ブラジル法を準拠法とする養子縁組に関する根拠法メモ

1 はじめに

  ここでは、ブラジルの養子縁組に関する根拠法について簡単にメモをしたいと思います。日本の家裁や弁護士の実務において(注1)、通則法31条1項で準拠法がブラジル法になる場合(養親本国法や保護要件としての養子本国法)となる場合の整理とします。

2 旧法

(1)かつては、同国では(完全に一致するわけではありませんが)、①日本の普通養子縁組に相当する養子縁組と②日本の特別養子縁組に相

もっとみる

国際養子縁組法制に関する国際比較(ウェブセミナー)の研究報告について

戸籍時報804号において、上記研究の報告がございます。

同セミナーは外国法制研究会が、南アフリカ、シンガポール、中国の研究者と行ったものです。当職は日本の国際養子縁組に係る準拠法ルールについて報告を行いました。

ご関心のある方はご覧いただけると幸いです。

https://www.kajo.co.jp/c/magazine/001/31001004011

もっとみる

共著出版のお知らせ(外国人事件ビギナーズ)

所属するLNFから、弁護士用の実務書籍である外国人事件ビギナーズの改訂版が今月25日予定で出版されます。

当職は、第3編 民事・家事第1章 渉外民事・家事事件のうち、渉外家事総論、婚姻、離婚を担当しております。前版から85%ほど書き換え、この間外国人ローヤリングネットワークのメーリングリストによせられた質問への回答も反映させています。

弁護士の方、法科大学院生、司法試験受験生の方におすすめしま

もっとみる

子の連れ去りに関するハーグ条約締約国の親権・監護権法制について(アメリカ・テキサス州)

外務省ハーグ条約室のサイトに、ハーグ条約締約国であるアメリカテキサス州の親権・監護権に関連する法令についての解説及び条文訳が掲載されました。

これは、平成25年の報告書の改訂版になりますが、

①同年以降テキサス州家族法に多数の改正があることや②前回の報告書から今回にかけて、条文訳や用語の統一化を日本の実務家向けに寄せたこと

これらの点で、かなり変更がございます。また、解説も外国家族法の専門家

もっとみる

取扱事件の掲載について

戸籍時報797号17頁以下の「渉外家事事件判例評釈84」(評釈者:高杉直先生(同志社大学))において、当職が訴訟代理人をしました、静岡家庭裁判所浜松支部令和元年12月24日判決が掲載されております。

異国籍の外国人夫婦の離婚の準拠法と親権者指定における子の本国法に関する案件になります。

よろしくお願いします。 戸籍時報についてはこちら。

新ネパール民法典中、国際私法規定の試訳

1 はじめに

 2018年8月17日に施行された新しいネパールの民法典中,第6編(Part6)にある国際私法に関する規定について,試訳しました(原文は同国の法務・司法・制憲議会・国会省に係る英文に拠っています。また,「適用される」「決定される」やその他の日本語の表記揺れは基本的に原文に拠ります。)。

 なお、6編を含む新しい民法典については、既にその概説が公開されています(石﨑明人「ネパール新

もっとみる

御礼(令和2年3月24日修正)

(令和2年3月24日追加)

浜松まつりが中止になりましたので、寄附につきましては、社会福祉法人和光会(児童養護施設 和光寮)に送ることにしました(この施設の子が、祭絆会のイベントに来る予定でした。)。

1月にこのノートで案内させていただいた書籍が、無事発売されております。以下のサイトからも購入可能です(浜松及び浜松管内以外の県内の弁護士の先生方には、弁護士共同組合から4月に書面での購入案内がレ

もっとみる

【書籍出版のお知らせ】

このたび、修習(司法試験合格後に、弁護士裁判官検察官になる前の研修)の同期の弁護士森山直樹先生と一緒に編集代表となり、弁護士向けの書籍を出すことになりました。

専ら、平素あまり外国人関係の事件を受けない、市井の弁護士の先生向けの本になります。「普通の事件と同じなのか?」というところにリーチできる内容になっていればと思います。

よろしくお願いいたします。

もっとみる

法務系Advent Calendar 2019(中国民法典と準拠法の化石化条項について)

1 はじめに
 本エントリは、法務系Advent Calendar 2019 #legalACの一環として投稿したものです 。12月15日にエントリーされた10ru様からバトンを引き継ぐことになります(注1)。

2 自身及び属性について
 このアドベントカレンダーはおもに企業法務に従事されている方によるものです。当職は地方都市で一般的な街弁をやっており、庭場違い(注2)と思われる方もいるやもしれま

もっとみる

子の連れ去りに関するハーグ条約締約国の親権・監護権法制について(フィリピン)

外務省ハーグ条約室のサイトに、ハーグ条約締約国であるフィリピンの親権・監護権に関連する法令についての解説が掲載されました。

望月は概説中3頁から9頁、条文訳の反人身取引法と児童虐待防止法を担当しました。下記からご覧になれますので、よろしくお願いします。

もっとみる