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福井県農林水産部/橋本大樹さん

飲食店開業のキーマンとなる方にインタビューする「つなぐ人」。福井県での開業準備で心がけることや土地ならではの魅力について、さまざまな分野の方に教わります。今回ご紹介する橋本大樹さんは、福井県庁農林水産部流通販売課で、福井県食材の県外国外の販路開発に携わっています。土地ならではの食材に関する情報収集や、トレンドについてお話を聞きました。

★話を聞いた人
橋本大樹さん/農林水産部流通販売課総括主任
海外赴任の経験もあり、県内事業者の情報にも詳しい。フランス菓子や和菓子が大好きで自他共に認める甘党でもある。部署では飲食店バイヤー(料理人)の方に、食材の手配手配方法などきめ細かい相談も可能だとか。
●福井県食材の情報や仕入に関するお問合せは下記URLまでhttps://www.pref.fukui.lg.jp/doc/021033/index.html

プロフィール

1.冊子に動画、食材イメージを膨らませるツール

福井県と言えばどのような食材をすぐにイメージできるでしょうか?やはり「越前がに」を代表に、海のイメージが強いと思います。意外と知られているのが「コシヒカリのふるさと福井県」なんですが、現在は「いちほまれ」ブランドが全国に流通し食卓で愛されています。多くの自慢する福井県産食材があるのですが、やはり県外の人には認知がまだまだです。

部署では現在、2年に一度「旬の里ふくい」という多言語にも対応した冊子を発行したり、現在は「美食福井」という1年かけて制作した動画での認知向上に力を入れています。一次情報だけでなく、生産者の思いや、他の県産との違い、文化的背景や、その食文化を支える伝統工芸品にいたるまで紹介しており、しっかりとした情報量があります。県外の方が食材の知識を深めるためのツールとして気軽に活用できますし、ご希望であれば冊子は送付することも可能です。ぜひ気軽にお問合せください。

冊子「旬の里ふくい」は取寄せることも可能。その際は農林水産部まで。


食材の魅力を余すこと無く制作された動画「美食福井」


2.「極」シリーズや、そばの在来種など食材のトレンド

世のニーズに合わせプレミアムな食材が珍重されることが増えました。福井県でも、漁師や仲卸の人たちが集まり、国内外どこに出荷しても恥ずかしくない、「胸を張って自慢できる越前がに・越前がれい・若狭ぐじを作ろう」と、大きさや容姿の美しさに拘り厳しい規定をもうけた「極(きわみ)」シリーズが出来ました。現在は県内外の飲食店様に活用いただき喜ばれています。

新たなブランド「極(きわみ)」シリーズ


また養殖業も盛んで「若狭ふぐ」「若狭まはた」「ふくいサーモン」なども質の良いものが普及し始めにわかに注目されています。発酵料理として福井県と言えば「へしこ」が先にイメージ出来るかもしれませんが、個人的には小浜の「なれずし」に注目しています。匂いが敬遠されがちですが、そんなことも無く絶品のものが多い。研究熱心な方がおられ普及に取組んでおられ「こんなのがあるんだ!」と驚きました。

海以外にも山の福井として注目されているのがジビエです。地産地消、その土地に生息する生き物は、飲食店の方の関心度も高く、その美味しさを追求する若い料理人が増えてきました。また処理する団体も増えてきており、福井市内だと「ウエストサイドジビエの会」、「若狭ジビエ工房」などが、料理人さんからの注文にも丁寧に対応し処理をしてくれるそうです。


福井の在来種は「蕎麦鑑定士が選ぶ日本一おいしいそば産地大賞2020」でグランプリを受賞


そして県も力を入れているのがそばです。全国的にそばの品種は改良種が増えているそうですが、良くも悪くもその時代に乗ること無く福井県では在来種が多く存在します。今庄、丸岡、美山などその土地の名を冠する在来種があり、その数は10種を超えるとも言われています。県でもその研究、取組みに力をいれるため「ふくいそばOnline」をリリースしました。在来種は、一般的に風味や香りが強く、蕎麦らしさを味わうことができると言います。実が小さいために収穫量が少ないなどのデメリットもありますが、将来的にはそんな在来種の食べ比べができるイベント企画も進んでいます。


3.どこで仕入れるか?誰と縁を持つかが大切

飲食店の方の仕入については本当に様々です。これ!と言った正解はないかもしれません。どのような料理を提供されたいかで変わりますが、まず開業される土地の縁を辿るのが良いと思います。もちろん福井県には市場が点在します。新鮮な野菜や果物などは道の駅でも入手することが可能です。

嶺北であれば、あわら温泉の料理長などは、丘陵地で季節ごと様々な果物が採れ販売している「JAきららの丘」によく行かれているみたいです。また三国漁港も最近リニューアルし、朝市などにも取組んでいて気軽に魚種を確認することができます。

12店舗が並ぶ「若狭小浜お魚センター」

嶺南では高浜町では魚と旅するマーケット「UMIKARA」がオープンし賑わっていますし、「若狭小浜お魚センター」も気軽です。はじめはそんな施設を利用しつつですが、地域に深く関われば関わるほど福井県では直接生産者の方と強い絆をつくられている傾向があります。またそれを望んで開業する料理人さんも多いと感じます。いざ詳しくなると海老や烏賊の種類がこれほど多いのかと驚くと思いますし、漁火街道ではなんとも幻想的な漁の景色が広がります。土地の人と関わり発見していただきたいと思いますし、逆に知られていない福井の宝の山を見つけていただき、消費者にも教えて欲しいと思っています。(取材日:2022年8月/岡部藤祐)


つなぐ人ーアーカイブ

株式会社やまよ/廣瀬義徳さん(漆器屋)
ラ メゾン ドゥ グラシアニ 神戸北野/土肥秀幸さん(フランス料理)
御料理 一燈/倉橋紀宏さん(日本料理)
Restaurant cadre/濱屋拓巳さん(フランス料理)
むつのはな/五十嵐美雪さん(日本料理)
福井県交流文化部定住交流課/三津谷勇気さん
杉原商店/杉原吉直さん(越前和紙の問屋)
奥井海生堂/奥井 隆さん(老舗昆布店)
福井県農林水産部/橋本大樹さん

福井県での飲食店開業を応援!招福プロジェクトとは

https://note.com/fukuikensyoufuku/n/nadbfc8e662d2

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