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日記。東京文学フリマに行ってきた。

11月23日(火)、東京文学フリマに行ってきた。

開場より1時間早く着いてしまったので、待機列に並ぶ。列が廊下の先まで伸びていたので最後尾はどこだろうと列全体を見渡す。

「え。紙の本を持った人がいっぱいいる。」

これが文学フリマの第一印象。

本を持った大人がずらーっと並んでいた。そりゃあ文学のフリマなんだからみんな本が好きに決まっているのに、見たことのない景色に変な声が出そうになった。すげー。みんな本読んでる。

例に倣い、私も持ち込んだ文庫本を読みながら列に並ぶ。どうだ俺も仲間に加わったぞ、とワクワクしながらニヤニヤしててマジでやばいやつだったと思うが、幸いマスクがあったのでバレてなかったと思う。

開場時間になり列が動く。私がまず向かったのはphaさんのブース。遠くから見ても分かった。本人がいる。

人生の土台となる読書を購入。かわいいサインもいただいた。この本は発売したばかりでそういえばこの本は今日初売れなので初めてサインを書きますね。と言われてだいぶ嬉しかった。会社辞めてふらふらしてますと言ったら「なんとかやれてるならいいんじゃないですか」とお返事。なんか言ってもらいたかった言葉をもらえた気がしてまたもや嬉しかった。

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次に向かったのはこだまさんと高石智一さんのブース。

「あの、Twitterでリプいただいたことあって、こういう者なんですけど・・・。」とスマホの画面を出してスマホのプロフィール画面を表示すると

「あー!ブログとかツイートとか書いてくださってありがとうございます!」とのお言葉。

「あの、いつも応援してます。全部ください!」と速攻で購入した。

緊張しすぎて3000円渡さなきゃいけないのに勘定を間違えてあたふたして大変申し訳なかった。何を買えばいいのか迷った挙句邪魔にならない大きさののど飴を差し入れを持ってきていたのに渡すのも忘れてあとでひっそりお渡しした。サイン本も買うことができてチョー嬉しかった。

こだまさんと高石さんの共同エッセイ「こもれび

こだまさんのエッセイ「縁もゆかりもあったのだ

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ファンであるphaさんとこだまさんの本を買うという第一目的を果たしたので、さてどうしようかとひたすらブースを見て回った。ここで帰るわけにはいかない。一期一会の作品との出会いを求めて来たのだから。

とはいっても何をどう買えばいいのか全くわからず、しばらくぶらぶらした後なんとなくバシっと目が合い惹かれた人のブースに立ち寄った。

波多江幸広さんというシンガーソングライターの「最近覚えた言葉」という本を購入した。

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目が合い、よかったら見てくださいと声をかけてくださったのでブースに立ち寄った。

「シンガーソングライターなんですか?」

「はい。誰がなんと言おうと、シンガーソングライターです!」

あまりにもハキハキ答えるので「フッw」と笑った。

よく考えてみればシンガーソングライターなんですか?という質問は死ぬほど愚かで失礼な質問だ。そんな失礼な質問に対して最高の回答をしてくださったので購入を決めた。誰がなんと言おうと、彼はシンガーソングライターです。

帰りの電車でさっそく読み進めてみたが、面白かった。波多江さん独自の目線、目の付け所が可笑しい。いい意味で。「ふざけ癖」というエロ本を読むエピソードが好き。


もう一つ気になったブースがあった。高井希さんの「毒にも薬にもならない」という作品。"無料です"表示が目立っていた。タイトルがなんかいい。

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バーっと並んでいるブースの中で気になって声をかけさせていただき

「本当に無料でいいんですか?」と勢い強めに聞いてしまった。

「いいんです、ぜひ持っていってください。」とのことで

「分かりました!全部持っていきます!」と手に取らせてもらった。

家に帰って全部読んだ。面白い。「成熟した大人」というタイトルの作品が好き。人生をボロボロの雑巾とピカピカの雑巾に例えてから成熟した大人ってなんだろうというのが書いてある話。

私は自分の人生のピカピカさ加減に嫌気がさしている。ボロボロの雑巾に憧れるところ、あるある。全然大人になんかなれてない。


・・・といった感じで一期一会を思いっきり楽しんだ。

他にも入場5分で家から持ってきた手提げを無くしたり、AV監督の方の本を買ったり、大ファンの爪切男さんを偶然見つけて写真を撮影していただけたり、母校のサークルを見つけて話せたり、虹色社という会社のブースで素数だけが約700ページにわたってダーっと並んでいる「最大の素数」というタイトルの本の中身を見せられて仰天したり、それはもうイベントだらけだった。

帰り道手提げを無くしたせいでバカほど重くなったバッグを背負いながら、浜松町へ向かう電車に乗る。モノレールのでかめの窓から見えるオレンジ色に染まった街がとても綺麗でただボーッと眺めていた。





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