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上場企業の子会社でストック・オプションを発行&活用する方法 Vol.2
こんにちは、大門(だいもん)です。
前回に引き続き、上場企業の子会社で、PMIや子会社インセンティブ設計を目的として発行するストック・オプション(以下「SO」)について、プロコンを整理したいと思います。
②有償SO(親会社買取)
①有償SOを子会社役員等に発行
最初のステップとして、有償SOを子会社役員等に発行します。この時点で子会社株式の価値算定を行い、権利行使価格を決定します。また無償
上場企業の子会社でストック・オプションを発行&活用する方法 Vol.1
こんにちは、大門(だいもん)です。
今回は、最近引き合いが多くなっている、大企業の子会社(新設会社又はM&A先)で子会社の株式を使ってストック・オプション(以下「SO」)を発行&活用する方法を述べて行きたいと思います。
昨今では、スタートアップのM&Aによるイグジットが増えているので、M&A後のPMIへの活用や、新設子会社用のインセンティブプランとしてご参考にして頂けますと幸いです。
⓪論点
【有償ストック・オプション】資金調達が原因でストック・オプションが取消に? 株式会社SHIFTの極めて珍しい事例
こんにちは、大門(だいもん)です。
今回は、2020年12月25日に東証一部上場の株式会社SHIFT(以下、SHIFT社)が発行した有償ストック・オプションが「発行取消」になった事例を扱っていきたいと思います。
極めて珍しい事例でありつつも、筋が通るロジックが内在していると思われる案件です。
(発行の適時開示はこちら、取消の適時開示はこちら)
SHIFT社のストック・オプションの概要割当対
【未上場企業向け】SOICOとアイザワ証券は「M&A対応型ストックオプション利用契約」を共同開発
SOICO 株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:茅原淳一、以下、「SOICO」)と、藍澤證券株式会社((東証1部上場、証券コード「8708」、本社:東京都中央区、代表取締役:藍澤卓弥、以下、「アイザワ証券」)は、国内の未上場企業向けに、未上場時点の権利行使(IPOに限らない、M&Aによるイグジットを行う場合等)でも税制適格性を維持する新しいスキーム「M&A対応型ストックオプション利用契約」を、
もっとみる【税制適格ストック・オプション】 M&Aをされると税制適格要件から外れてしまう理由、知ってますか?
こんにちは、大門(だいもん)です。
今回は「意外と知られていないので、単体でまとめていいのでは?」と思った論点について書いていきます。
いわゆる4要件として語られないものの、ベンチャーの資本政策上、極めて重要なポイントになると思われます。(今回はベンチャー企業限定)
税制適格の主な4要件(再掲)税制適格要件については、様々なWEBページ等で公開されているので、簡潔に要点だけまとめます。(再掲
【1円ストック・オプション】 1円ストック・オプションを有償で出すと、費用計上はどうなるの?
こんにちは、大門(だいもん)です。
今回はここ数日、なぜか全く同じ質問を受けているので、「もしや思いのほかニーズがあるのでは?」と思った議題、1円ストック・オプションを有償で出した場合の費用計上について、取り上げたいと思います。
そもそも1円ストック・オプションとは?1円ストック・オプションとは、上場企業の退職給付として出されることの多い、権利行使価格1円の無償税制「非」適格ストック・オプショ
【海外のストック・オプション】 海外企業の発行実例② 給与課税されないタイプ(ISO)
こんにちは、大門(だいもん)です。
今回も、海外(米国)のストック・オプションについて、取り扱っていきたいと思います。基本的なコンセプトは、日本と変わりませんが、適格要件などの扱いがかなり異なりますので、行使実例と合わせて、まとめていきたいと思います。
※情報が古い、または一部誤りのある可能性がありますので、参考程度に見て頂けますと幸いです。
米国のストック・オプションは2種類(再掲)
米国
【海外のストック・オプション】 海外企業の発行実例① 給与課税されるタイプ(NSO)
こんにちは、大門(だいもん)です。
今回は、海外(米国)のストック・オプションについて、取り扱っていきたいと思います。基本的なコンセプトは、日本と変わりませんが、適格要件などの扱いがかなり異なりますので、行使実例と合わせて、まとめていきたいと思います。
※情報が古い、または一部誤りのある可能性がありますので、参考程度に見て頂けますと幸いです。
米国のストック・オプションは2種類米国のストック
【有償ストック・オプション】 上場企業の実務⑥ Webに載ってない実務!?役会公告編
こんにちは、大門(だいもん)です。
今回も、えらくマニアックな範囲なので、ご興味のない方は、このままブラウザをそっと閉じて頂いて構いません。上場企業が有償ストック・オプションを発行する際の取締役会の公告について、扱っていきたいと思います。
取締役会公告とは?「公告」とは、官報等の方法により、特定の利害関係者に限らず広く会社の情報を公開することを指しています。
上場企業のストック・オプション発
【有償ストック・オプション】 上場企業の実務⑤ Webに載ってない実務!?財務局編
こんにちは、大門(だいもん)です。
今回は、えらくマニアックな範囲なので、ご興味のない方は、このままブラウザをそっと閉じて頂いて構いません。上場企業が有償ストック・オプションを発行する際の財務局への届出資料について、扱っていきたいと思います。
そもそも財務局には何を出すの?上場企業の経営企画室の方でないとなかなか触れる論点ではないと思いますが、有償ストック・オプションを発行する際、財務局には3
【有償ストック・オプション】 未上場企業なのに、費用計上が求められるケースとは?!
こんにちは、大門(だいもん)です。
長らく上場企業の実務を取り上げてきたので、今回は久しぶりに未上場企業の発行実務を取り上げたいと思います。費用計上の免除特例が適用されてないケースについて、まとめていきます。
未上場企業は有償ストック・オプションを発行しても費用計上しなくていい?
基本的には、未上場企業の場合、上記の図にかかる発行価額の圧縮分は費用計上する必要がない(未上場企業の株価は、客観
【有償ストック・オプション】 上場企業の実務について④ 昇進しないと行使できない?!
こんにちは、大門(だいもん)です。
有償ストック・オプションは、かなり自由度高く設計することができることから、それぞれの会社の思想、願いが如実に反映されるケースが多く見受けられます。今回は、そんな思想を反映したユニークな有償ストック・オプションについて、株式会社ユーザベース(以下、ユーザベース社)とAI CROSS株式会社(以下、AI CROSS社)のケースを考察していきたいと思います。
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【有償ストック・オプション】 上場企業の実務について③ ADワークス社の費用計上不要な設計
こんにちは、大門(だいもん)です。
本日は時事ネタとして、昨日(2020年9月1日)に適時開示された、株式会社ADワークスグループ(以下、ADワークス社)の画期的な有償ストック・オプションについて、考察していきたいと思います。様々な企業担当者を悩ませてきた「株式報酬費用の計上」が不要になる設計となっています。
そもそもADワークス社の設計は?今回、ADワークス社はグループ取締役を割当先として、