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読書感想と本について

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小説の感想と本についてのお話。
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2024年1月の記事一覧

第14回読書会報告書(一部修正)

第14回読書会報告書(一部修正)

 2024年1月21日(日)
 第14回読書会を開催しました。課題本はこちら

    「キッチン」 吉本ばなな

 当日はあいにくの雨模様でしたが、そこまで寒さを感じることはなく暖かい室内でのゆったりとした談話になりました。少数での開催でしたが、その分一人の感想時間は長く、思ったことや好きなところをじっくりお話することができました。
 吉本ばななさんの作品で一番有名なのは、やはりこの「キッチン」

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ブックカバー

ブックカバー

 本を読む人の装いは様々です。
 表紙を装着したまま自然に読む人、表紙のカバーを外して裸身で読む人、書店でかけられた紙のブックカバーをラフに使う人、愛用のブックカバーをつけて着飾って読む人など、紙の本を好む人にはいろんなスタイルの人がいますね。
 どこで読むかによっても違いがあるかもしれません。家で、職場で、カフェで、公園で。
 落ち着く場所、捗る場所もひとそれぞれです。
 みんな等しく本好きなの

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古本まつりへ

古本まつりへ

 仙台駅前のイービーンズで開催されている古本まつりへ行ってきました。
 6階のエレベーターから出るとズラリと並ぶ本棚の陳列が壮観でした。古書だけでなく、雑誌や雑貨、映画DVD(Blu-ray)、レトロなハガキ、切手、額縁に飾られた絵(イラスト)、熊の置物まで!本好きにとってはたまらない空間です。私が行ったのは日曜日だったからか、人入りはけっこうあって、吟味している人の背後から覗いたり、気づいたら横

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直木賞候補二作品を読んで

直木賞候補二作品を読んで

 「襷がけの二人」 嶋津輝

 山田家の嫁となった千代はそこで女中頭を務めるお初と出会う。
 大正から激動の戦後を一緒に生きた二人、この時代の普通から反れる彼女たちは、己が信じる道を泥だらけになりながらも力強く生きていた。それがほんとうに美しい姿として私には見える。こういうお話大好きです。また二人の絆の他にも大正から戦時下の時代背景やそのころ食べていた多彩な料理と食事風景、終戦後の貧困、女性の結婚

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