あっという間に読める、超ショートショート「しんゆうの伝言」・・・
ある意味、怪談です。失恋した親友を思う女友達の心とは・・・
〇『しんゆうの伝言』
清楚系ファッションで丸顔、アヒル口。色白の肌に真っ赤なルージュ。
常にどこか危なげな雰囲気を醸し出している芽衣は、
男を切らしたことが無い。
だが、なぜか恋は短く、可愛い見た目が災いしているのか、失恋の度に悪いうわさが広まり、女友達もいなくなった。
結局、芽衣を慰めるのは、なぜかいつも私の役目だ。
中学の時からもう6年もやっている。
「😢ミコだけだよ。あたしの事を真剣に考えていてくれるのは。
もう一生友達でいようね💛」
学習能力が無いのだろうか、毎回同じようなイケメンの遊び人を選び、振られる度に号泣し、情けないメールを送ってくる芽衣を見ると、
私はいつも、呆れるとともに・・・ワクワクした興奮を感じる。
最初は、酷い振り方をしたクズ男に対する当てつけだった。
だけど今では、すっかり娯楽のようになっている・・・まずいかな。
だけど、止められないのよね。
さて、今度あなたを振った男は、どんな顔をするだろうか、早速『伝言』を伝えに行こう。
「ねえ。芽衣から伝言よ。あなたは17番だって!」
多くの男は、戸惑いに続いて、その順位が「何のジャンルで何人中」なのかを考え始める。
無駄な事だ。分母が何人であっても、ベッドの中の芽衣を思い出した瞬間、「伝言」は悔しさを呼び起こし、逃げた獲物をけなし出す。
オスのプライドがそうさせるのだ。
男なんてみんな、こんなもんだ。
「いいじゃないか、私がいれば・・・」
そう、芽衣の事を真剣に、真剣に思っているのは、
私だけさ。
・・・これまでも、これからも。ずっとね。
おわり
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