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「感動」のメカニズム―映画を何度も観るか観ないかという議論から考える―
先日、興味深いツイートを見つけた。
見覚えのある方もいらっしゃることかと思う。
この登場人物―主人公と「同期」の、どちらの気持ちもよくわかる。自分は同じ映画を複数回観ることは基本的に無く、『同じ映画を何度も観る』という行為、文化、慣習には普段から馴染みがない。すなわち「同期」と同じ立場になる。これを読んでいる皆さまがどうかはわからないが、きっとおそらくこのツイートの反響を見ると、この主人
⑤プロのアーティストとは何か~大塚明夫に学ぶプロフェッショナル~
見られているもうひとつ、窮屈という言葉について。
色々な人が、自分を見ています。みなさんを見ています。
いや、矛盾したことを言うようですが、今のみなさんは、誰も見ていません。今みなさんが、例えば現場の関係者にどう見られているかお教えしますね。つまり、「若い子たち」の中の一人として見られているということです。ドラマや映画で言うところのエキストラ、つまり「通行人A」とか「店員B」とか、そんな感じ。
④プロのアーティストとは何か~大塚明夫に学ぶプロフェッショナル~
お金をいただくことのこわさ
自分のパフォーマンスに、価値がつく。0円だったものが0円でなくなる。そのことの重大さをないがしろにした瞬間、プロとしての堕落が始まります。
もちろん、さきほどお伝えした初めてのプロとしてのステージの第一回目を経験して、そこからめげることなくお金をもらってドラムを叩き続けて、今の自分があります。
継続する上で、毎回そのような恐ろしさと真っ向から立ち向かっているようで
③ プロのアーティストとは何か~大塚明夫に学ぶプロフェッショナル~
軽んじていたのは大きなミスはやらかすことなく、なんとかライブをやり終えました。しかし、客観的に見れば、決して悪くないステージだった。大丈夫。
片づけをしながら、だんだんと重苦しい気分が晴れてきたところに、バンドのメンバーが「おつかれ!」と声をかけてきました。
なんて言われたと思いますか?
「ハッチありがとう!今日も最高だった、またこれからもよろしく!」というような、自分の救いとなるような言
②プロのアーティストとは何か~大塚明夫に学ぶプロフェッショナル~
「職業」と、「生き方」もう一つ(に限ったことではないですが)、プロの定義が曖昧な業界があります。
声優業界です。
声優、大塚明夫の著書に『声優魂』というものがあります。大好きな人です。メタルギアソリッドというゲームのスネーク役の人ですね。
そこに書かれてある文章を引用したいと思います。
「声優になりたい」
そう思うことは自由です。しかし、「声優になる」ことを「職業の選択」のようには思
①プロのアーティストとは何か~大塚明夫に学ぶプロフェッショナル~
去る5月24日に行われた、KYOTO NEST主催『Artist Session vol.4』における特別講義『プロのアーティストとは何か』の様子をお届けします。
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プロって何?みなさん、おはようございます。発表を終えたみんなは、お疲れ様でした。
さて、ここから少し時間をもらって、みなさんと一緒に考えていきたいことがあります。
非常に重たく、暗く、イヤな内容であることを、先にお伝えし