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ものかきのおかしみと哀しみ

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すれ違った人たち
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2019年4月の記事一覧

世界は個が感じるものでできている

世界は個が感じるものでできている

一切のイデオロギー的な意図とか思想はなくて、僕が「そう思う」だけの話。ポリコレ棒は必要ないので。

何についてかというと時代の区切り的なことだ。個人的には元号が変わるのはひとつの事実として受け止めてるし、それ以上でもそれ以下でもない。

端的に言えば「平成最後のなんとか」「令和最初のなんとか」はもう飽きた。

まあ祭りを盛り上げてるのは、主に大きなメディアとか消費に関連する大きな企業とかなので、個

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胃袋に収まらない文章について

胃袋に収まらない文章について

この人の話していることが書かれてたり、この人について書かれているものなら無条件に読む。そんな人が何人かいる。

仮にそのひとりがAさんだとする。Aさんのことは勝手に天才だと思ってる。同時に自分自身をときに持て余し、そこに生成されたどうしようもない穴によく陥るし、その穴から発せられる思索の言葉に僕はよく絡め取られる。

その言葉はいちいち問いにあふれてるし、ひとつの問いが別の問いの箱を開けてしまい、

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写真徒然 2019.4.28 問われる店

写真徒然 2019.4.28 問われる店

近所(クルマで30分ほどは近所)の「農家の店」で苗を買いつつ、わざわざさんの新店舗『問tou』に足を運んだ。

「農家の店」というのは文字通り、そのまんまそういう店の名前なのだ。信州らしいし、わかりやすい。で、その近く(クルマで10分ぐらい)の小高い丘を上がった「芸術むら公園」に『問tou』はある。

昔は何がしたいのかよくわからない謎の売店(公的な施設にありがちなやつ)が入っていた建物がリノベー

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満員電車で合唱がはじまる

満員電車で合唱がはじまる

太古の人々は何かにつけて踊っていた(らしい)。世界各地の部族単位では、喜怒哀楽はもちろん他者や外部とのコミュニケーション手段としての「踊り」がいまでも使われている。

そう考えると「踊る」のは、人間の進化とかとは関係なく切り離せないものなのかもしれない。

そうか。人は根源的に踊る動物なのか。なんでこんなことを考えてしまってるかというと、前に書いたnoteがなぜかいろんな人に読まれたから。

いや

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「いいね!」や「スキ」がなくても踊り続けるのだろうか?

「いいね!」や「スキ」がなくても踊り続けるのだろうか?

お祭りの輪の中に入れない、というか入らずに外から見ているほうの人だ。熱狂の渦が外気に触れて湯気を立てているのは趣が深い。

べつに祭り全般が嫌いだったり苦手なわけではない。ややこしいな。

学園祭の実行委員とかやってたし、なんなら学校にずっと泊まり込んで祭りの仕込みとかするのも苦じゃなかった。大人になってからも数日間のイベントだけど準備に1年近く掛かるプロデューサーをしたこともある。

まあ、客と

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AIの親になりたくない気持ちって何だろう

AIの親になりたくない気持ちって何だろう

ここのところ、仕事でAI(Artificial Intelligence)の周辺をうろうろすることが多くて、ふと思うことがある。

「AIの親にはなりたくないな」

べつにAIを否定したいわけじゃない。どっちかというと「おもしろい」とさえ思ってる。現実的な面でも、フリーランスでやっている仕事にAIがナチュラルというか、フレキシブルに使えるようになればかなり「助かる」。

たとえば、本の原稿をDTP

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『きのう何食べた?』ドラマ化作品がいい感じなので布教します

『きのう何食べた?』ドラマ化作品がいい感じなので布教します

累計500万部、連載12年の人気作品。なのに、派手さは一切なくずっと愛されてるよしながふみさんの漫画『きのう何食べた?』。40代ゲイカップルの日々の食事が描かれてると言われても、何も知らない人はもやもやしそうだけど、そのドラマ化作品がなんともいい感じなんです。

基本、日本のTVドラマはほぼ摂取しない僕が(最近観たのは『あまちゃん』と『真田丸』くらい? しかも全然最近じゃないし)なんでこのドラマだ

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本に乗って本を食べる

本に乗って本を食べる

気がついたら朝が夜になっていた。

端的に言ってタスクをひたすら食べ続けるように過ぎていった日。

今日中締め切りの第二稿をアップして(今日中ってどこまでだ?)、でもその原稿はほぼそのまま入稿されて組版に回るから原稿整理も同時にして、明日が一日中、打ち合わせや取材で隙間時間しか作業できないので、その次の日に送らないといけない仮構成案作成をヒアリング音源を聞きながら前倒しして、合間に日課の外周りの家

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写真徒然 2019.4.14

写真徒然 2019.4.14

うちのお客さん(6次産業をしている生産者さん)のところで行われた、味噌づくりの集まりに顔を出してきた。

昔は集落の何軒かで集まって当たり前にやっていた味噌づくり。

いまは、農薬や化学肥料を使わずに米づくりをしている農家さんと
お米が縁でつながった東京の人、そして近所の人たちが集まって一緒にやる新しいスタイル。

米麹も自家製なので、まだ発酵の熱でほんのり温かい。塊のままだと米麹が再発酵して60

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「忙しいですか?」と聞かれたときの正解は?

「忙しいですか?」と聞かれたときの正解は?

まあ、そのまんまなんだけど「忙しいですか?」と直球で聞かれたときに、いつもなんて答えるのがいいんだろうと一瞬、空白がある。

同じ業界の人だと、おかげさまでとか、関係者の人なら個別の案件の状況とか具体的な受け答えをすればいい。

だけど言葉に詰まるというか謎なのが、仕事関係でもなく、個人的な付き合いがあるでもない「一応、知ってる人」から「忙しいですか?」が放たれたときだ。

「元気ですか?」ぐらい

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答えのないノート(その1)

答えのないノート(その1)

頭の中には常に、いくつかの問題がストックされている。いくつあるのか数えたことはないけど。

問題といっても解決しないとならない深刻なProblemというより、考えるべきIssueといったほうが近いかも。あるいは命題。

なので「答え」はあるようでない。なんだろう。部分的にいくつかの答えは出せるだろうけど、考えている問題をまるっと消滅させるような答えはなかなかないのだ。

もしかしたら一生考え続ける

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排他的不寛容は自分へのブーメランになるから

排他的不寛容は自分へのブーメランになるから

生きてると、たまに「あなたの○○はダメだ。認めない」と面と向かって言ってくる人と出会うことがあります。ほんと、たまにだけど。

そういうのって、結構頻繁にコミュニケーションがある相手から言われるかというと、そうでもなく、お互いに何か深い話をしたこともないような人からだったりするんですよね。

個人的には、そういうのカチンとくるより「おもしろいな」と思って。
いや、べつにdisってるのではなくて、ほ

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この世にいなくなっても死んでいない人

この世にいなくなっても死んでいない人

不謹慎と思われるからもしれない。僕の中には、この世からいなくなったけれど「死んでいない人」がいる。

ふとした瞬間に本当にそう思うのだ。全然、いなくなってない。リアルに生きていたときと、存在はなにも変わってないと。

たとえば、King of Popマイケル・ジャクソンもそうだし、樹木希林さんなんかもそう。死を受け入れられないとか、スピリチュアルな世界とか、そういうのではなくて。

なんだろう。そ

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職業が認識されない問題

職業が認識されない問題

仕事なにやってるの? と聞かれて〇〇ですとか、〇〇関係すねというやりとり、たまにありますよね。

まあ最近は相手の職業を聞くのは、まあまあ個人情報的なあれとか、そういうの聞かれるの面倒くさい風潮もあるので「ないよ」という人もいると思うのですが。

僕の場合は東京から信州の村に移り住み、フリーランスのライターをしてることもあって、結構聞かれること多いです。

とくに村だと年輩の方以外のメンズで昼間に

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