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EMDR体験記最終回〜全行程を終了して〜

こんにちは、CPTSD(複雑性PTSD)と解離症の悪化によりEMDRを受けることになった芸術家になりたい現在大学休学中&精神疾患拗らせ中(発達障害、CPTSD、解離症、摂食障害、アルコール乱用等々)のHarunaです。

私が何故EMDRを受ける事になったのか、その詳細と体験記Part1~は過去に書いた記事があり、マガジンにまとめております。是非併せてご覧ください。

EMDR体験記最終回

さて、前回の新たな記憶の植え付けをもってEMDR全行程が終了した。
お疲れ様でした。自分。

今回の体験記は全行程を終了した現在だから感じること、またフラッシュバックの現状などを記していこうかと思っている所存。


感覚の変化

EMDRを受ける前を思い出すと、それはそれは地獄の様な日々であった。

友達からの相談事をきっかけに自分の過去が滲み出るようになってからというもの、フラッシュバック・解離の悪化からアルコールに逃避、依存する様になっていた。
眼球運動をするまで、それらは非常に酷かった。

眼球運動による記憶の処理後、解離の感覚、現実世界に対する感覚が大きく変化した。
全ターゲットを処理した後は更に感じた。

世界が違う。
視界が明るい。
体の感覚が今までとはまるで違うくらい軽い。
ギアが変わったような、一段違う世界にいる様な感覚。
本当にそう感じた。

フラッシュバックや悪夢、過呼吸などが理由の慢性的なストレスから解放されたためだろうか?
過去の記憶が過去の記憶としてあるべき場所に定着してくれたからだろうか?

食べ物の食感や味も、見えている視界の彩度、光度、自分の心のゆらめきを感じることができていることに非常に驚いた。

こんなに楽でいいの?
みんなこの世界で生きていたの?
今までの感覚は相当苦しかったのでは?

と思った。


フラッシュバックや記憶に関する現状

次は全行程を終了した今の、フラッシュバックや過呼吸の頻度について話そう。

フラッシュバックと過呼吸が

起きなくなった!!!!!!!!

のだ。
驚きである。

治療途中、記憶をこじ開けたために1日に何度も炸裂していた過呼吸が治ったのである!
凄い、凄いぞ。

PTSD、複雑性PTSDにおける、
脳がジャックされてしまう様な
現在が過去になってしまう様な
凍りつき反応マックスのあのフラッシュバック。

それに伴う酷い反芻と身体的負担が止まった。

EMDRありがとうございます(?)
少し前まではこんな世界生きていけないとボロ泣きしていたのだが。
助かった。
これで生きていける。
よかった。。。


といっても記憶を思い出すことはある。

でもその記憶の呼び起こされ方が変わったのだ。


記憶の変化

過去は変わらない。
記憶も無くなるわけではない。

では何がかっわたかというと、上記でも述べたように
「記憶の呼び起こされ方」
が変わったと私は感じた。

具体的にどう変化したかというと、
EMDR以前は
「今が過去になる。脳も身体もジャックされる。震える。ボロ泣きする。感情が暴走する。絶望に打ちひしがれる。深い鬱の海に溺れる」

こんな感じだったとするならば、
EMDR後は
「ああ、辛い過去だったな。辛い過去がもつれていたな。辛いな。」

みたいな変化だ。

この違いは何かというと、

「冷静さがあり過去として認識できている」

状態なのかなと個人的に思っている。

まあ思い出すと今でも苦しく辛い気持ちになったり、やり場のない気持ちにはなるが、その重さや過激さ、乗っ取られ具合がまるで違うのだ。

そして過去が再演されなくなった。
再演というか、映画を見ているような、一歩引いた過去として認識できている。(多分本来はこれが多々しい過去や記憶のあり方なのだろう)
今ここにいる私が過去を思い出している。
(本来はそう2回目w)

こうなった。

拙い説明だが、フラッシュバックを経験している方ならなんとなく理解してもらえるのではないか?と思う。


最後に

戦った自分を褒め称えたい。

偉いぞ。
よく乗り越えた。


過去を触る作業は非常に危険だ。
治療の為、プロセスの一環だとわかって挑んだとしても、非常に危険が伴う。

今でこそ楽になっただEMDRありがとうだ言ってきたが、EMDR体験記を振り返ると非常に酷な時期もあった事を思い出した。

眼球運動する直前なんかは、フラッシュバックが頻発しすぎて正気が失せてアルコールを乱用して深夜病院に連れていかれ点滴することになったっけ。


私は全行程を終了し、EMDRというものに助けられたと実感し感謝している。
故にトラウマを抱えた皆様に推奨していきたいと強く思った。

しかしそこには予想もできない危険も潜んでいることを覚えていて欲しい。トラウマを全力でこじ開け、見つめ、受け止め、それから記憶が処理されるのだ。

解離を持つ人も多いだろう、人格が形成されている人もいるだろう。
一時的とはいえ解離が悪化し、他の人格が何をするか、何が起こるか予想できないことも覚えていて欲しい。

なので絶対に安心できる病院で、主治医の元で、セラピストの元で治療を行って欲しい。

乗り越える自信が欠けているのなら、今はまだその時ではないのだと思う。
挑むならば、現実の環境をしっかり調整し準備を万端にしてからにして欲しい。


最後まで目を通してくれた方、ありがとうございます。

この体験記、私の経験が誰かの為になりますように。
少しでも救われるきっかけになりまように。

全サバイバーに祈りを。





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