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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生ののストーリー

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人は誰もが、魂に煽られて行動し、生きている。そんな人生観、人間模様がここに展開されていく。  20代前半に引きこもった青年が、立ち直っていく過程で経験する仕事、出会いの数々。人間…
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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー あらすじ

魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー あらすじ

 大学卒業後、自分探しの道中で、内定を貰っていた商社に就職せずに、オートバイレースに没入していった晃司。
 飛び込み営業での出会い、経験、巡り合った女性との恋愛、失恋。
 導かれる様に出会った特別養護老人ホームでの介護、入居者や職員との心の交流、認知症、人間性の豊かさ、様々な知恵に触れて、次第に大切な物に目覚めていく。
 しかし、心の傷を負った晃司は、ある日を境に引きこもってしまう、、、
 
 そ

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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー12  神の国

魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー12 神の国

 暗闇の蒸し暑い車中に、カエルと虫の鳴き声の大合唱が響いてくる。
 その夜、晃司は梨花の送迎を志願して、特別養護老人ホーム「神の国」の職員用駐車場にいた。梨花が特養の勤務日を増やしてから、此処で度々梨花を待つ様になっていた。
 視野の角で梨花の姿を一瞥した晃司は、トランスポーターのエンジンをかけ、、ヴォーン!。助手席に乗り込む梨花に自らの焦燥を悟られない様に、営業の話題を話し始めた。
「梨花とペア

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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー10  梨花

魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー10 梨花

 ザワザワ、、一体どうやったの?、、分からない?え?、、ウソ!、、信じられない!、、ヤラセじゃないよね?、、引いたり推したりだって?
 事務所のドアを開けると、既に出社している梨花が質問攻めされている。
 晃司の顔を見ると、皆が一斉に向き直り、質問が攻めが始まる。
 トーク上手いんだって?、、私と組まない?、、私が推すから!ねえ!
「私と武田さんしか無理です!」梨花のムキになった声が向こうから聞こ

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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー9 コンビ初陣② 涙

魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー9 コンビ初陣② 涙

「次は、松田さんだ!」2人で歩きながら次の遊具を物色し始める。
「私、トーク苦手だから、フォローしてね!頼むね!」
「松田さんみたいな凄いフォローはできないよ」先程、凄い推しを目の当たりにした後だ。
 間も無く、庭に子供用のスコップ、ジョウロを見つけた。、、小さく頷き合う。

【ピンポーン】
『は〜い!』
「こんにちは!ミネルビ学院の松田と言います。子供さんの英会話教室のことで来ました!」
『営業

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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー8 コンビ初陣①

魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー8 コンビ初陣①

「俺が先にトークするから、フォーローを頼む!」
「うん。じゃ次の家は私ね!」小さく頷き合う。
 微かに震える指先で、晃司がチャイムを押す。

【ピンポーン】
『は〜い!』
「こんにちは!ミネルビ学院の武田と申します。子供さんの教育、発達の事で少しだけお時間いただけたら、、」
『今、忙しいわぁ』
「お忙しい時にすいません!子供さんの発育、将来に繋がるお話です。数分だけでもお伝えできたらで結構です!決

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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー6 辞表

魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー6 辞表

 人気のない公園で、日傘をさすのを忘れていた水谷の話は、夏日より熱を帯びていた。

「今すぐ営業辞めな!」

「・・・」

 『馬鹿』の次に『営業辞めな!』という瑣末な言葉に、晃司は未だ無表情だったが、『あのね、、』と武田を諭すように話し始めた後は、色を失っていった。

「さっきの奥さんに『ミネルビやらなくていい』って言ったの何?どう言う意味で言ってんの?あんた1ヶ月新規ゼロなんでしょ!」

「は

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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー5 飛び込み営業

魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー5 飛び込み営業

「朝礼、おはようございます!」
「おはようございます‼︎」
 四日市駅前のテナント2階、子供向け英会話教室ミネルビ学院営業所10名の挨拶が響いた。若干27歳、相原ゆう子所長の朝礼が続く。

「皆さん!1970年代から続く英会話教室の老舗である、私たちミネルビ学院の子供英会話教室は、遂に!全国1000教室を越えました!1985年に500教室を突破し、その7年後に2倍です!バブルが弾けましたが、国際化

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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー4 ロードレース

魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー4 ロードレース

1992年6月26日 鈴鹿サンデーロードレース

 パァァァァァァァーン!カァァァァァァァーン!ブォォォォォォーン!グォーーーーー!
 鈴鹿サーキット南コースのストレートをロードレーサーRS 125ccが次々と駆け抜けていく。
 晃司もその中に居た。
 カァァァァァァァーン!、、 ストレートは伸びている。
 グォーーーーー!、、 コーナリングはマシンを上手く曲げられず遅い。
 ブォォォォォォーン!

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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー3 陽炎の向こう側へ

魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー3 陽炎の向こう側へ

陽炎の向こう側へ

 株式会社エオスの作業場は、小高い丘上にある工業団地の一角にある。
 作業場の裏は、約6万人規模の湖南市全体が眺望できる西南向きの場所だ。
 晃司は、ブラスト処理を早く済まして時間を作り、作業場の裏でこの街を眺めていた。
 生い茂るコナラの向こうには、古い住宅街に隣接して新しく造成された住宅街が広がり、官庁街あたりに5階建位のビル街、大型スーパーマーケットの巨大な屋根、線を引い

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魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー2 コウノトリ

魂に煽られる人たち〜心を揺さぶる人生のストーリー2 コウノトリ

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 発注が次々と舞い込んでくる。
 その日、武田晃司は残業せずに作業着と作業靴のまま三菱の赤いミラージュに乗って自宅アパートへ向かった。
 片道30分程かかる山道を走行中、人気のない場所に車を停めた。そして、座席に座ったまま目を閉じた。20分も経たずに、自分の本当の居場所に戻ったように感じられ、生気を取り戻す。
 晃司にとって、結婚して以来、この山中の誰もいない場所は、職場から避難す

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