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K-1後の世界 〜Road to Reintegration〜 KNOCK OUTを語ろう

今日は、私の好きな、いや、好きだった、KNOCK OUTについて書きたい。私がKNOCK OUTが好きだった理由は2つ。

[1] とにかく興行の雰囲気がカッコ良かった

[2] (首相撲・肘アリのルールの中で)積極的な団体間の交流を促し、真の強者を決めようという雰囲気があった

[1] 個人的には、本質的に、格闘技はスポーツとは別物なので、必ずしも明るく楽しいイメージは必要ないと思っている。KNOCK OUTには、メインストリームに近い旧K-1には与しない選手達が集まっており、より過酷なルールで、注目度も低い中、殺伐とした闘いを繰り広げている。 

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みじめだわ… 

悲惨だわ… 

青春と呼ぶには、あまりにも暗すぎるわ! 

という、

乾物屋の紀ちゃんの心境になる

わけです(梶原先生、ちば先生、スンマセン)。 

出典 あしたのジョー/ちば てつや/講談社

まあ、本当の話、めちゃくちゃキツい練習や減量に耐え、試合でボッコボコの殴り合いをしても、大して注目もされなければ、お金もそれほどもらえない…  好きで身を投じているとはいえ、そんな境遇に身を置いている選手達の抱いているであろう、悔しさ、やるせなさ、怒り、誇りなどが入り混じった、鬱屈した感情。

それが爆発する雰囲気が、KNOCK OUTからは感じられたのだ。

ようやく、ようやくこういう場が、オレ達にも巡ってきたか!!と。

学生時代に好きだったハードコアバンド、ブラフマンによるテーマ曲「守破離」がまた、マイナーな格闘技である肘・膝アリのキックボクシングに、ピッタリとハマっていたのも素晴らしかった! 

オープニングの選手紹介など、随所にブラフマンの曲が散りばめられ、興行に緊張感、良い意味での陰影を与えていた。

格闘技において、選手は看板商品だ。それを、いかに素晴らしく見せるのか、きちんと魅力を伝えるのか。以前のKNOCK OUTは、そういった部分にも腐心し選手への愛情が感じられた。

KNOCK OUTの興行は、格闘技の持つ本質的な残酷さ危険さでさえある意味スタイリッシュな形で提示され、他の興行と比べ、段違いにカッコ良かったのだ!

[2] KNOCK OUTの当初の設立理念は、Wikipedia様によると『キックボクシングの上位概念を作る』『観客が疲れずに観れるよう試合数は1大会で6~7試合』『選手のチケット手売り禁止』というものだった。

要するにまあ、選手には営業ではなく練習に集中してもらい、レベルの高い試合のみを行う密度の高い興行にして、首相撲・肘アリの中で最強を決めようじゃないの、ということですな。 

いい〜🧡じゃないの!!

途中までは、概ねこの理念通りになっていたため、会場、選手も熱を帯び、非常に熱い、勢いのある興行になっていった。

しかし、観客動員が思ったほど伸びなかったため、2019/4/29をもって、プロデューサーが小野寺力から山口元気へ交代。スポンサーのブシロード 木谷社長の「いつの時代も、足を引っ張るのはマニアックなファンだ」という考えが反映されたのか、プロモーション、会場演出もガラっと変わり、明るく、ライト層へのアピールを重視したものとなった。

「いつまでも他団体の選手を借り続けるわけにもいかない」ということで、これを機にREBELSとの関係を深め、というか、、、REBELS+新日本キック(その新日本キックですら分裂してしまった)になってしまい、他団体との交流、肘・膝アリだったはずのルールも怪しくなっていく…

8月の大田区総合体育館の興行を観に行ったが、とても寂しく、悲しくなった。

自分が愛したKNOCK OUTは、そこには無かったから…

ユリアー!!(絶叫)

誤解なきよう申し上げたいが、私はマニアでもなんでもない。 が、ライト層というほどアッサリ淡麗系でもない。

急激に変化した地上波「KNOCK OUT」で「右手 は お箸を持つ方ですよお〜」的な演出をされると、切なさが…  

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愛しさと心強さはゼロですよ、ゼロ。

あの頃のKNOCK OUTを返して欲しい、というのは、ワガママなのだろう。ただ、こういう気持ちのファンが一人居た、ということを記したかった。

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