スクリーンショット_2019-04-24_1

ドラマ「パーフェクトワールド」#2 をみて車椅子当事者が思うリアル /2019.4.23放送分※ネタバレあり

こんにちは。
橋口竜河と申します。

さて、今週もやります。
ドラマ「パーフェクトワールド」の感想ブログ。
前回の記事を読んでくださった皆様、ありがとうございました!
後日知りましたが、SNS視聴熱というものはどうやら1位だったようで
注目度の高さが伺えますね!

前回の記事はこちら。
この1週間で2400以上のPV数を記録し、ドラマだけでなく車椅子にも興味を持ってくださったこと、私としても嬉しく思います。


反響のあったドラマ パーフェクトワールド第1話 感想の記事※ネタバレあり

今回もなるべく深いところまで書かせていただければと思うので
※ネタバレありでご容赦くださいませ。
それでは長くなりましたが今回のTOPICS.

------------------------
TOPICS
------------------------

◎ドラマ「パーフェクトワールド」とは
 ✏第2話PR映像 
   ✏第2話のあらすじ ※公式サイトより引用

◎今回書きたいこと
 ✏筆者が感じた3つのリアル
 ①あちらを立てればこちらが立たず
 ②車椅子使用者と健常者の異なる目線
 ③健常者だけが犠牲になるのか?

①あちらを立てればこちらが立たず
  1.車椅子の駐車スペース
  2.黄色の点字ブロック

②車椅子使用者と健常者の異なる目線
1.スマホ歩きの危険性
2.樹の目線

③健常者だけが犠牲になるのか?
1.健常者だけが犠牲になるは思い込み?
2.守ってやれない

《あとがき》
1.今回の純粋な感想
2.第2.5話 チェインストーリー
3.第3話のPR映像

✏第2話PR映像 

   ✏第2話のあらすじ ※公式サイトより引用
ある日、つぐみから行きたいところがあると誘われた樹。着いた場所は体育館で、そこでは車いすバスケの練習が行われていた。実はつぐみは、樹の同僚の晴人(松村北斗)から、樹を練習に連れてきてほしいと頼まれていたのだ。恋愛同様、バスケももう一生しないと決めていた樹は、最初こそ練習に参加することを拒むが、つぐみの頼みもあり、晴人の申し出を渋々受け入れる。やがて、バスケの楽しさを思い出した樹はチームに入ることを決意。つぐみも久しぶりに見た樹のまぶしい笑顔に釘づけになるが、半面、樹が自分を恋愛対象として見てくれないことに、どこか歯がゆさを感じていた。

パーフェクトワールド 番組HP
https://www.ktv.jp/perfectworld/index.html

 
✏筆者が感じた3つのリアル
  ①あちらを立てればこちらが立たず
  1.車椅子の駐車スペース
  2.黄色の点字ブロック

このトピックではつぐみが樹をつれてやってきた体育館。
車椅子バスケの試合会場まで向かうときの移動のシーンから抜粋します。

--------------------------
①-1.車椅子の駐車スペース
--------------------------


大手ショッピングモールや公共の施設の駐車場でよく見る車椅子マークの書かれた駐車場。
乗降がしやすいようにと横幅が広く取られた構造になっていますが
それだけではなく施設の出入り口の真横などに設置されている場合が多いと思います。
しかしながら、その便利さ故に、障害のない方が長く止めていることもあったりします。
特に大型車とかはケースが多いような気がします。

私自身、移動は電車ということもあり車は使っていないので
そういうところに遭遇することはあまりないのですが
小さい頃は家族とショッピングにでかけたときとかはそんなこともありました。
特に混んでいるところで幅の取られた駐車スペースを使われていると
他の駐車スペースが2つ空いているところを探さなければならず、混雑時は探し回っていたりなんてこともありました。

そこで健常者が止めないようにと、コーン設置となったのかと思いますが
これこそ、健常者からみた車椅子の考え方で.

車椅子の人は常にヘルパーさんがいる

・・・・っなわけねぇだろ!(笑)
と、言いたくなってしまうのですが、その考えは、

ヘルパーさんがいるのが当たり前

というのが意外にも多かったりします。
そうした思考になるのはいてもらわなかったらもしものことがあっては困るということなのだと思いますが、
ヘルパーさんがいつもいるほど恵まれてないし、そもそもいなくても動けるし。
というのがあったりします。

よく驚かれはしますが、
私自身ヘルパーさんにお願いしたことはありません。
お友達がヘルパーさんの同行が必要な子もいてそのヘルパーさんと仲良くなることはありますけどね。

障害者も単独行動が普通の中に組み込まれている人もいる。

という想像があれば駐車場にコーンを置くなんてことはないのかなと思います。
置くならそれはそれで管理人を常駐とかできればとも思います。

--------------------------
①-2.黄色の点字ブロック
--------------------------

これって本当に難しい問題だなと思います。
双方の必要なものを考えた結果、こうなってしまう。
確かに場所によってはガタガタの上をあるかなきゃいけないときもあります。
駅のホームとか人の列があったりすると点字ブロックの部分が通るしかないこともありますが、正直なことを言うと、

そもそも駅のホームの一番前に点字ブロック置くのってどうなの?

って話。
あまりにも電車との距離が近いところにあるから何かの弾みに転倒したりしたら
それこそ危ない。

もう少し余裕を持たせた設置が望ましいのではないか?と思うことはありますね。
車椅子の人が動きにくいとかはどうでもいいんですよ。
だってただ、歩行が難しいだけだから。

それから比べたら情報量の少ない、視覚障害をお持ちの方のほうが
神経使うだろうし、心配になります。

理想は誰もが過ごしやすいことだとは思いますが簡単じゃない。
だからこそ、何ができるのかが大事なのだと思います。

✏②車椅子使用者と健常者の異なる目線
1.スマホ歩きの危険性
2.樹の目線

--------------------------
②-1.スマホ歩きの危険性
--------------------------

そもそもやるなって話なんですが、
前見て歩けよとかいろいろ思うんですが、一番思うのはこれ。

下向いてんのに車椅子見えないの?

ほんとに不思議ですよね。
人間の視界ってもっと広いはずですし、明らかに人体ではない乗り物が目に入ったらわかるはず。
どれだけ、お前中心に世界回ってんの?って思いながら私の方から避けます。
別に車椅子だから気を使えというのではありません。絶対に。
ちゃんと前みて歩こうね。
視覚障害持ってる人ならもっと危ないからね。
でもそうした人に限ってぶつかったりとかしてしまったら偉そうにするんだろうなと思います。
この記事を読んでくださっているあなたは決して

スマホ見てるんだからそっちから避けろ

っていうような謎思考にはならないでくださいね。

--------------------------
②-2.樹の目線
--------------------------

車椅子バスケの試合を見ることになった樹。
その前にやってみないかと誘われてシュートをしてみることに。
そこで樹の目線の一つとしてバスケットゴールの高さが描かれました。

これ、最初はものすごく高く感じたものです。私も。
私は車椅子バスケはやったことありませんが、
高校のときに授業でバスケの種目があってひたすらシュート練習だけしてました。
試合で声を掛け合いながらやっているのをいいなぁって横目で見ながら
体育館の隅でひたすらやってました。
外すのが大前提な部分はあって何回入ったらよっしゃ!みたいな
小さな目標をもってやったものです。
そんなことを思い出して懐かしくなりました。
こうした車椅子目線があるのはとても見ごたえがあります。

✏③健常者だけが犠牲になるのか?
1.健常者だけが犠牲になるのは思い込み?
2.守ってやれない

---------------------------------------
③-1.健常者だけが犠牲になるは思い込み?
---------------------------------------

健常者だけが障害者の犠牲になるというのは思い込みなんじゃないのか?

建築事務所のシーンで上司が樹にかけた言葉。
つぐみとの関係性を理解している渡辺(木村祐一さん)の一言で
恋愛してもいいんじゃないのか?という会話の中での一幕。

健常者だけが障害者の犠牲になる

正直、今でも私はこの考えを持っていたりします。
やはり、友人と恋人では距離は違いますし、大切に思えば思うほど迷惑をかけたくない。
苦労をかけたくないと思うものです。
よく、車椅子で大変だよね?って言ってくる方がいますが、
私は大変なのは支えてくれる周りの人だと思っています。

確かに人は支え合って生きていくのはあるので思い込みなのかもしれません。
なかなか踏み切れないのはそうしたブレーキが掛かっているのかもしれません。

苦労をかけたいがためにいたいんじゃない。
だからこそ、ただ一緒にいたいことがハードルなんだなと。
そう思ったりもします。ときにね。

----------------------------------
③-1.守ってやれない
----------------------------------
これはバスケ仲間との打ち上げのときに酔った客に絡まれて乱闘になったシーン。
樹は冷静に対処したものの、晴人は我慢できずに感情を爆発させる。
そして止めに入ったつぐみが巻きこまれてしまう。
必死に樹はつぐみに呼びかけるもその場から動くことができずに無力さを感じてしまうという場面。

やはり、すぐ動けないというのはこうしたときに大切な人の安全を確保できなかったりだとか。
そういうすぐに動けないという現実が無力に感じてしまうこともあるわけで。
それになにかがあるとどうしてもサポートしてもらう側になってしまう私は
もどかしさというのを感じながら見てました。
こうやって次第に樹に感情移入していくのだろうなと思っています。

✏あとがき
1.今回の純粋な感想。

今回は前半はラブストーリー要素な感じで仲の良い。樹とつぐみをみていましたが
少しずつ、車椅子の視点からということでいくと樹の目線で見ることが多くなっていきました。
そうして、見ているとつぐみの真っ直ぐな気持ちがどんどん刺さるんです。
雨の告白のシーンは気づいたら泣いてました(笑)
真っ直ぐすぎて心が痛い。なんかこう、つぐみに寄り添ってあげられないのが悔しくなってくるんです。

それに少し前に戻りますが
樹の守ってやれないという言葉に対して

だから?もう会えないって言うの?

それを言えてしまう強さ。これはすごいなって思いました。
違うよって優しく声をかけるのでもなく、まっすぐぶつかってくる感じ。
はっとさせられます。

俯瞰して見ているもうひとりの自分が
1話のときは
あんなに車椅子を受け入れられてなかった自分につぐみが戸惑っていたのに
今回はまっすぐぶつけている。
それはきっと樹の母の存在もあったのだろうなと思いました。。。

そしてヘルパーの葵さん、最後の切ない表情も印象的でした。
障害を乗り越えると書いてしまうととたんに薄い感じに聞こえてしまいますが
厳しい現実がどう絡んでいくのか。辛さを知る葵さんもどう動いていくのか。
それぞれが楽しみだったりします。

さて今回はこのへんで。
皆様が感じた感想も是非知りたいなと思います。
今回もお読みいただきありがとうございました!

P.S. 主題歌のまちがいさがし、
エンディングの差し込みタイミングが素晴らしすぎた。

2.第2.5話 チェインストーリー

3.第3話のPR映像

✏筆者プロフィール

橋口竜河 (はしぐちりゅうが)
1996.02.02 生まれ 神奈川県出身
車椅子での生活をしながらシンガーソングライターとして活動している。
《ハートフルシンガーソングライター》として心情に嘘のない歌を歌い続ける。
過去には自主企画ライブを開催し、ライブオーガナイザーとしての経験もある。
配信Single《ガーネット》がApple Musicをはじめとする各種音楽配信サイトにて配信中!!
公式サイトはこちら

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?