東京上京物語 第一話

東京に来てまだ1ヵ月
転職が決まったのでその関連書を買おうと
携帯で本屋を調べる
スタイリッシュで有名なチェーンの本屋が
ここから歩いて10分にある

夕方の5時もすぎ、お腹が減る
パワーと歩く気力を失いつつも
目的の場所へと赴く

二階建てのガラス張り
確か京都にこんなお店が多くあるなぁと
改めて品の良さを感じる

10月の寒い夕方に
わざわざテラスで仕事や本を読む人がいて
風邪をひかないのかな

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スキ…や………き///////
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知らないおじさんによる「自衛のすゝめ」

謎の英会話教室に勧誘された時のこと。

本屋さんでウィンドウショッピングをした帰り、出入口で英会話教室の勧誘チラシを配っていて
なんとなく私はそれを受け取った。

ぐいっ

あれ、とれない。

「おっとっと」

チラシの先を見ると、声の主はスーツと眼鏡のおじさんだとわかった。私が掴んだチラシの反対側を、おじさんは離さずに掴んでいた。
年齢は40行かないくらい?
背が高くて色白で細身で頬がコケてて、

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親友が東京に来ておかしくなってしまった話。「東京」とふと向き合う。

私には高校時代からの親友がいる。

いつもくだらない話をよくしてはゲラゲラ笑い、家族思いで私にいつも楽しそうに家族の話をしてくれて、趣味も共有しあえる。友達が多い方ではない私にとっては貴重な存在だ。

もう7~8年の付き合いになる。

考えてみれば長いもので、そりゃ生きていれば人間が変わっていくことは当たり前だし、自分自身もそうで、ある程度は気にして等いない。

が、最近流石に色々と考え込んでしま

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エッセイ:大ちゃんは○○である30

声が震えていたかどうかは定かではないが
精一杯の自分をアピールし、持てる自分を出し切った。
詩の朗読でも、台本の読み合わせでも手応えを感じたし
『合格したな』とこれまた根拠のない確信を勝手に持っていた記憶がある。
退室し、ビルの外に出た時には夕方になっており
西陽を全身で浴びながら、東京の空気を身体いっぱいに吸い込んだ。
立ち並ぶビル群に目をやりながら、間違いなく夢の一歩を踏み出したんだという実感

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嬉しいです!
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エッセイ:大ちゃんは○○である29

オーディションは順調に進んでいった。
「誰よりも大きな声が出せます。」と言って
いきなり大声を出す者。
自作の歌をアカペラで歌い出す者。
「特技は重いものを持ち上げることです。」と言って
「今僕はとても眠たいので重たい瞼を持ち上げます。」
と目をパッチリ開けて審査員を笑わせる者。
出てくるなりバク宙を披露しようとして失敗する者。
本当に様々な個性が暴れ回っていた。
詩の朗読や台本の読み合わせについ

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エッセイ:大ちゃんは○○である28

高橋一也は「はいっ!」と大きな声で返事をして前へ出た。
黒の皮ジャケットを羽織り、黒の皮パンツ。
全身が黒一色に包まれ、シルバーのアクセサリーをじゃらじゃらと身につけた小柄な男だった。
「では、自己紹介、自己PRからお願いします。」
「高橋一也、24歳です。自衛隊に所属していたこともあり、体力・気力だけは誰にも負けません。
反骨精神を持って、ロックに生き抜いてやろうと思ってます。
好きな映画はバッ

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エッセイ:大ちゃんは○○である26

事務所オーディションは浅草にあるビルの一室で行われた。
会場の入り口に近づくと、付近は熱気に包まれており、元々纏っていた緊張感がさらにグッと増していく。
受付には事務所スタッフと思われるスーツ姿の男性1名、女性1名がおり、来場者に1人づつ案内をしていた。
僕が行くと先に到着していた4人のライバルが並んでおり、スタッフの方から順に説明を受けていたので、僕もその4人の後ろに並び、受付の順番が来るのを待

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スキありがとうございます!
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エッセイ:大ちゃんは○○である25

「おはようございます。当バスは間もなく東京駅に到着いたします。本日はご乗車いただきまして、誠にありがとうございました。」
車内に到着を知らせるアナウンスが流れ、乗客達はごそごそと起きだして、降車に向け備えだした。
僕はというと、結局一睡もできないまま、バスは東京駅の八重洲口へと到着した。
隣の太っちょマンを見ると、しっかり寝ましたと言わんばかりのスッキリした顔をしていたもんだから
本当に気分は『こ

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東京の好きなところ

東京の好きなところ

色んな人がごちゃまぜなところ。

東京の好きなところ

みんなそれぞれ結局は自分の生活に夢中なところ。

東京の好きなところ

だから結局はなんでもいいところ。

上京したての頃、
原宿で、私はまんまと芸能詐欺事務所のスタッフに捕まった。
謎の会社に連れてかれ
面接をした。
強そうなおじさんと、舎弟みたいな優しそうなおじさんがいて、優しそうなおじさんはスマホで会話を録音してた

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エッセイ:大ちゃんは○○である24

僕は左肩に力を入れ、クイっと動かしてみた。
「うーーん、、むにゃむにゃ」
全く気づく気配がない。まあまあまあ、そりゃあそうだよ。クイっぐらいで気づかせることができたなら苦労はない。
ならばと、今度は2段階クイクイを入れてみた。
クイっクイっ!
「むにゃん、うーん」
ほぉー、これでもだめですか。なかなか手強いじゃないですか。2段階クイクイでダメとなると、いよいよアレか。
アレを出すしかないか。
本当

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嬉しいです!
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