収入が減っても大切にしたいこと②【回復~再発~休職編】
閲覧いただきありがとうございます。
私は約2年間、甲状腺の疾患である「バセドウ病」と闘っています。私の場合はフィジカル、メンタル双方で症状が長く続き、辛い日々を送ってきました。
この記事では、私が経験したバセドウ病の予兆から診断、回復、再発、そして休職、復職までの一連の闘病生活を紹介してまいります。
また、仕事内容が変わって収入が大きく減ってしまった話も紹介していきます。バセドウ病ではなくとも、病気によって休みたい方、仕事を見直したい方にも通じる部分があると思います。
体と仕事、家庭と仕事、趣味と仕事どっちが大事?そんな悩みを抱えている方のご参考になれば幸いです。
記事は3回に渡って制作しています。今回は2回目「回復~再発~休職編」です。
前回「予兆~診断編」はこちら↓
収入が減っても大切にしたいこと①【予兆~診断編】|FFman (note.com)
少しずつ回復へ・・・
バセドウ病は体に負担がかかる仕事は控えた方が良いのですが、私はデスクワークですので、医者からの制限は特にありませんでした。
ただ、通勤で疲弊することと、一般的には症状回復まで1~3カ月程度かかることから、当面の間、仕事は完全リモートワークとし、時折有休も取りながら仕事を継続することとしました。
当時私は管理職で、各種折衝、相談等は出社して対応することが常でしたが、背に腹は代えられません。
職場の関係皆さんにもお話しし、理解を得られたことも幸いでした。
特に症状が回復するまでは家で横になり、仕事をし、また横になり、また仕事、という生活が続きました。外に出て気分転換したい気持ちもありましたが、そこはグッと我慢して安静にしていました。
仕事の方は体調が良い時と比較してもスピードが落ちます。物事の判断力も鈍っていることを自覚し始めましたが、ちょうど3月末に一つの案件に区切りがつき、4月も比較的落ち着いた生活をしていました。
そして症状改善を自覚してきました。
体が軽くなってきたぞ!
これで普段の日常を取り戻せる!
あっという間だったな!
長くてつらい症状からやっと解放され、ようやく「元の自分に戻った」と感じるようになってきました。
動悸や頻脈、不眠などの症状もほぼなくなり、あるとすれば多少の疲労感と不安感のみでした。
久々に出社もし、家族で少し出かけたり、行きつけの店にお酒を飲みに行ったり、日常が完全に戻ってきたと思っていました。
初回の診察から4回目(5/22)、検査結果も上向いていきました。
2項目が正常値です。メルカゾールも1日6錠から3錠に減らすことになりました。
症状回復まで1~3か月と聞いていましたので、自分もそうなんだなと思いました。
同時に診断時とは比較できないほどの体調の良さに大きな幸せを感じていました。
少しずつ再発へ・・・
ただ、体調が上向いた半面、徐々に仕事にストレスを抱えるようになりました。私の管轄する部門で複数のシステム障害やインシデントが発生し、リカバリーや各種調整に大きなストレスを受けることになります。それにともない各種症状が出始めました。
不眠や倦怠感、下痢は以前と同じですが、今回は動悸や頻脈はそれほどでもありません。ただし、メンタル面がよりひどい状態でした。集中力低下や神経の過敏度合いが以前よりも高く、非常に大きな不安感にも襲われ始めました。
そして個人的にも仕事でミスを繰り返します。完全に負のループに陥ってしまいました。
かかりつけのお医者さんにも症状を伝え、検査をおこなったところ、正常値だった2項目が基準外(バセドウ病と診察された際とは逆の値)となり、メルカゾールの量を1日3錠から2錠へ減らすことになりました。お医者さん曰く、薬が効き過ぎとのことでした。
セカンドオピニオンへ
その後はまた有休を使いながら何とか仕事をこなしていましたが、症状は悪化する一方です。ここで初めて休職を考え始めました。正直なところ、この状態で、この後に控えている仕事をこなすことが怖くなり、逃げたかったという気持ちもありました。
妻の薦めもあり甲状腺専門のクリニックを受診しました。そこでも「薬の効き過ぎによる甲状腺低下の症状あり」との診断を受けました。
つまり、バセドウ病ではあるものの「橋本病に近い状態」になっていたのです。
おそらく外的要因(仕事上のストレス)も影響しているだろうが、まずは一週間、薬の服用を止め、その後は1日1錠にしてみましょう、との診断でした。
加えて「症状回復まで長くかかるかもしれない」と担当医から言われました。
気持ちが切れそう・・・
この時点で私の気持ちが切れそうになってしまいました。検査結果も症状も一度回復しかけたにも関わらず、また悪化してしまったことにショックを受けました。そして、この症状を抱えながらストレスが多い今の仕事を続ける自信がありませんでした。休職するか、仕事内容を変えさせてもらうか、はたまた転職するか、などを妻と話し始めるようになりました。
そして、様々な角度からメリット・デメリットを検討し、まずは体調回復を優先し、休職を第一候補としました(転職もストレスを抱える可能性もあると判断しました)
ただ、これには思い切った決断が必要です。この先1カ月間、大事な仕事が控えていました。仮に休職する場合、周囲にも迷惑をかけることになります。また、母や妹をはじめ、私の知る限りバセドウ病=休職というイメージはそう多くはないように思っていました。
とはいえ私は治療開始から半年かかっても症状は上向いていない状態です。加えて、今後仮に症状が回復したとしても、また再発する可能性もあります。そして何よりも気持ちが追い付きませんでした…
最終的に出した結論はしっかり引継ぎをおこない休職することでした。
復帰後の仕事内容については体が元気になってから、希望を固めることとし、上司にも話しました。
上司からは
「△△さんや●●君もいるから大丈夫だよ」
「最終的にはちゃんと治して、元の立場で働いてほしい」
との言葉をかけられました。
休職してよいかモヤモヤした気持ちを抱えていましたが、上司の言葉に気持ちが晴れました。
その後各種引継ぎや手続きをおこない休職に入りました。この間、様々な方から温かいお言葉をいただきました。
「とにかく安静にして、また戻ってきてほしい」
「この件、FFmanさんはもう気にしなくて大丈夫ですよ」
「とにかく体を直してください。治ったら飲みに行きましょう」
(仕事で迷惑かけた方に)「事情聞いてたからさ、本当に辛かったよね」
28年間、お世話になっている会社、もともと人がいい会社ではありましたが、休職を通じてより深く感じることができました。
本当に皆さんありがとう。
休職へ
無事、引継ぎも終わり、主治医に診断書を発行してもらい、ひとまず2ヶ月お休みをいただくことにしました。症状が回復しなければ休職期間はまた延長するつもりでした。
この間はとにかく家で休んでいました。やはり仕事が頭から離れるという状態は大きいです。精神的にかなり楽になり、不安感等のメンタル面の症状も軽くなってきました。
それに付随して不眠や下痢等、フィジカル面の症状も全般的に回復してきました。
休職の間に実家にも帰省ました。実家は海に面した静かな場所です。2週間ほど滞在しましたが、本を読んだり散歩したりして静かに過ごしました。
そんな「静養」を経て検査した結果が以下です。
2項目で基準値内に収まり、明らかに良い方向に向かい始めています。本当に分かりやすい体だな・・・と自分に向かってつぶやきました。
休職期間中、今度こそ再発だけは避けたいと強く思うようになりました。加えて、これまでの体調の経過と仕事の状況(ストレス要因)を振り返りました。それが以下の表です。
もちろん薬の処方にも影響されていますし、私は専門家ではありません。あくまでも個人的な見解です。
やはり少なからずストレスも影響していると個人的には推測しています。
「病は気から」「ストレスは万病のもと」とは言いますが、この歳になるまで気にしていませんでした。あらためて胸に刻んで大切にしていきたいと思う言葉です。
次回は「復職・大切にしたいこと編」です。
収入が減っても大切にしたいこと【リスタート編】|FFman (note.com)
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