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【Vol.7】妻がキャリアを断念して気づいた大切な事 - 全国転勤という呪縛からの解放

おはようございます!

今回、このnoteの編集を担当している元記者で友人の中尉くんからぜひ記事を書いて欲しいと依頼されました。高木と言います。

ざっくりと自己紹介をします。

僕は30代半ばのアラサー男子です。大学卒業後、新卒で機械メーカーに入社しました。そこで丸々7年間を過ごし、今は転職して外資系メーカーに勤めて1年程が経ちました。

今回は歩兵さんと中尉君から「これまでの経験を踏まえて転勤と家族を軸にした記事を書いてほしい」と依頼を受けました。

転職記、というより転職のキカッケとなった転勤で感じたことや、転勤を通して妻のキャリアが途絶えてしまうことへの考えなどをメインに書かせていただきました。

では早速、本題に入っていきましょう。

●初めての転勤で抱いた違和感

新人で独身の頃はどちらかというと転勤ウェルカムという感じでした。知らない街に住むのは楽しそうだし、借り上げ社宅なので家賃もかからないのはとてもポジティブにとらえていました。

そんな僕が初めて転勤に「?」を感じたのは2年目の時。東京から関西への転勤を言い渡された時でした。時期的に、転勤の内示が出ること自体は既定路線でした。

その夜、彼女に転勤の旨をLINEで伝えました。「遠距離になるね」「俺が大阪に行くから」「いや俺が東京に行く」。そんな初々しいやりとりをしていたのも束の間、その週末、唐突に彼女から近所のカフェに呼び出されました。

開口一番、「やっぱり遠距離は想像できない」と言われ、戸惑いました。一瞬、「これは新手の結婚したいアピールか」と思いましたが、ただならぬ雰囲気に冷静にそんなわけないと思い直しました。

「高木くんはこれから各地に転勤して、いずれは海外に行くと思う。それは素晴らしいことだと思うけど、私は転勤がないから、もしついて行くなら仕事を辞めるしかない。でも今は仕事を辞める気にはなれない」。

そもそも転勤というメーカー勤務では避けられない事象を「想像できない」と断言されてしまうと、もう別れるか転職しか選択肢はありません。

俺に転勤があることなんて最初から知ってたやろとか言いたいことはたくさんありましたが、すぐに転職するわけにもいかない(そんな気もないし)し、結局紆余曲折を経て、数日後にその彼女とは別れました。

悲しかったけど、そんなことより何かスッキリしませんでした。性格とか価値観という「自分」の原因ならまだ受け入れる余地はあるものの、もし彼女の言うこと信じるなら原因は転勤の一点でした。じゃあ転勤がなかったらそのまま付き合えたのか。

転勤って、そんなに悪なのか。

もしかしたら、転勤をする側ではなく、される側にしか見えないものがあるのではないか。

これが、僕が「転勤」という制度に対し初めて疑問を抱いた出来事でした。

●2度目の理不尽な転勤辞令

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