マガジンのカバー画像

「性暴力を許さない」性被害のその後を生きる

38
性被害当事者として発信をします。 わたしは、被害後に発信をしている、被害女性の言葉に救われました。そんな言葉を、いま苦しんでいるだれかに送ることができるかは、わかりません。でも、… もっと読む
運営しているクリエイター

#性被害トラウマ

音のない雨(5)

音のない雨(5)

GWで姉家族が帰省してくる。
お正月は私の体調が悪すぎて断った。
だから今回は断らなかった、
のだと思う。
お正月と何ら変わらない不調。
一泊にしてもらったから、と
恩着せがましく言わないでほしい。
私の望みは独りで泣きくれること。

一人暮らしはしたくない、
寂しがり屋の母が言う。
私は独りで構わない。
けど母が心配で、独りを選べない。
なのに、
アレをしてない、
コレをしてない、

もっとみる
音のない雨(4)

音のない雨(4)

もう20年近くも前のこと。
精神科に入院したときの
精神疾患に対する理解を深める
勉強会でのことだ。

ストレスと脆弱性、みたいな、
ストレスに対して脆いから、
精神的な問題が起きるのだという理論を
学ばされた。

それを講じている人に聞いた。
「私は弱いから病んでいるのですか」
何て答えが返ってきたのかは思い出せない。

ストレスに対する適応力をつけましょう、
みたいな謎理論を学ぶように強制され

もっとみる
音のない雨(3)

音のない雨(3)

私は性犯罪被害者だけれども、
加害者に同じ目に遭って、
この苦しみを味わってみろとは思わない。
誰にもこの苦痛を味わわせたくない。
誰も味わうべきじゃないものだと思うから。
どんな極悪人であってもだ。
死んで償えも違う。
死んでくれても無意味だから。

私は罪人が法律で裁かれることを望んでいる。

けれど、ときに刑が軽すぎると憤る。
その苦しみに見合った償いとは思えないから。
犯した罪に見合った

もっとみる
音のない雨(2)

音のない雨(2)

SNSをはじめたとき、
『いいね』に高いハードルがあった。
私なんかに『いいね』されたら嫌だろう。
絶対に迷惑だ。
だから『いいね』を押せなかった。

今の私は『いいね』が怖い。
私が『いいね』を押したら迷惑だと思う。
その投稿の良さを失わせてしまうって思う。

私の賛同は投稿者にとって不利益になる。
私が賛同したことを、
その人の投稿を良いと思った他の人を、
不快にさせる。

そう思うと同時に、

もっとみる
音のない雨~遺書を何度も書き直す~

音のない雨~遺書を何度も書き直す~

※昨夜(4月27日)に書いたのですが、誰に向けたものでもなく、その瞬間瞬間をやり過ごすための1つとして文を書いていただけのもので、アップする必要すらないものかもしれません。

生きてゆくことが、たまに唐突に、
本当に、何の前触れもなく、
無理だ。と、
分かり切ってしまったかのようになる。
こんな日は、
施錠された部屋に閉じ込められたい。
どこにも行かなくて良いように、
逃げなくて良いように、
どこ

もっとみる
「サバイバーが救われない社会が抱える損失」を研究してください!

「サバイバーが救われない社会が抱える損失」を研究してください!

「性暴力被害者たちに性暴力を撲滅する行動を求める社会」はオカシイ

非虐待、性被害者、様々なサバイバーに社会はそれをさせる。
本当になぜだろう? 本当にどうしてなのだろう?

わたしのTwitterデビューは昨年の6月だった。
ほどなくして最初の拡散を経験することとなる。
女性専用車両についての投稿でだ。
一部の?男性から「性加害しない俺たちを巻き込むな!」「性差別をするな!」という反感が返って来

もっとみる
「被害届を出した日」もう15年が経っていた

「被害届を出した日」もう15年が経っていた

I think, think, think ... there is no end.
Round and round, thinking is do not end.
Because I live my life.

15年前の性被害について被害届が1件受理された。更に15年前のもう1件の被害が相談中。また、別の1件の届け出についても受理されるのかどうか、といった現在にわたしはいる。

被害届を出

もっとみる
「AVの性加害の肯定表現の有害さ」と「残虐AV」そして「セックス」とは

「AVの性加害の肯定表現の有害さ」と「残虐AV」そして「セックス」とは

わたしは夜なべして、ガチものレイプ動画を漁る。
その中に自分のものがないかを確認しなければならない。

監禁場所を特定しても、あのマンションを特定しても、何にもならないのにストリートビューで徘徊する、東京のA区のG駅の駅近と千葉県K市住宅街。
疲れた。やめたい。やめられない。

ガチものの何が辛いかと言ったら『ガチ』だから。
女優の演技という設定すらない、個撮だったり、閲覧注意だったり、犯罪動画流

もっとみる
某大学の学者さんが唱えている「メンヘラ女と合法的に和姦でパコる方法」に異議を唱える

某大学の学者さんが唱えている「メンヘラ女と合法的に和姦でパコる方法」に異議を唱える

「性暴力」の「グルーミング」についてを知ってください

グルーミングは子供だけに起きる被害ではない
わたしの個人的な体験を記す。
30歳を過ぎた頃のグルーミング(だと思う)。
性的トラウマを抱えるとグルーミングもされやすいのだと思う。

男性からみたら理解し難いだろうし、ただの恋愛だろとか言わそうだけれども。

性的トラウマがどんどん拗れていっていた頃、私はグルーミングという言葉を知らなかったが、

もっとみる
性暴力を軽視する社会を変えたい

性暴力を軽視する社会を変えたい

是非、多くの人に読んでいただきたい記事があります。

石川優実さんの記事です。

性暴力サバイバー(大人になった被虐待児さんもです)の置かれた現状と本音です。
なかなか言えないことかもしれないと思う。
わたし自身、ずっと思い、感じ、考えていることです。

この記事を書いてくださったことすらも「勇気」であり、それを称賛するようなこの社会がおかしいとわたしは思うのです。

お金がないと、治療を受けられ

もっとみる
トラウマ疾患による社会的損失~狂った幸福に帰りたい衝動と闘う日々に~

トラウマ疾患による社会的損失~狂った幸福に帰りたい衝動と闘う日々に~

あの頃のような無鉄砲さが欲しい。

簡単に死を選ぼうとできた。
自殺企図できた。
自傷できた。
物を壊せた。
絶望は身近にあった。

今は、大切なものがありすぎて、できない。
容易に絶望できない。
諦めが悪くなった。
おかげで泣き喚いている。
発狂しそうになりながら衝動を抑える毎日。
死にたくないじゃない、死ねない。

大切なものがあるなんて、どんなにも幸福だろうに。
だけれども、無ければこんなに

もっとみる
「警察に被害届を出すことは難しい」性被害への対応とPTSDに対する無理解。そして障害者差別。

「警察に被害届を出すことは難しい」性被害への対応とPTSDに対する無理解。そして障害者差別。

ここのところ、凹んでいました。
違います。怒っていました。怒りがどうしようもなかった。

芸人の性加害報道から「被害が事実なら警察に行け」と言う性被害に遭ったことのない人たちからの声がたくさん上がった。
まるで「被害事実が無いから警察に訴えなかったのだろう」とでも言うかのように。「本当に事実なら警察に行け!」と。

でも、被害届を出すことは、実際には非常に困難です。

証拠について、また、みなさん

もっとみる
「性暴力を許さない空気」が欲しい。「自称精神科医、燃ゆ」を蒸し返す

「性暴力を許さない空気」が欲しい。「自称精神科医、燃ゆ」を蒸し返す

「許さない」と「許せない」の違い女性たちは「性暴力を許さない!」で一致している。

けれど、男性の多くは「性犯罪は許せない」と自分の意思表明に留まる。
性加害をする男性を許せないとは言いつつ、許さないための何かをしようとはしない。

「許せない」は起きてから憤るだけの行為だ。
「許さない」は起きる前からの行動だ。

男性たちにお願いをしてみる男性たちにお願いなのです。
女性だけで性暴力から身を守る

もっとみる
「正しい被害者」本当の性被害者ではないと決めつける、実際の性被害者を知らない人たち

「正しい被害者」本当の性被害者ではないと決めつける、実際の性被害者を知らない人たち

「レアケース」と呼ばれて。「正しい性被害者」とは?性被害者たるもの告発するなら二次加害を受けて然るべき?

先日、ツイッタランドで燃えた。ハココ、燃ゆ。

炎上が心理的ダメージになるという人もいると思う。
ただ、わたしはツイッタランドにデビューしてまだ半年だけれども、小規模の拡散を何度もしていて、さすがに最初は通知がどんどん来ることにビビったが、拡散されて困る内容でもなく、ビビる必要もない。

もっとみる