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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~160


「そう、私、何に拘ってるんだろうね。何になりたいんだろうね。何を目指してるんだろうね・・・本当にそうだよね、そんなことよりも、みんなと楽しく、美味しく食べれた方がよっぽどいいよね・・・痩せたいって、何なんだろうね。食べたい物を食べて、何がいけないんだろうね。私、何年もかけて、どうしたかったんだろうね。本当に、自分でも自分をどうすればいいのか、どうしたらいいのか、わからないんだよね・・・」

「お姉ちゃん・・・?」

「うん?」

「お姉ちゃんはさぁ、今まで長い間、ずっとずっと悩んで、苦しんで、辛い思いをしてきたんだと思う。それでも諦めないで、どうにかしようっていろんなことを考えたり、あとカウンセリングにも通っているんだっけ?そうやって、お姉ちゃんなりに、必死になって、良くなろうって、いろいろ取り組んでいるんだよね。それはとても素晴らしいことで、飽きっぽい私には、とてもじゃないけど出来ないし、続けられない。でもお姉ちゃんは、絶対に良くなりたいって、諦めないで、気持ちを切らさずに続けてきたんだと思う。でもね、昨日までうまくいってたのに、今日になったらどうしてもうまくいかないことがあったり、わかったと思ったのに、わからなくなってしまうことがあったり、いい時と悪い時の波?みたいなものがあるんじゃないかな、って思うの。私は、病気のことは本で読んだくらいの知識しかないから、詳しいことはわからないけど、良くなったり、逆戻りしたりを繰り返しながら、少しずつ進んでいく、そういう感じの病気なんじゃないかなぁ・・・だからね、さっきお姉ちゃんが言ってたみたいに、

いつか必ず摂食障害を克服出来ると信じて、今出来ることを一つ一つ積み重ねること。そして、今出来ないことを無理してやらないこと。

それでいいし、それが全てなんだと思う。悩んだり、混乱してしまったら、この言葉を思い出してもう一度やり直してみる。それでいいんじゃないかなぁ・・・って思うんだ。だって、こんなこと、なかなか言えることじゃないよ。きっと、長い間悩んだり、苦しんだり、辛い思いを抱えてきたお姉ちゃんだからこそ言える言葉なんだと思う」

「そうだね、そうだよね、今の私はそれしか出来ないし、それでいいんだよね・・・」

「うん、そうだよ。だって、本当はとってもシンプルで、難しく考える必要なんて全然ない。でしょ?」

「そうだよね、ホントそう・・・変な理屈をつけて、問題を複雑にしているのは、私自身なんだよね・・・由希、いろいろ気付かせてくれて、ありがとう」

「そんな、全然。私はただ、思ったことを言っただけで、気付いたのはお姉ちゃんだから


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