樋口りょーすけ
私の体験談を書いています。全て実際に起きたです。エッセイみたいなものです。変な人達や優しい人達や個性豊かな人達が出てきます。
店内にはあいみょんの「君はロックを聴かない」が流れている。大学2年生になり始めたカラオケのバイト。ピロリンという音とともにフライドポテトとメロンソーダの注文が入る。素早くタイマーをセットしてフライドポテトを揚げ物エリアにぶち込み、メロンソーダをドリンクバーからコップに入れ客に持っていく。厨房に戻ってポテトが揚がるのをじっと待つ。 じわじわじわ。じゅーじゅー。ぱりぱりぱり。油が踊り狂っているかのように音を立てる。2分30秒、29、28、27。私はボーッとしながらタイマーの秒数
気温3度。玄関を出て5分、いつも職場で使っている安全靴を履き忘れたことに気づいた。まあでも誰も気にしないし注意もされないと思うので多分問題はないだろう。今さら取りに帰るのは面倒臭い。駅前で120円の缶コーヒーを買い、一口で飲み干す。カフェインで寝ぼけた頭を引っ叩いていく。 15分電車に揺られ、15分歩いて職場に到着。単純作業をいつものようにこなす。今日はいつもの力仕事ではないようなので負担は少なかったけれど、職場の建物の構造が吹き抜けになっているので風が直に肌に刺さって痛か
入り口近くでなんとなく上に目をやると、渋谷の路地裏で見たドブネズミのような色をした天井が見えた。何の変哲もない、そのへんに普通にあるバカでかい工場の天井。 工場内は既に業務を開始している様子で、荷物を流すためのローラーがヘビの胴体のような形で配置をされていた。私は工場で仕事をすることが初めてだったので、「うおお、工場って感じ!!!」と少しだけテンションが上がっていたのだった。 社員の方の誘導に従い出勤手続きを済ませ、フロアに向かう。指定された場所へ始業時間ちょうどに到着し
お久しぶりです。りょーすけです。 全然更新をしてなかった。冬のせいなのか、やりたいことがたくさんあったからなのか分からないけどとにかく文章を書く気が起きなかった。 まあ書く気が起きなかったのできっと書くべきではないんだろうなあと思いつつ、また文章書く気起こるかな〜と心配してたんだけどまたMacBookに指を伸ばし、最初の一行を書くことができてよかった。 更新してない間のこの1ヶ月はこれまでの人生の中でもかなり充実していたんじゃないかな。ニートだったけど。 まず人生で初
現在、時刻午前7時24分。薄暗い朝焼けの空が白白と明けていく。 京都府、四条大宮駅近くのマックでチキンクリスプエッグマフィンを食べ、コーヒーを飲んでいる。 先日、バイトを辞めて無職になった。 辞めた理由はメンタルにあんまり良くない職場だと思ったから。職場の始業時間に電話をかけ「この仕事がキツくて体調に不安があるので辞めます」と告げ、その15分後に退職届を作成し、封筒に入れ雑に住所を走り書きし郵便ポストにぶち込んだ。 職場では成績を上げ、リーダーを任命されたばかりだった
部屋でいつものようにスマブラをしている。大学の授業も終わり、アルバイトもない日は大抵ランニングをするか、アニメを見るかスマブラをしている。 「あ!うまっ。」「クッソ。」などと一人でぶつぶつつぶやきながらオンライン対戦に身を興じコントローラーをガチャガチャ響かせながらひたすら勝ったり負けたりを繰り返す、シーソーゲーム。 すると、突然スマホの着信。え待って。まだ対戦終わってない。こいつ倒してから出るから。あれ、林?しかも20時に電話してくるなんて珍しいな。 林は高校時代の後
朝目を覚ました瞬間、布団からギリギリはみでた足元の感覚が脳みそに伝う。寝返りで布団がずれたんだろう。最悪。続いて、ジャンジャラ〜♪ジャンジャラジャ〜ン♪。スマホのアラーム。ああ、世界の終わりだ。 朝に背を向けて再び目をつむるが、昨日の私がそれを見越して阻止する。寝たままの姿勢ではギリギリ届かないところになんでスマホを置いたんだろう。昨日の私、狡猾すぎる。 「う”〜〜〜〜〜」と朝一番の声が肺から喉へ雑に漏れ出る。せーーーーーのっっと一気に布団を跳ね上げ、硬い床に着地する。ベ
11月23日(火)、東京文学フリマに行ってきた。 開場より1時間早く着いてしまったので、待機列に並ぶ。列が廊下の先まで伸びていたので最後尾はどこだろうと列全体を見渡す。 「え。紙の本を持った人がいっぱいいる。」 これが文学フリマの第一印象。 本を持った大人がずらーっと並んでいた。そりゃあ文学のフリマなんだからみんな本が好きに決まっているのに、見たことのない景色に変な声が出そうになった。すげー。みんな本読んでる。 例に倣い、私も持ち込んだ文庫本を読みながら列に並ぶ。ど
1.読書のススメ私はこれまで一般的な人よりは本を読んできた人間だと思う。もちろん読書は好き。そしてできるだけ多くの人類に読書をオススメしたい。なぜなら読書をすると楽しいし、多分ものすごく脳に良い影響を与えているし、想像力が広がるし、エトセトラエトセトラ。とにかく読書にはたくさん魅力がある。しかしながら、今日の出版業界全体の売上は芳しくない。1996年〜97年が売上のピークでそれから市場規模は徐々に小さくなっている(電子書籍は伸びている)。以下、書籍、月刊誌、週刊誌の推定販売額
タイトルは私が最近ハマっているヨルシカの「神様のダンス」という曲に出てくる歌詞である。 初めてこの曲を聴いたときに「それな!!!」と天にむかって叫びたくなった。 今日は「心の声を聞くこと」について書いていこうと思う。 私は普段から心の声をすごく意識している人間である。というのも私の心の声はひどくうるさくわがままで自分勝手だから。 先週とてつもなく気分の調子が悪い日が続いた。朝起きた瞬間に分かる”今日はダメだきっと何もできない”という感覚。身体はズーンと重かったけれど、
朝目が覚めると、後頭部のあたりがズーンと重い。瞼を上げようとしても100kgくらいの重力がかかっていて開けられず、少し身体を起こすとカーテンの隙間から漏れる日の光で眼球が串刺しになった。ありえんほど眠い。 ここ3日間くらい本当に調子が悪い。今日コールセンターのバイトを早退した。パソコンの画面を見ていると頭が痛く息が苦しかったからだ。週3日か4日しか働いてないのに、それだけでとても疲れる。なんでこんなに疲れやすいんだろう。いつも頑張れてないけど、今日もあんまり頑張れなかった。
人混み、人混み、人混み。平日昼前の駅構内に目が回るくらい人がいる。平日の昼間なのににこんなに人っているんだな、そんなことを思いながら迷路のような駅構内を歩いていく。人が多すぎて肩と肩がぶつかりそうになるので、たびたび肩を後ろの方向に半回転してすぐに元に戻す。出口が多すぎてどこに行けばいいのか分からずまた肩を半回転させながら駅構内を彷徨っている。 私はバイトの面接で渋谷に来ていた。現在連日同僚が何人もクビになるような激ヤバコールセンターで務めているのだけど、始めてからまだ3ヶ
今回は「夫のちんぽが入らない」の感想を書かせていただく。 先日、夫にちんぽが入らないの原作を3周し、Netflixでドラマ版を観た。結果この作品をめちゃくちゃ好きになった。 この作品は私小説、つまり作者の実際にあった体験が小説という形式で描かれている。この本の感想を述べるということ、それは作者であるこだまさんの生きてきた人生に感想を述べるということだ。ならば生半可な気持ちでインターネットという情報の海にテキトーな感想を放出するわけにはいかないので誠心誠意感想を述べさせてい
9/29今日もバイトをしてきた。私のバイト先はコールセンター(架電側)なのだけど、間違いなく日に日に殺伐味が増してきている。 2週間前まではチーム編成を決めて相手のチームに負けないように頑張ろう、みたいな空気だったのに今週は「アポ◯本取れなきゃ契約切ることになります」と脅し気味に店長に言われた。私以外の人も今日それを告げられたのでリーダーに任命されてるおばちゃんは声を張り上げていたし殺気だっていて雑談も気軽にできない息が詰まりそうな雰囲気だ。今日も一度も会話をしたこともない
「じゃあ来週の火曜日の17時ファミレス集合で。あと話しておきたいことがあるから当日よろしく。」 「おけ。」 ろくに練習もせず、ぶっつけ本番の状態で森山直太郎の「さくら」を合唱した卒業式。音程が絶妙にズレたちぐはぐのハーモニーに苦笑いの保護者。凹凸が噛み合わないような、高校生活の終わりを飾るにはいささかお粗末な式。こういう春の始まり方もきっと青春の1ページとして思い出す日が来るのだろう。 そんな青春の中で、忘れられない出来事がある。 卒業式が終わった1週間後、大学受験の
ゆるく生きたい。豊かなモノはいらないから楽に生きたい。そんなことを毎日考えている。 最近日本一有名なニートと呼ばれるphaさんの著書を読んだ。 1週間くらい前に「がんばらない練習」と「持たない幸福論」を読み終わった。 どちらの本も楽に生きる方法というか無理をせずに生きる方法について書いてある。文体も本当にシンプルだし読みやすいし分かりやすいし文自体にも全く”頑張ってる”感じがないので安心して読み進められた気がする。 読むことにこれほど体力を使わない文体はかなり珍しいの