ハガトレ/競技力・体力向上コーチ

札幌パーソナルジムを運営 weight training coach:athlete/…

ハガトレ/競技力・体力向上コーチ

札幌パーソナルジムを運営 weight training coach:athlete/physical 「talk to oneself(ひとり言)」 無類のアニメと漫画好き・不器用キャラを応援したくなる (2024年5月note開始)トレーニングとアニメが生きがい

最近の記事

加圧トレーニングとウエイトトレーニングの比較と選択の仕方

加圧トレーニングとウエイトトレーニングの比較一時期流行し、今もなお根強い人気を誇る少し特殊なトレーニング法があります。それが「加圧トレーニング」です。 この記事では、加圧トレーニングとウエイトトレーニング(通常の筋力トレーニング)について詳述します。 最初に結論から申し上げると、 つまり、筋肥大・筋力向上を目指すなら、ウエイトトレーニングを取り入れるべきです。 まずは、加圧トレーニングそのものについて確認していきましょう。 そもそも加圧トレーニングとは?加圧トレーニ

    • 筋トレ後のタンパク質+炭水化物摂取/実は合成よりも抑制による作用が大きい

      筋トレ後にタンパク質と炭水化物を摂ると筋肉が2倍速く大きくなる?かつて、筋トレ後にタンパク質と炭水化物(糖質)を摂取すると筋肉が2倍速く大きくなるとメディアで広く宣伝されていました。しかし、現代のスポーツ科学はこの見解に異を唱えています。 「筋トレ後にタンパク質と炭水化物を一緒に摂取しても、筋肥大の効果は増加しない」 今回は、この新しい見解を支持する研究をもとに話していきます。 タンパク質に合わせて炭水化物を摂取すべきと言われる理由筋トレ後にタンパク質と炭水化物(糖質)

      • SNSの危険性「トレーニングの正しいフォームはこうだ」は目的や状況によって変化する

        トレーニングにおける「正しいフォーム」の考え方トレーニングに関するメディアでよく目にするのが「正しいフォーム」という表現です。 この記事では、この「正しいフォーム」について探っていきます。まず結論を述べると、正しいフォームは目的や状況によって異なります。 トレーニングは手段に過ぎない まず基本的な前提として、トレーニングは以下のような目的を達成するための手段に過ぎません。 美しい体を作る スポーツのパフォーマンスを向上させる 健康的な体を作る 筋肉量や筋力を増加

        • ナローベンチプレスの上腕三頭筋への効果はいかに?!大胸筋はどうなの?

          ナローベンチプレスの効果とそのメリットについてボディメイクを目的に筋トレを行う方々の多くが、ベンチプレスを取り入れていることでしょう。 ベンチプレスは「上半身の60%を鍛えることができるエクササイズ」として知られ、間違いなく人気No.1のエクササイズです。 グリップ幅や角度、持ち方を変えることで多様なバリエーションを楽しめる点も、ベンチプレスの魅力の一つです。 この記事では、上腕三頭筋を集中的に鍛えると言われている「ナローベンチプレス」についてお話しします。結論から言う

        加圧トレーニングとウエイトトレーニングの比較と選択の仕方

          トレーニングボリュームとは?EffectiveRepとは一体なんぞや?

          トレーニングボリュームの管理トレーニングを始めたばかりの初心者や中級者では、「ボリュームを管理した、無理のないトレーニング」が効率的に成長を実感できるでしょう。 ボリュームとは?ボリュームとは、挙上重量と回数の総和を指します。 例えば、50kgの重さを10回3セット行う場合、 ボリュームは50×10×3で1,500kgとなります。 筋肉の成長を考えると、トレーニング量をボリュームで管理することが重要です。 本記事を読むにあたっての注意点セット数は「1部位あたり」の週のセッ

          トレーニングボリュームとは?EffectiveRepとは一体なんぞや?

          エステは脂肪を燃焼できるのか?真実と顧客が求めるギャップの現実

          あなたがエステに求めるものは? エステ界隈とトレーナーによる考え方の違い。 真実が違うとわかっていても抗えない人間の本質にせまる。 エステとトレーナー筋膜リリースや血行改善、セルライトの除去など、美容と健康に関する話題は常に私たちの関心を引きます。しかし、これらの主張には科学的根拠が必要です。 今回は、エステ業界と一個人のトレーナーから見た観点の違いから、「エステで脂肪燃焼は可能なのか?」を解説していきます。 ※全てがこうである。と言った内容ではありません。 結論具体的

          エステは脂肪を燃焼できるのか?真実と顧客が求めるギャップの現実

          タンパク質のひとり歩き...あなたにとっての必要量は?

          読者に対してこれから話す内容は、 筋肉を一定量増やしていく人が最適な効果を得るための ・タンパク質の摂取頻度 ・摂取回数 ・押さえておきたい摂取タイミング ・1回摂取量 について記載しています。 タンパク質の筋肉合成の最適摂取(高強度トレーニング)タンパク質の理想摂取間隔筋肉をつけたい(減量/増量)タンパク質血中脂質及び腎機能に有害な影響は? 筋肉は、常に合成と分解を繰り返します。筋肉量がある程度一定に保たれているのは、この合成と分解の均衡が取れているためです。 そのた

          タンパク質のひとり歩き...あなたにとっての必要量は?

          乳製品をやめるのをやめる

          乳製品を排除するダイエットは、特定の食品が太るという誤った信念に基づいています。 実際には、乳製品は食欲を抑制し、脂肪減少に役立つ可能性があります。乳製品を摂取することは、体重管理や体組成に良い影響を与え、ダイエット中の除脂肪量維持にもメリットがあります。 食事の選択は個人の目標によって異なりますが、乳製品を完全に排除する必要はありません。乳製品は多くの人にとって有益であり、太る原因ではありません。 乳製品をやめるのをやめよう脂肪を減らすために食品グループを排除するのは

          片脚VS両脚トレーニングの転移は競技特性に合わせた効果といえるのか?

          両脚か?片足か?競技によっては、片脚トレーニングを強く推奨する人もいます。他にも一見奇抜で独特なトレーニングを行う人も多いです。 今回は、 ・片脚強化は「片脚トレーニング」 ・競技特性に合わせた「特異性トレーニング」 本当にそれらが有効的か?を考えさせる内容になります。 Dr. Newtonが論文を紹介していた投稿です。 内容は 個人的には本質的部分だなと感じ、とても腑に落ちました。 【参考文献はこちら】 研究モデルー研究プロトコルー ・被験者:トレーニング経験あ

          片脚VS両脚トレーニングの転移は競技特性に合わせた効果といえるのか?

          ニーイントゥーアウト・剪断力による膝の傷害と種目の選定

          今回の記事は「ニーイントゥーアウト/せん断力による膝の傷害」について話していこうと思います。 ニーイントゥーアウトと膝の傷害ニーイントゥーアウト(knee-in toe-out)とは? 解剖学的に ・膝関節外反 ・下腿外旋の肢位 を指します。 真ん中の写真ように「膝が内側に、つま先が外側に向いている(両膝がぶつかり、内側のくるぶしが付かない状態)」がニーイントゥーアウトです。 そして、このニーイントゥーアウト状態での負荷発生は「膝を怪我しやすい」との報告があります。

          ニーイントゥーアウト・剪断力による膝の傷害と種目の選定

          スクワットのフォームはこうです!なぜ断言できるのか?本質的な問題

          スクワットは、下半身を中心に全身の筋肉を鍛えることができるトレーニングであり、多くの人にとって効果的なエクササイズです。 その効果は、大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋など、下半身の主要な筋肉部位全てに及びます1。 しかし、個々の体の構造の違いにより、スクワットのフォームは人によって異なります。 人の骨格は胴体、上肢、下肢のそれぞれで特有の長さを持っており、これがスクワットのフォームに影響を与えるためです。 ※人体の骨格によって適切なフォームが異なることを示した動画で

          スクワットのフォームはこうです!なぜ断言できるのか?本質的な問題

          トレーニングは、一次元的な情報から評価するのではなく、ロジスティクスな思考を持って対応していく

          S&Cコーチとしての「プログラムデザイン」スキルは非常に重要です。SNSでトレーニング指導内容や解説動画を日常的に見ることが可能になった現在、非常に便利な時代になりました。 そこで感じることが1つあります。コメント欄に溢れる「アンチコメント」についてです。 ・フォームがおかしい ・間違った指導法だ 明らかに的外れな発信であれば、ツッコミたくなる気持ちもわかりますが、「なぜ、一次元的な情報だけでその発信について論じることができるのか?」と私は疑問に感じます。 例えばス

          トレーニングは、一次元的な情報から評価するのではなく、ロジスティクスな思考を持って対応していく

          筋肉痛がある=効果があるではない。対大切なのは、適切なトレーニングプログラムを実行出来たかの行為

          筋肉痛は、一般的には運動後に発生する痛みであり、特に新しいトレーニングや慣れない運動をした後によく経験されます。これは「遅発性筋肉痛(DOMS)」と呼ばれ、運動による筋繊維の微細な損傷が原因で起こります。しかし、筋肉痛があるからといって、それがトレーニングの効果があった証拠ではありません。 筋肉痛とトレーニング効果の誤解 筋肉痛がトレーニングの効果の指標とされることがありますが、これは誤解です。筋肉痛は筋繊維の損傷を示しており、必ずしも筋肉の成長や強化を意味するものではあ

          筋肉痛がある=効果があるではない。対大切なのは、適切なトレーニングプログラムを実行出来たかの行為

          ヒップスラストは重量を求めるよりも「効かせる」を目的にすることがいいかも

          ヒップスラスト:科学的根拠に基づくトレーニングアプローチヒップスラストは、過去数年間でその人気が急上昇し、特にアメリカのストレングスコーチ、Bret Contreras氏の影響が大きいとされています。このエクササイズは、大臀筋(俗に言う「ケツ」)に強く効果を発揮します。 ヒップスラストの特性ヒップスラストは基本的に股関節だけを動かす「単関節エクササイズ」です。単関節エクササイズは特定の筋肉に焦点を当てやすく、フォームも比較的簡単なため、「効かせやすい」という特性があります。

          ヒップスラストは重量を求めるよりも「効かせる」を目的にすることがいいかも

          肩エンプティカンとフルカンエクササイズににおけるケガの予防

          肩のリハビリと予防エクササイズについての科学的見解エンプティカンエクササイズは、肩のリハビリや障害予防のために一般的に行われるエクササイズです。このエクササイズは、肩のローテーターカフ、特に棘上筋を強化することを目的としています。しかし、実際に行ってみると、肩の痛みやつまり感を引き起こすことがあります。その理由について、以下の研究結果から考察してみましょう。 研究結果の解説Reinold et al. (2007)による研究では、 1.エンプティカンエクササイズ(肩内旋位)

          肩エンプティカンとフルカンエクササイズににおけるケガの予防

          競技者に共通する「〇〇が痛いから筋トレだけ休みます」の深刻な誤解

          あなたの健康とパフォーマンスを最大限に引き出すための戦略|筋トレの重要性アスリートとしての道を歩む皆さん(競技スポーツに関わる全ての競技者)、時折、「ちょっと〇〇を痛めているので、筋トレは休んで練習だけ参加します」という言葉を耳にすることがあります。しかし、トレーナーから見ると、この発言は深刻な誤解を示しています。 なぜなら、科学的な観点から見て、「ウエイトトレーニングは競技練習よりも安全であるという事実」があるからです。ウエイトトレーニングでは、動作は予め決まっており、強

          競技者に共通する「〇〇が痛いから筋トレだけ休みます」の深刻な誤解