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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~226


物事をある一面からしか見なかったり、偏った考え方で捉えてしまうこと、あるいは別の側面があることや、捉え方によっては全く異なる一面があるということに、なかなか気が付くことが出来なくなってしまうことが、摂食障害の特徴のひとつと言えるかもしれません。ですから、そういった『考え方の特徴』に自分自身が気付く、ということも摂食障害を克服する上では大切になってくるのです。

「考え方の特徴……確かに、摂食障害になってからは特に、物事をある一面からしか見なかったり、偏った考え方で捉えてしまうという『考え方の特徴』がより強くなった気がします。それに『性格の傾向』みたいなものも、摂食障害になってしまうことに影響している気もします。例えば『完璧主義』とか『0か100かという、グレーゾーンが許せない極端な思考』とか、たくさんの『マイルール』に縛られて窮屈な思いをしていることとか。そういう考え方や性格の人が、みんな摂食障害になってしまう訳ではないとは思いますが、でもそういう『性格の傾向』があると『痩せること』にも『完璧』を追求し続けてしまうし、『グレーゾーンが許せない』と『食べること』に対しても『まっ、いっか』みたいな、いい意味での『いい加減さ』や『適当』ということがなかなか許せなくて、どんどんストイックになってしまうと思います。それに加えて『マイルール』が『痩せること』や『食べること』にたくさん設定されてしまいますので、本当に窮屈というか、身動きがとれない『がんじがらめ』の状態になってしまう、っていうか自分で自分をそういう状態に追い込んでしまう、そんなことが続いていたような気がします」

そうだと思いますよ。摂食障害は、食行動の異常や、体重や体型に対する極端な拘りなどを伴う精神疾患の一種、つまり病気なのですが、考え方や性格的傾向も少なからず影響を及ぼします。ですから、頭では『摂食障害を克服したい』と考えても、その克服の過程において自分自身の『考え方の特徴』や『性格的傾向』が障壁となってしまう場合があるのです。あなたも、以前に『自分自身で作り出した壁』の話をされていたことがあると思いますが、そういった『見えない壁』の存在が摂食障害の克服を難しくしたり、あるいは時間がかかったりする要因でもあると、私は考えています。


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