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ためになるお話(みなさんの記事)

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noteで見つけたみなさんの素敵な記事をここにまとめてみようかと
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#出版

著者校・訳者校のときに知っておいてほしいこと、注意してほしいこと (暫定版)

著者校・訳者校のときに知っておいてほしいこと、注意してほしいこと (暫定版)

ここでは、著者校・訳者校(以下、すべて「著者校」としておきます)でゲラに朱字を入れるときに知っておいてほしいこと、気に留めておいてほしいことをまとめておきたいと思います。なお、わたしはわりと小さい出版社の専門書や学術書(ときどき文芸)の編集者ですので、それ以外のジャンルの書籍ではやり方や呼び方が異なるかもしれませんのでご注意ください。また、紙のゲラでのやりとりを前提にしています(うちはアナログなの

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翻訳書ができるまで① 版権エージェントという仕事

翻訳書ができるまで① 版権エージェントという仕事

先日、1冊の本ができるまでの過程を、おもに人文ジャンルの本に注目してご紹介しました。意外なまでにたくさんの人に読んでいただいて光栄です。みなさん書籍編集の裏側に関心があるようで、嬉しいかぎりです。

このなかで翻訳書についてはまた改めて書きましょうと書きました。期待の声もあったので、翻訳書のできるまでを解説しようと思ったのですが、そのためにはまず「版権エージェント」「著作権エージェント」などと呼ば

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翻訳者が知っておきたい編集者の仕事①

翻訳者が知っておきたい編集者の仕事①

■前口上
 フリーランス編集者・翻訳者の上原と申します。
 行く末はまず無惨だろうが(注1)、もう40年以上生きてきたのだし、扶養すべき子供がいるわけでもない、好きにやって野垂れ死にもまた一興じゃないか(注2)、というおよそ分別のある大人とは言い難い判断をもって昨年からフリーランス稼業に足を踏み入れたわけですが、それまでは自然科学系の翻訳書を中心に扱う小さな出版社で、14年あまり編集者として仕事を

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品切れ重版未定とは品切れじゃないんだよ

字面で見るとそんなに不思議な言葉ではないと思うんですよ、品切れ重版未定。
全然知らなくても日本語的に品切れてて重版する予定もないんだなーと解釈してくれると思うし、それで間違ってはいないです。

でもですね、これが実務的にはそうでもないんです。
だって本当は品切れてないんだもん。

あ、最初に自分の立場を説明しておくと、20年前に竹書房っていう中くらいの出版社(だいたい売り上げ的に30〜40位くらい

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