくなった庭園もエレガントでした〜

雨ふる京の日。 本堂、 三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)が あまりに有名な 蓮華王院(れんげおういん)を訪れました。 南北120mに及ぶ 総檜(ひのき)造りの三十三間堂。 正面の柱の間が33あることから こう呼ばれるようになったそうです。 ちなみに、33は 観音様が生きとし生けるものを救うために 変化されるお姿の数のこと。 さて、 堂内には 千体千手観音立像 (せんたいせんじゅかんのんりゅうぞう)が 並んでおります。 観音様がお立ちになったお姿の像が 100

アール・ヌーヴォーをパリで

エクトール・ギマール編 パリでアール・ヌーヴォーと言われたら真っ先に出てくるのは何か。 やはりメトロの出入り口で見かけるエクトール・ギマール作の不思議な形の一見何だかわからないあれ。 初めてパリであれを見たら感激するよね。 私は今パリにいる。と 実感する一瞬。 好きか嫌いかは別として。 そもそもエクトール・ギマールって何者なのか? また、何でメトロの出入り口に敢えてあのようなものを? 第一アール・ヌーヴォーって何なのさ? と、疑問を持った人は私を含めて少なくないと思

背中

田舎の夜はどうにも恐ろしくて、私は部屋のカーテンを閉めた。 橙色の灯りは部屋の隅で申し訳なさそうに私を照らして、その光から逃れるように私は項垂れる。 今日も一日が変わる事はなく、「私」が誰かの中で変わる事もなく、ただいつも通りの絶望を胸に抱えきれずに、少しずつ帰路に落とし、またこの部屋に持ち帰った。 引きずり続けた過去が、机の上に溢れている。書き殴った文字達は幼子のように泣きじゃくり、私という存在を卑下した。 愛した筈の彼が言った言葉は、私を突き落とすには充分で、遠ざ

おやすみ日記 4月後半

noteでは何かひとつのテーマに絞ってつらつらと綴ることが多くて、ずっといろんな方の日記に憧れていた。誰かのたわいもない、けれど愛おしい日々がすきだ。わたしの休日もそうあってほしい。そう思って、いつまで続くかは分かりませんが、気が向くままに覚えているかぎり、綴ろうと思います。好きなところだけつまみ食いしていただけたら幸い。 4月前半の日記はこちらから。 🌸 4月16日 彼が家に来た。毎月変わるばんこで月の真ん中にケーキを用意する時期が今月もやってきたので、一緒に買いに行く

2022/04/30

 朝イチで夫が歯科医院へ出かけ、私は家事などを済ませてから、夫と待ち合わせすべく、最寄り駅まで向かった。今日は、自転車に乗って出かけてみたら、少し冷たい風が心地良いくらいだった。  最寄り駅前は、連休を楽しんでいるであろう人々がたくさん行き交っていて、いつもの休日と比べて賑やかだった。駅ビルに到着した途端、夫から歯科医院での治療が終わった、とのことで、駅ビルの中で待ち合わせ流ことにした。  駅ビルの中で夫と合流すると、まずはユニクロへ行き、某ゲームとのコラボTシャツコーナ

Dear sparrow soldier🐥🗡

みなさん、こんばんは。禧螺です。 今日もnoteをご覧いただき、ありがとうございます。 みなさんは、GWに予定はおありでしょうか? 私は、いとこ家族が帰ってくる+そのいとこの子どもや旦那さんまで帰って来るとのことで。家がその準備で慌ただしくなっています。 さて、本日は先月描いた絵として、創作展示会記事でお見せ出来なかった「もう1枚の絵」を、お披露目させていただきます。 あるアーティストさんに向けて「夢を叶えて欲しい」「応援しています」という気持ちを込めて送った絵です

エレベーターガール。

わたしがまだ子どもの頃、一つのデパートだけ、エレベーターガールという職業の方がいました。 「上へ参ります」 そう言ってドアが閉まった。 そういうのを見た日は帰りにあの頃住んでたアパートのエレベーターで真似してみたりしていた気がする。 今はもういないのだろう。 どうしてあの頃エレベーターに乗っていたのかが謎だけど。 あの頃そのデパートにはエスカレーターがなかったわけではないと思うけど。 どうしてだったんだろうな? もうそれすら覚えていないけど。 ちょうど朝ゆっ

クマとハム(168日目)

落花。

その命ごと 斜陽と共に 美しく散る 晩春の落花 背負う陽に 愛憶えども 振り返れない 惜春の花 今を生きる ただ咲いて 落ちるだけ 落ちるだけ 今を生きる 先に散った花びらに 重ねる輪廻 忘れたくない想い出に さようなら さようなら hana 言葉の海 hana 言葉の海

#21 インドについての愛を語る

 当時のことを思い出そうとしてみる。ざわついた喧騒、生ぬるい風、束ねるバイクのガスの匂い。世間では大型連休でみな浮足立っていて、わたし自身も初めて訪れたインドに対して、抑えきれない胸の高揚感に酔いしれていたのである。かれこれ3年前の話だ。  その時の衝撃と言ったら。むせかえるほどの熱気、溢れんばかりの人の波にわたしはしばし呆然としてたじろいだ。そういえば、noteを書き始めたばかりの頃、投稿していたのはインドのことだった。今も折につけて、記事で触れている。良くも悪くも、印象

白に魅せられてしまったものはしょうがない

そうだった。つくっている間は苦しいんだった。 ウェディングドレス、つくっている真っ最中は、悩むし、そのことで頭がいっぱいになるし、責任感に押しつぶされそうになる。楽しいだけじゃないこともある。 わたしはなんでこんなに責任の重いものを仕事にしてしまったんだろう。 そもそも色が「白」っていうだけで大変さが倍増する。すごく神経を使う。 一日中制作して、クタクタになって翌日の段取りを考えながら歩く帰り道、薄暗くなった道端にツツジが咲いていた。濃いピンク、白、ミックスの3色ツツ

コーダあいのうたのログラインは素晴らしい!

遅ばせながら『コーダ あいのうた』を見てきました。 アカデミー賞主要3部門受賞、サンダンス映画祭の4冠に輝いた評判の作品ですね。 原作はフランス映画の『エール』で、それをリメイクしたようです。 正直この映画って、「見なくても面白いだろうな」っていうのがわかりました。前評判とか関係なく見たいと思わされます。 というのもログラインが秀逸すぎるんです。 ログラインとは作品の説明を一行で表現することです。 noteで何回か書いているんですが、このログラインが作品の面白さを

2022.4.29 最後のコメダ珈琲

マンションを出たら雨。3階の部屋まで戻るのが面倒でそのまま歩き出そうとしたけれど、PCが濡れる可能性を考慮し回れ右。 1年間通い続けたコメダ珈琲。値上がりしたメニュー表から、好きだったエッグバーガーが消えている。祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 代わりに頼んだピザトーストが想像の1.4倍でかい。胃の調子が悪い。ナイフとフォークで食べるのは少し恥ずかしい。家だと本が読めないという理由で持ってきた本を片手に、試行錯誤しながら食べ進める。美味しい。でかい。お腹いっぱい。

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牡丹華 ・ぼたんはなさく「4月30日~5月4日頃」