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NOと言わない人のところに仕事はやってくる

仕事を頼んだ時、
快く「やります」と言ってくれる人と、
そうでない人がいたら、
「次もまた頼もう」と思えるのは前者の方だと思います。

前回の記事のテーマに、”プレッシャーとのお付き合い”について採り上げましたが、
プレッシャーへの強さを持つ人と、頼んだことをすぐに引き受けてくれる人は仕事を安心して任せられる人です。
この両方を併せ持つ人は特に頼もしいでしょう。

頼んだ業務、案件、仕事の紹介など、頼んだ際にすぐに快諾してくれる人はフットワークが軽く、頼まれたというプレッシャーにそれほど圧倒されることもない人です。

そういう人に仕事を頼めば、引き受けた時の素早い返事と同じく、仕事の進め具合もハイスピードであることが多いです。
それなりの成果も出してくれます。

フットワークの軽い人は、テキパキと仕事をこなすことも上手な人が多いです。
テキパキ仕事できるからこそフットワークが軽いのでしょう。

こういう人はとても助かる人材です。

反対に、頼んでも「え…」と呟きながら渋い顔をし、
「いや、自分にはちょっと...」
「やったことが無いんで、できるかどうか分からないし...」
「それはちょっと…他の人にお願いします」
と、NOをすぐに示してしまう人には、次また頼もうという気になりません。

頼んでもまた同じようなことを言って、引き受けてくれないんだろう…
嫌そうな顔して言い訳するんだろう…
煮え切らない返事でやりたくないのが見え見え…
NOをよく言う人は、周りからこのように思われやすいです。
頼んでも動いてくれない人だ、グズグズ言うだけの人だ、と。

私は時々、『とある機関が心理士を求めている。勤めてくれていた人が辞めてしまって、後任を探している。良い人がいないだろうか。いたら声をかけてほしい』と頼まれることがあります。
人手不足でお困りだろうと思い、知人や後輩に求人情報があることを伝え、経験を積む意味でもやってみてはどうかと情報提供しますが、NOをすぐ言うタイプの人が中にはいます。

「え…そういう業務はやったことないんで…ちょっと、自信が...」と。
本人も仕事を探していたタイミングであっても、そのような返答をすることが結構多い。
やる前からプレッシャーを感じて逃げ腰になる人もいれば、
単なる食わず嫌いのような人も。

そのわりに給料面や福利厚生はどうなのかと、そういうことばかり気にはする。

実際の働く内容や、働き甲斐への意識は乏しく、
待遇の良さばかりに関心を向けている。

確かに働いて稼ぐことは大事なので、待遇は大事なポイントではありますが、その待遇に見合った働きがそもそも自分にできるのか、という自己査定をしようとしない。

実力も実績もまだ乏しいうちから、好待遇だけを追い求める。

好待遇になりたいなら、まずは自分のスキル磨きからだろう、と私なんかは思ってしまうのです。
まともに働かず、出勤してその場にいるだけで給料がもらえると思っている現代人が増えてきました。
もはや給料泥棒だろうという社員、それに疲弊した社員…
どこの現場にも増えています。

そんな状態を、普段、契約先などで見ているからこそ余計に、もっと自分を磨いてから一端のことを言え、と思ってしまいます。

話は戻りますが、NOとすぐに言う人…
私はこのような人に仕事の案件や業務などを頼む時、
1、2回は受け流しても、
3回伝えてもグズグズとNOを言い続けるようであれば
その人には二度と話をもちかけません。

とても厳しいことを言いますが
時間と労力と気遣いの無駄になるからです。
3回言ってダメなら何回言おうとNOを言い続けて、のらりくらりと逃げていくのが分かっています。
そんな人相手に頼み込むだけ無駄なのです。
それならもっとフットワークの軽い、仕事のできる人を探します。
そこに労力を使う方が有意義です。

NOをしょっちゅう言うような人は、他人の文句やら不満はよく言います。
「あの人は頼んだことまともにしてくれない」
「頼んだことやってはくれたけど、出来がイマイチ」
「思ったように仕事してくれない」
など、人をこき下ろすことは達者です。
言っている本人も同様にできていないことが多いのに、フットワークもイマイチなのに、人の粗探しだけは早々にします。

人のことはあれこれ言うものの
いざ、自分が何か頼まれたら
「いや、自分にはちょっと...」と言って
ごにょごにょと何か言い訳しながら避けていこうとする…
NOが多い人の特徴です。

頼まれると断れない、「NOが言えない日本人」
という言葉が流行った頃もありましたが、
今時は結構「あっさりNOと言う日本人」が増えたのではないかと思います。

断るべきところで断れないのも問題ですが、
断るべきでないところであっさり断るのもまた問題です。

私のような専門職は、仕事を得るのに人脈やら紹介やら、そういうものがないと就職先がなかなか見つからないという時代もありました。
今でこそ、仕事に溢れる時代になってきましたが、心理の仕事は儲からないと、少し前までは言われていました。

他の業種においてもそういうことは大なり小なりあるかと思いますが、
最近は働き方が多様になったこともあり、仕事内容や働く場も広がりました。
だからこそ、働き口を見つける苦労や、仕事の紹介や依頼があることの有難みを感じられなくなっているのでしょう。

そうであるにしても、自分のスキルアップや経験値、知見を高めるなど…そういった貪欲に仕事を通じて学び、自己を磨くという精神まで衰えてしまうのは残念でなりません。

私は働く上で「NOと言わない人」であろうと決めています。
仕事の依頼やら、頼み事など、よっぽどのことがない限りは断らない姿勢です。

契約している仕事の中には、最初は何も経験がなく、未知のものだった仕事も多くあります。
経験が無いからこそ経験したい。
そう思い、初めてのこと・慣れないことでも飛び込んでいくつもりで、仕事を引き受けてきました。

私はプレッシャーが苦にならない、むしろプレッシャーがある方が面白味があると思うタイプでしたので、何か新しいことを頼まれると喜んで飛びついています。
なんなら、自分が関わったからには何か変化や改革をもたらしたい、そういう心意気で向かっていきます。

仕事の契約先でそれなりの実績を積んでいくと、自分の知らない所で評判が他所へと広まり、また新たに声がかかる。
有難いことにそういった機会に恵まれ、今では自分の事業をしながら、毎年8~10か所ほど、仕事の契約先を維持しています。
時にはまた新たに契約の依頼が来たり、自分から開拓したりすることも。

他の契約先の予定がすでに入っているなど、よほどの事情がなければほとんどの依頼は引き受けます。
断ると相手方も困ることが伝わってきますし、断る自分も悔しい。
だから断らない。

なんとか1週間のスケジュール、1日のスケジュールを調整して依頼された仕事をこなせるようにしようと考えます。

そのせいで休みなし、週7で仕事、一日の半分以上は仕事の時間、というハードワークにはなってしまいましたが、この状態を数年続けても倒れることなくタフに生きています。

そこまで頑張れるのは働くことが好きで、やりがいもあり、信念もあり、追い求める目標が常にあるからなのでしょう。
人の何倍も頑張れることと、タフさだけが私の自信と取り柄です。

スケジュールが詰まっている状態で、新たに業務のお願いなどが来ても基本は断りません。
スケジュールを組みなおして、一つひとつをやりきります。

私のようにここまでやれ、とはさすがに言えませんし、
よほどタフでない限り過労で倒れかねないので
決してお勧めはしませんが、
「NOと言わない」姿勢が仕事を呼び、
人を呼び、信頼を生むことは確かです。

NOをすぐに言う人のところには仕事はたいして回ってきません。

NOと言ってきた人達の末は、仕事の無さに困る、というものです。

・転職するにも転職先がなかなか見つからない…
・自分のスキルが乏しくて働ける場所やジャンルが限られている…
・いつも同じ仕事ばかりで、他のことは任せてもらえない…
・出世も好条件の話も舞い込んでこない…

NOをすぐに言う人達が陥るあるあるです。
こういう人をたくさん私は見ています。

やりたくない仕事を避け、
チャレンジすること・成長することを避け、
今、楽することを優先した結果、
いずれ仕事が得られない状況になり、焦るようになります。

将来、働くことで、稼ぐことで困りたくなければ、
NOと気軽に言わない姿勢・挑戦する姿勢を身に付けるべし。


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