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AI・新規事業コンサル業を営みながら、時々思索。 合理的な効率追求業務をしつつ、根はセ…

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AI・新規事業コンサル業を営みながら、時々思索。 合理的な効率追求業務をしつつ、根はセレンディピティ的Something Happenを好む。

記事一覧

ハイデガーと予測AI

「誰にもわかるハイデガー」(筒井康隆) 「存在と時間」、もっとも恐ろしげな哲学書にして、人の良心・倫理の極北を示す書 このわかりにくい哲学のもっともわかりやすい…

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2年前

現AIは価値を凍結する

AIが人の仕事を奪う、という話は、技術面、経済面、そして生活面でも長く議論されてきています。しかし見過ごされていることがあるように思います。それは人類の発展の側面…

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2年前

ヒューマニティ志向AI

唐突ですが、 ヒューマニティとは何か?を考えたいと思います。 「人間らしさとは何か」なぜ脳には、空想上の経験を楽しめるような報酬システムがあるのか?あるいはなぜ…

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3年前
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セレンディピティとAI

“セレンディピティ”は「偶然の幸運な出会い」という意味合いで使われることが多いようです。 しかし同じ偶然の出会いでも、大半の人はその価値に気づかず見過ごしてしま…

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4年前
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そこそこ神秘性があったほうがいい

AIの説明性(XAI: Explainable AI)の研究開発が花盛りとなっています。ディープラーニングにおいても説明を付けられるようにしようとする。それはもちろんたいへん結構な…

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4年前
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AIと一輪のバラ

2020年を迎えました。昨年はAIによる画像・音声の認識・生成技術、自然言語処理技術、そして行動予測技術が花開く一方で、ひところのAIブームは沈静化し、ポッと出AIベンチ…

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4年前
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ハイデガーと予測AI

ハイデガーと予測AI

「誰にもわかるハイデガー」(筒井康隆)

「存在と時間」、もっとも恐ろしげな哲学書にして、人の良心・倫理の極北を示す書

このわかりにくい哲学のもっともわかりやすい解説書に出会いました。
「文学部唯野教授」が'90年に行った講演録です。

Bravo!筒井康隆氏。また今回解説をつけた大澤真幸氏もBravo!
哲学にはユーモアをもって近づくべきと思わせる本です。

「死への先駆」と良心

巨大なハイ

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現AIは価値を凍結する

現AIは価値を凍結する

AIが人の仕事を奪う、という話は、技術面、経済面、そして生活面でも長く議論されてきています。しかし見過ごされていることがあるように思います。それは人類の発展の側面です。

AIの得意技

現在のAIは主に効率化・自動化で適用が進み、職人芸まで含めて人の業務を置き換えつつあります。しかし現状それはあくまで、今までの価値観のもとでの作業の置き換えに過ぎません。

労働移動

人は空いた時間をより高次の

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ヒューマニティ志向AI

ヒューマニティ志向AI

唐突ですが、 ヒューマニティとは何か?を考えたいと思います。

「人間らしさとは何か」なぜ脳には、空想上の経験を楽しめるような報酬システムがあるのか?あるいはなぜ雨の降る午後に、自動車の修理マニュアルよりミステリー小説を読みたいと思うのか? (『 人間らしさとはなにか?―人間のユニークさを明かす科学の最前線』マイケル・S・ガザニガ *1)

脳の進化の特徴や必然を最新科学で語る素晴らしい書物の中で

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セレンディピティとAI

セレンディピティとAI

“セレンディピティ”は「偶然の幸運な出会い」という意味合いで使われることが多いようです。

しかし同じ偶然の出会いでも、大半の人はその価値に気づかず見過ごしてしまいます。一方、セレンディピティが世紀の大発見につながる例もよく聞きます。(ニュートンの万有引力、フレミングのペニシリン、クリックワトソンのDNA二重らせんモデル、など多数)

「見過ごし」か「発見」か、その二つを分かつ違いこそが重要で、そ

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そこそこ神秘性があったほうがいい

そこそこ神秘性があったほうがいい

AIの説明性(XAI: Explainable AI)の研究開発が花盛りとなっています。ディープラーニングにおいても説明を付けられるようにしようとする。それはもちろんたいへん結構なことで、今後ますます研究が進むでしょう。

※欧州のGDPRやG20 でのAI原則、日本では総務省のAI利活用ガイドラインなどの影響もあり、ブラックボックスの典型であるディープラーニングにおいても透明性を高める技術が一大

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AIと一輪のバラ

AIと一輪のバラ

2020年を迎えました。昨年はAIによる画像・音声の認識・生成技術、自然言語処理技術、そして行動予測技術が花開く一方で、ひところのAIブームは沈静化し、ポッと出AIベンチャーが淘汰された年といわれます。

AIの進化と人かように今後も多少の浮き沈みはあれど、AIの事業適用が加速することは間違いありません。社会変化の短期予測は難しいけれど、長期予測は立てやすい時代に思えます。
ハードウェアの進化も華

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