見出し画像

なぜ学校が建つのはカンボジアなのか?

疑問に感じたことはありませんか?歴史的、社会的背景から現状をまとめ、一定基準を満たした全15個の企業・団体・個人を調べました。(詳細は省略)

カンボジアに学校が建つ背景

経産省のレポート(2020)によるとカンボジアは、都市化も急速に進み、経済成長率も7%を維持して成長し続けていました。世帯所得も全体的に大幅に上がっています。相対的貧困率は日本と同じくらいです。

それではカンボジアで学校が必要とされる背景には何があるのでしょうか。

歴史的背景

カンボジアは1970年代ポル・ポトによる恐怖政治が行われ、知識人や都市生活者たちを徹底的に殺戮し、学校もつぶされました。その結果、カンボジアの学校教育は、和平が実現し社会が安定する90年代半ばまでないがしろにされてきました。(参照元)

教育機会がずっと保障されてこなかったのですね。

社会的背景

歴史的背景のもと、現状、大人は教育を必要と感じていないことが多かったり、生活のための労働が優先されたりするという背景もあります。そのため、義務教育の小中学校でも、卒業率は半分程度となっています。(参照元)

経産省のレポートにあったように、カンボジアは経済的に著しい発展を続けています。その上で、経済格差、そして教育格差が生まれているのが現状です。

経済が発展しているからこそ、学歴を必要とする仕事も増えており、教育の必要感は高まっているでしょう。しかし、特に農村部ではその教育を行える環境が整っていません。必要感に環境が追い付いていないのです。

実際に学校を立てた方々の理由

上記のように様々な背景から、教育の必要感の高まりに対して環境が追い付いていない現状が生まれています。大人が必要感を感じていなくとも、子どもが必要感を感じていることもあるでしょう。

それでは、実際にカンボジアに学校を立てる方々はどのような理由でその活動を行うことにしたのでしょうか。

端的にいうとどの方々も、カンボジアの中で、学校を必要としている子どもたちに出会った、またはその状況を知ったことがきっかけでした。

特別にカンボジアが何かあるというよりは、困っている人を知ったからその課題を解決しようと思った、その場所がカンボジアだったということのようです。

なるほど!と思いました。困っている人に手を差し伸べる、その行動の結果だったのですね。その他、バングラデシュなどカンボジア以外の国で学校建設をしている人も同様の理由しか見つけられませんでした。

調べてわかったこと

いくつかの発見がありました。

・学校建設とはいっても、新設と増設・修理の主に2パターンに分かれる。

・どの団体も公立の学校を設立している。

・学校だけではなく、図書館や井戸、道路などのそこで必要とされているものを作っている方もいる。学校の設備を支援する場合もある。

・現地では、教員の給与が低く、給与未払いや、教員が副業しなければならないなどの理由から運営が立ち行かなくなることがある。

考えたこと

学校を新しく建てる。それが既にインターネットがある環境だからこそ、日本のような固定概念の無い状態で「教育が何を求められているのか」「本当に必要な教育とは何か」を考え、実践することができるのではないかと思っていました。

しかし、現実的には学校を建設した後は教育省に受け渡すことになり、上記のことをやるなら、私立学校を立てる、または受け入れてくれる学校を探すことになります。

そして、学校建設の支援がずっと続いていることにも疑問があります。その根本には貧困や予算不足などがあります。生活に精一杯な状況で学校に通うなど考えられないでしょう。

現状、カンボジアの全ての子どもたちが学校に通うには1万以上の教室が不足しているようです。(参照元) これからもしばらくは学校建設の支援は必要となるでしょう、その先に、その根っこに何があるのか。

飢えている人には魚を上げるだけでいいのか、また、釣り方を教えるだけでいいのか。その背景や継続的な運営も考えていきたいなあと思いました。

最後に、カンボジアの学校建設が他国より多くみえるのは、それだけ情報が出ているからだと思いました。メディアでも取り上げられ、カンボジアを訪れる人も増えて…
情報が発信され,知る人が増えれば、行動する人も増えるのだと感じました。

最後までお読みいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?