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ヨソウガイ/連載エッセイ vol.43

※初出:知事認可・岩手県カイロプラクティック協同組合発行、「ほねっこくらぶ通信 vol.45(2008年4月)」掲載(原文ママ)。

お待たせしました!!
今回は毎年恒例、『アメリカ研修』ネタである。

渡米の目的は、言わずと知れた世界最大のカイロプラクティックイベント『パーカーセミナー・ラスベガス』であり、私自身は4年連続の参加となった。

つまり、4年連続でこの時期は長期休院期間が出来る為、冬の寒風に曝されて体調を崩しがちな患者さんからは

『研修とかいって本当は遊びに行ってるんじゃないのゥ?』

などと本心とも冗談ともつかないクレームを頂戴し続けている。

それならば…という事で、今回は真面目なセミナーレポートを通信表面にお任せし、私の愉快なベガス・クルーズをご披露したいと思う。
羨ましくても石は投げないように。
(エサは受付可!?)

最初に断っておくが、私はギャンブルに興味はない。
『ラスベガス』と聞くと反射的に『ギャンブルの街』と連想される方も多いが、それは現在、半分は正解で半分は間違いの状況にある。

確かにギャンブルがこの街にとって最大の『金主』である事には今も変わりがないが、それだけでは魅力を感じない消費者層

(ギャンブル好きなお父さんに付き合わされるお母さんや子ども達など)

もいる訳で
結果、90年代からの『メガリゾートホテル』の相次ぐオープンに端を発する『街全体のテーマパーク化』が進んでいる。

つまりベガスは今や『総合エンターテイメントの街』なのだ。
そしてその路線の『屋台骨』が『ショー&ショッピング』であり、私がハマっているのはコチラの方なのである。

まずは『ショー観戦』。

今回の渡米がこれまでと大きく違うのは、関東以北では初めて『カイロプラクティック・アシスタント(CA)』が参加した事である。
しかも2人ともベガス初体験。
『ツアーコンダクター(別名「仕切り屋」)』としてこれ以上燃えあがるシチュエーションはない…

では到着初日の行程披露!!

約1時間遅れの夕方にホテル『ヒルトン』着

→モノレールにて観光名所『ニューフォーコーナー』へ直行

→皆が記念撮影をしている隙にホテル『ニューヨークニューヨーク』にて翌日鑑賞する『シルクドゥソレイユ・ズーマニティー』のチケットを手配

→タクシーにてホテル『ベネチアン』へ向かい、出国前に手配済の『ブルーマングループ』のチケットを受け取り、開演まで上階にある人工運河の『グランド・カナル・ショップス』をぶらつき小腹を満たした後にショー鑑賞

→終了後、メインストリート『ストリップ』へ出て、人気№1の無料アトラクション、ホテル『TI』の『サイレンズオブTI』を鑑賞

→徒歩にて観光名所『フォーコーナー』へ移動し、これまた人気の無料アトラクション、ホテル『ベラッジオ』の『噴水ショー』を鑑賞

→トドメは向かいのホテル『パリス』の『エッフェル塔展望台』から街の夜景を一望して帰路につく…。

時間にして約8時間の行程であった。

ベガス体験者の方であれば、このスケジュールがどれだけの密度を持つかご理解頂けるであろう。
(未経験の方には…『勢い』だけでも伝わるであろうか!?)

しかしこれには理由があるのだ。

思い返せば約10年前、私が初めて研修でロサンゼルスに行った時の事。
当時の私も圧倒されたのだ、(研修時間以外の)先輩達の激しい遊びっぷりに!!

最初はそのバイタリティーにただただ押されっぱなしであったが、ある時気付いたのである。

『この人達は遊びも一生懸命だから、仕事も一生懸命なんだな』と。

そして『いつか自分も後輩にそんな姿を見せられる様になりたいな』と…。

そんな訳で、この行程は可愛い後輩やCA達の為に組んだもので、決して自分の為に仕組んだモノではないので、そこんとこヨロシク!!
(ハイ…説得力がないのは重々承知しておりますがナニか??)

お次はショッピング。

コチラは純粋に自分の為のスケジュール。
いつもならばアウトレットモールで済ませてしまう私であるが、今回ばかりは違った。
どうしても欲しいモノがあったのだ。

ソイツを探して最終日。
辿り着いたのは高級SC『フォーラムショップス』、日本未入荷ブランド店。
見れば見るほど『色・素材・デザイン…どんぴしゃ!!』。

但し価格は予算の1.5倍…。
某携帯CMの黒人似店員に値引交渉を持ちかけるも『応えたい気持ちは山々だけど…コレは世界限定40着なんだ…プレミアがつく事はあっても安くなる事はないと思うよ』との返答…。

『清水の舞台からバンジーってこの事ね…』
現金主義の私は震える手でドル紙幣の束をレジに置いたのだった…。

スッカラカンになった財布を見て、しかし私の心は晴れ晴れとしていた。

1つは、気に入ったものにお金をかけられる様になった自分に。
これだからいいのだ。
アメリカに来る事によって、その時の自分の状況が客観的によくわかる。
そして支えてくれる患者さんのありがたみも…。

1つはお気に入りの服に袖を通す自分のこれからに。
春が芽吹く頃、コレを来て闊歩する自分は、どんな事を企んでいるのだろう…?
考えただけで頬が緩んだ…。

そして今。

桜の便りが列島を行き交い、届いてくるのは…『数年振りの円高ドル安』のニュース!!
オイオイしっかりしとくれよ世界経済…。
この服の価値がぁ~価値がぁ~…。

この状況を知って、仲良くなったあのショップ店員はきっと言っているであろう。
『予想外デス…!!』


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