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ひまわり

日本の夏に欠かせない存在の一つにヒマワリの花があると思います。
あのまぶしい黄色の花が咲くと夏が来たと感じます。
同時に朝も夜も太陽がギラギラと輝いていますから
暑くてどうしようもなくなってしまいます。

そんなヒマワリの花は数年前にある映画の題材になっていました。
国民的な人気を誇っている某名探偵が活躍するマンガは
毎週のアニメーションのほかに毎年アニメーション映画を製作しています。

その中の一つにゴッホという画家が制作したヒマワリの絵をテーマに
物語が展開されていく作品があります。

ゴッホが描いたヒマワリは数枚存在していて世界中に散らばっています。
映画の中にも出てきますがそのうちの一枚は日本の新宿にあります。

そんなゴッホですが、生きている間はほとんど注目されませんでした。
元々は聖職者を目指していましたがうまくいかず、画家へと転身しますが
それでもあまり売れなかったようです。

ゴッホの作品の特徴の一つには “色彩” への強いこだわりがあるといわれていますね。

彼は色彩を「人間の魂の表現・翻訳物」であると考えていたようです。

具体例を提示するのであれば補色である赤と緑を使うことで激しい情念や情熱を表すということらしいです。

彼の色彩へのこだわりは彼の感情と共に彼の作品に反映されており、
彼に不幸なことが起きた時や精神的に不安定な時には
彼の絵は全体的に青などの寒色がメインに使われています。


ちなみに、このエピソードも先ほど触れた映画に出てきますが、
ゴッホはアヴィニョンという場所で同時代に活躍した画家であるゴーギャンと一時期共同生活を送っていました。

このゴーギャンという画家は色彩の「純粋性」を追求するスタイルの画家だったようで

ゴッホとは作風、多少強引に言い換えるなら絵画に対するスタンスが異なっており

そのようなこともあってか共同生活は短期間で破綻してしまいました。


さて、先ほども少し触れましたがゴッホの絵にはゴッホの感情が
色濃く反映されています。

そもそも彼の絵は空間を正確に表現しているというよりかは
彼が感情的に体験した空間を表現しているようで
絵を見れば彼の精神状況がある程度推察できてしまうとか。

彼の空間の表現技法や色彩に対する考え方には賛否両論あるようですが
彼の絵ほど人間らしさがあふれ出ている作品はないかもしれません。

自然の美しさや何気ない日常を美しく描くのもいいですが
決して美しくない人間の感情を絵画に込めるというのは
それもまたロマンティックではないでしょうか……。

私たち、特に日本人は感情を表に出せない時が多々あると思います。

お仕事をしているときはもちろん、友人・家族間であっても
感情を抑える、あるいはかなり遠回しな表現を用いることがあるのではないでしょうか。

人間関係を円滑に進めることはもちろん大事ですが
このようなことを毎日やっていると少なからずストレスに感じることもあると思います。
特に遠回しな表現を使って伝わらないと余計にです。

そのようなコミュニケーションの取り方が大事ではないというわけではないですが、
ゴッホのように分かるような形で感情を伝えるという事のほうが
今の私たちにとっては必要なことなのかもしれませんね。



画像はみんなのフォトギャラリーからお借りしました。

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