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いろいろ感想など

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最近の記事

「恋とか夢とかてんてんてん」世良田波波 一巻の感想

※初めに こちらは漫画「恋とか夢とかてんてんてん」一巻の私的感想になります。 レビューなどではなく、点数もつけません。 ネタバレがあります。 よろしくお願いいたします。それでは、どうぞ。 「この世界に存在していいし きみを勝手に好きでこんなに幸せだ」主人公・貝塚道子、カイちゃんは、もうすぐ三十になるフリーターの女性である。 夢を追って東京に来たが何者にもなれなかった。そんな辛い現実を見つめながらも日々を彼女は懸命に生きている。なんのために? そう。彼女は今、恋をしていた。

    • 「推し、燃ゆ」宇佐見りん 感想

      ※初めに ここから続くものは文庫版「推し、燃ゆ」を読んだ自分の、ただの感想になります。 作品の点数付けなどはしていません。ネタバレも勿論あります。 その旨、ご了承くださいませ。すみません。 それでは、よろしければどうぞ。 推しと私の薄くなってく境界線まず本書を読んで感じたのは、これは「自分の知っている推し方とは違うものだ」ということだった。 自分のいわゆる「エヴァ世代」そして、それ以前のオタクたちの目標は「推しである人物、推しである作品を文字通りドーンと推すこと」。 知

      • 「笑いのカイブツ」ツチヤタカユキ 感想

        ※初めに この後に続くものは、文庫版「笑いのカイブツ」を読んだ際の個人的な感想になります。映画版は未見です。 ネタバレも多々ありますので、ご注意ください。 それではどうぞ。 ジンセイを笑いの神に捧げた男まず『ツチヤタカユキ』という名前を知っているかどうか、である。 自分はハガキ職人(今はメール職人というべきか?)としての彼を、今作を読む前から知っていた。とはいえ、それこそそれはラジオを通してだけのものであり、それ以上でもそれ以下でもない。 ネタが面白いなと思ったし、番組の

        • 「正欲」朝井リョウ 感想

          ※初めに この後に続くものは、文庫版「正欲」を読んだ個人的な感想になります。映画版は未見です。当然のようにネタバレがたくさん入りますので、ご注意ください。 「内容とオチを事前に知りたいんだよね~」と思っても、一言だけ先にお知らせするならば、本作はそういったビックリ箱やアトラクション的な作品ではありません。映画を見る予定があったとしても、少しでも内容に興味があるなら、原作をじっくり最初から黙って読むことを推奨します。 それでは、どうぞ。 正しい欲求への欲求まずタイトルで「ああ

        「恋とか夢とかてんてんてん」世良田波波 一巻の感想

          「九龍ジェネリックロマンス」七巻ネタバレ私的感想

          ※自分はコミックス派ですので、連載中のあれやこれやを知りません。「あ、それさっき本誌で判明したよ」と思っても、生暖かい目で流し見ていただけるとありがたいです。よろしくお願いします。 幻想と絶対 ついに。ついに、鯨井さんが九龍の真実を知ってしまいましたね。 亡くなった鯨井Bさん…いや、本物のと言った方が良いのか…仮に《先の鯨井さん》としますが、 まさか本当に自殺だったとは。当たって欲しくなかったなあ…。 やはり工藤は全てを知った上で九龍に住んでいるようです。かなしい。せつな

          「九龍ジェネリックロマンス」七巻ネタバレ私的感想

          ペルソナ5 ロイヤル追加シナリオについて今更な感想(ネタバレあり)

          某サイト評価などでは結構散々に言われているロイヤル版シナリオの必要性について言及します。ネタバレももちろんガンガンしますので、ご注意ください! ちなみに異聞録ペルソナ、ペルソナ2(罪、罰)、ペルソナ4は全クリしています。 では、どうぞ。 はい。 まず始めにハッキリ言いますが、自分はロイヤルシナリオは好きです。 「なんだ、けなすわけじゃないのか…」とちょいガッカリした方はすみません。 好評をはくしたペルソナ5に追加要素盛り盛り新キャラも参入させて発売したものがロイヤル版とい

          ペルソナ5 ロイヤル追加シナリオについて今更な感想(ネタバレあり)

          「九龍ジェネリックロマンス」5巻感想というか覚え書き ※ネタバレあり注意!

          ※自分はコミックス派ですので、進行は最新刊までとなります。連載中のあれやこれやはわかりません。「それ前の連載で判明したぞ」と思っても、生暖かい目で見守って頂けますと幸いです。 「奪われる者、求めるもの」 もはやおなじみとなった工藤の回想から本編は始まります。 しかし今回は様子が違う… 鯨井Bとの恋の記憶から浮上し、何故か、うなされるように目を覚ます工藤。 幸せな夢であったはずなのに…息を切らせ絶望の咆哮をあげる姿は痛々しさ全開です。 異変を感じる九龍の面々も映し出されます

          「九龍ジェネリックロマンス」5巻感想というか覚え書き ※ネタバレあり注意!

          九龍ジェネリックロマンス4巻感想(ネタバレあり)

          『彼らはまるで水槽のなかの魚』 最新刊読みました。 結構、重要な事実がガツンと判明しましたね…。 がっつりネタバレしていきますので、以下ご注意ください! まずはこれに触れないわけにはいかないでしょう。 第二のグエン失踪事件について。 本人も蛇沼も知らなかったようですが、驚きでしたね… 『なんらかの力により無理やり失踪させられた』とばかり思っていましたが、実は音もなく煙のように消失していたとは。 トリガーは恐らく「オリジナルが九龍に帰ってきたら」でしょうか? まるでドッ

          九龍ジェネリックロマンス4巻感想(ネタバレあり)

          ドラマ「あなた犯人じゃありません」2話時点でのラスト予想(妄想です)

          自分はこの企画の監修をされている佐久間さんのラジオを聴いています その番組でよく話題にあがっていたのが本作「あなた犯人じゃありません」 あまり青春高校自体を知らぬまま視聴したのですが、なかなか面白くて驚きました オススメです ミステリドラマというのは大体配役で「あ。この人犯人だな」とわかってしまったり、宣伝文句に苦労したりするのですが、この作品はネタバレOK 何せ犯人は最初から上がっているのです それらの自白を推理し取り下げていくというのが本作のミソになっております キャ

          ドラマ「あなた犯人じゃありません」2話時点でのラスト予想(妄想です)

          九龍ジェネリックロマンス3巻ネタバレ感想のような、独り言のような何か

          懐かしさとは胸とじこめたい想いである 工藤はおそらく本物の工藤であるだろう 鯨井Aに聞かれたら鯨井Bのことは話すと前から決めていたように見えた自然さ(問われてなんら焦った様子も戸惑う様子もないこと)からその可能性が高い つまり彼は全部知っているしわかっていることになる その表情には諦観すらみえる だからこそ少し哀しい 彼は「夢の中にいることを知りながらずっと夢を見ている」のだ 九龍は『懐かしくなくてはならない』街らしい それはそうか ここではたぶん『懐かしいものしか存在で

          九龍ジェネリックロマンス3巻ネタバレ感想のような、独り言のような何か

          九龍ジェネリックロマンス2巻ネタバレ覚え書き、感想

          ※こちらはふせったーで書いたものの写しになります 前回のものもこちらに移せるようであればうつします ネタバレあり!注意! 2巻の覚え書きのようなもの 作中どおり本編での鯨井さんはA、婚約者であったのは鯨井Bとする ・ついに出た工藤の過去 工藤は30、鯨井Bは32 (鯨井Aは32、工藤は34である) 4年の空白期間 同一人物説に揺らぎ 今の彼の生活習慣を形作ったのは過去に存在した鯨井B スタイルを頑なに守るのは彼女を忘れないためか… 哀しい ・九龍は取り壊す予定だった(ま

          九龍ジェネリックロマンス2巻ネタバレ覚え書き、感想

          風光る最終回に寄せて(ネタバレあり)※否定的な意見も含みます

          月刊flowersで「風光る」が最終回を迎えました 連載初期より、それこそ本物の少年少女だった頃から読んでいた作品なので期待や興奮よりも懐かしさと切なさが勝るようで …まあそれはどうでも良いですね コミックス購入からは離れていましたし、紙面で読むのも久しぶりでした 理由は まあ一番はとにかく長い!に尽きると思います 寄り道もわかる、まだ描きたいって気持ちも でも長かった…長かったんだよな… そういう感じでしたが、今回は最終回という事で区切りをつける意味で読むことにしました

          風光る最終回に寄せて(ネタバレあり)※否定的な意見も含みます

          「12人の優しい日本人」リモート版及び本編のネタバレ感想

          最高だった 自分は映画版を観たことがあり話の流れは知っているのだが、それでもカタルシスが凄かった オリジナルキャストに近い方々(伊藤俊人さんはおられなかったが…残念)での上演 正直、読みあわせ程度を想定していたのだが裏切られた形 間の取り方も素晴らしいし一発なのにミスがとにかく出ない そして何度みても内容が良い 裁判員制度をテーマにした本作 有名な洋画のオマージュと聞いていた初見時、わたしはハッキリ言って舐めていた そして涙した ネタバレ全開で行くが、なんと言っても2

          「12人の優しい日本人」リモート版及び本編のネタバレ感想

          AKIRAの今更感想「彼が本当に欲しかったものはなにか?」

          AKIRAはじめて観ました デコスケ野郎のくだりやバイクアクションについてはオタクの端くれとして知ってはいましたが、その程度の事前知識です まずは膨大な書き込み量に圧倒されました これだけで観る価値があると思います 爆破のつぶてや水のしぶき、すべてに不自然な動作がなく書き手の意思が見えます だからとにかく観ていてすごく気持ちがいい きれいに写すだけならできるけど、それを魅せるものに変えるのは難しい アクションありきでなく話を補完するものとしてそれらを使っています 感情が爆発

          AKIRAの今更感想「彼が本当に欲しかったものはなにか?」

          それはたぶんシンプルな言葉で

          ヴァイオレット・エヴァーガーデンという作品について書きたいと思う。覚え書きに。 この作品は、京都アニメーションの作品だ。 しかしもしこの作品をこれから初めて観る時は、どうか、それを忘れてほしい。 物語は、大戦後の架空世界から始まる。 戦争で両腕を失った少女兵、ヴァイオレット。 戦うことしか知らない人形のような彼女は、新天地ライデンで代筆屋となることを決意する。 敬愛する上官、ギルベルトの残した言葉、「愛してる」の意味を知るために。 まあざっくり言うと、少女が愛に気付くま

          それはたぶんシンプルな言葉で

          見上げた星の話

          アルピーdcgの予告を見ようとツイッターをのぞいた、まさにその時だった。 目に飛び込んできたピエール瀧の顔写真に私は少しびっくりし、苦笑した。 「なんでまたこんな時間に…なんかやらかしたのかね瀧さんは」「ま、いいか」 そうのんびり構えたこちらをあざ笑うかのように、今度は「警察」「薬物使用」「逮捕」の文字が暴力的に次々と浮かびあがった。 私はフリーズした。 有名人の薬物問題は非常にデリケートだ。波及効果をかんがみ、よほどの決定的証拠がなければ警察は動かないし大々的に報道し

          見上げた星の話