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絵本『かあさんはどこ?』を読んでは独り言

「図書館に行くけど一緒に行かない?」

「いい、いかない」

もうすぐ6歳になる娘は最近
図書館についてきてくれなくなった

娘なりに
今この瞬間に
やりたいことがあるのだろう

中断するのが嫌なのだと思う

図書館に限らず
食事やお風呂や歯磨きや睡眠など
ありとあらゆる場面で
中断しない感じだからだ

娘の気持ちを尊重してあげたい
そう思うと同時に
それでいいのかという疑問も浮かぶ

日々葛藤している

子供の自由を尊重したいが
妻や私も家族の一員であり
家族の自由も尊重したい

自由と自由がぶつかる交差点

生きていると必ずぶち当たる交差点

交差点は何らかのきっかけに過ぎない
自分と出逢い直すきっかけかもしれない
何かを学ぶきっかけかもしれない

娘と一緒に寝る際には
そんな話をすることがある

生きていく過程は
自由と自由の相互承認を学ぶことなのだと

もちろん

そんな難しい言葉は使わないが
頭に浮かんだエピソードを
物語にして語りながら
娘と語らうひととき

それを通じて

私自身も問いを投げかけられるのだった

子供を通して
大人もまた学んでいることに
気付かされる日々でもある

今日もまた

読んだんだか読んでいないんだか
積んだんだか積んでいないんだか
といった本達の中から一冊紹介し
心の琴線に触れた一節を取り上げ
ゆるりと書き記していきたい

今回はこちらの本を読んでは独り言

図書館で借りてきた絵本

戦争の悲惨さを感じさせてくれる作品だった

今この瞬間も
世界では戦争が繰り返されている

そんな現実を憂いても
何も行動ができていない

そう自覚している自分がいる

自分に何ができるのだろうか

そう思ってしまう

戦争だけではない
今ある世界の問題に対して
具体的な行動ができているのだろうか

そう問いかけると
情けなくなるほど
何もできていない

そう自覚するのだ

さてさて

いつものように
引用する必要があるんだかないんだか
引用の意義を考えては
自己ツッコミを入れながら
noteの引用機能を用いて
引用させていただきたい

この本を繰り返しひらきながら、思い出したひとりの少年の言葉があります。レバノンの少年の言葉です。
「大人になったら、なんになりたい?」
誰もが子ども時代に聞かれる、なじみのあの質問をされた少年は、つぎのように答えたといいます。
「大人になったら・・・・・・子どもになりたい。だって、ぼくには子どもの時がなかったんだから」
その少年もまた、戦火の中を生き抜いたひとりです。押しつぶされそうな恐怖と不安を抱え、ただただ逃げることを自分に命じるしかなかったその少年もまた、戦争によって子ども時代をうばわれた子どものひとりだったのです。
想像してください。いまもなお、地球のどこかで、子ども時代をうばわれている子どもがいることを。
想像してください。大人になることの保障どころか、明日、自分が生きていることさえ保証されない子どもがいることを。
子どもは戦争などえらんでいないのに。子どもは、どこに生まれるかも、えらぶことができないのに。
大人のおろかな選択で、子どもは「いのち」の危機にさらされるのです。
想像してください。わたしたちもまた、子どもをおびやかす大人のひとりであることを。すべての大人がそうなのです。「どうせ」「いまさら」「ひとりがさけんだところで」をむかえいれてしまったとき。
(中略)
わたしたち大人が、地球上のすべてのそれぞれの子どもから、いのちをおびやかし、子ども時代をうばう存在であってはならない・・・・・・心からそう考えます。
そのために、大人のひとりとして何ができるか、も、わたしたち大人への宿題でしょう。

クロード・K・デュボワ 落合惠子. かあさんはどこ?. ブロンズ新社, 2013, 78p

1人の大人として
世界の住人のひとりとして
何ができるのだろうか

常に問いかけられている

『世界への信頼と希望、そして愛』を
読んでいて投げかけられた問いだ

私の中では
家庭にせよ仕事にせよ
目の前の人に対して
何ができるかを考えてきたつもりだ

全ての人間が
自分の近くにいる人のことを考え
行動できたのだとしたら
世界はもっと良くなるだろうと
今でも考えている

しかし

そうはならないのだ

そこで私ができることを
私の近くにいる人を大切にすることを
考えて実践しているつもりだ

もちろん全てがうまくいくわけではない

失敗ばかりだ

そんな失敗ばかりの志だとしても
それを大切にしつつも
世界に目を向ける必要があるのだと
改めて思われされている

いただいた宿題を
重く受け止めつつ
考え続けていきたい

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