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【読書感想文】『WHO YOU ARE』

(このnoteは2分で読めます。約2,500文字)
Amazonのサイトを眺めていると『あなたへのオススメ』の箇所に『WHO YOU ARE』という本が表示されていました。概要を読んでいると、どうやらこの本は企業文化をどのように醸成するかに関して、歴史的な偉人から学ぶという本でした。

組織論などの本をAmazonで購入した覚えはありませんでしたが、『WHO YOU ARE』の評価が4.0を超えていたため購入して読んでみました。紙媒体の値段は2,000円弱でしたが、電子書籍は1,000円弱でした。50%ほどの割引が入っていたことも、購入を後押ししてくれました。

このnoteでは、『WHO YOU ARE』についての読書感想を書きます。内容の要約でなく、あくまで私の感想ですのでご了承ください。主観的な感想も多くございますので皆さまの広いお心で読んでいただけますと幸いです。

【総評】
オススメ度:★★★☆☆
読みやすさ:★★★☆☆

【対象とされる読者層】
・ベンチャー創業者
・企業文化をどう作るか悩んでいるCEO
・人事
・リーダー

企業文化をどう醸成するかについて書かれている書籍ですが、体系だって説明されている本ではない気がします。あくまで参考書籍にするのがこの本との良い距離感だと思いました。

✅1、総評

1-1、成功している企業ではなく歴史に学ぶ

成功している企業について、どのような文化が成功につながっているかを分析する書籍は世の中に多く出版されています。それに対して、『WHO YOU ARE』は歴史上の人物にその文化的成功の秘訣を学ぶという点で、他の書籍とは一味違うような印象を持ちます。

  • 人類で唯一奴隷革命を成し遂げたハイチの指導者、トーサン・ルーベルチュール

  • 700年も武士による支配を可能にした日本の侍

  • 世界最大の帝国を1000年前に築き上げたチンギス・ハン

  • 殺人の罪で刑務所に入りギャングたちを統率した男、シャカ・サンゴール

上記、4人(侍は一人の人ではなく侍文化として取り上げられている。)から教訓を学びます。勉強不足の私は、トーサン・ルーベルチュールとシャカ・サンゴールを恥ずかしながら知らなかったので、どういった人物かこの本から学びました。

1-2、企業文化の体系的分析というよりは逆張りな印象

多くの企業に定められている10箇条ほどの行動指針によって企業文化が形作られるのではなく、企業文化を醸成するのは行動そのものである、というのが『WHO YOU ARE』の主張である気がしました。

『WHO YOU ARE』は体系的な企業文化醸成の仕組み解説というよりは、今実施されていることに対する批判を展開し、歴史上の人物から正しい観点を学ぼうとする書籍です。そのため、世の中的に受け入れられている定説の逆張りをするような書籍だと感じました。

それが100%正しいと鵜呑みにするというよりは、『こういった側面もあるんだな。』と参考にするのが良いと思います。

企業文化の醸成という意味では、以前読んだネットフリックスについて書いた『NO RULES』の方が参考になるような気がしました。


✅2、印象に残った内容と感想

2-1、第4章 もう一つの武士道 シャカ・サンゴールの物語

文化は信条ではなく行動の積み重ねなので、

このフレーズが印象的でした。行動指針のようなものを定めている企業は多いと思いますが、企業文化の本質とは行動指針ではなく、行動の積み重ねなのです。つまり、いくら素晴らしい行動指針を定めたとしても、それが抽象的であれば、実行に移されることはなく意味のないものになってしまいます。

また、具体性を伴っていたとしても、それを実行に移す社員がいないのであれば企業文化とは言えません。行動指針は、実行に移されるように絶えずチューニングされる必要があります。

2-2、第7章 現代社会の多様性

本書の主題とは逸れる部分ですが、以下の記載が印象に残りました。

自己啓発の神様として知られるトニー・ロビンズは、人生の質は自分自身に問いかける質問の質に左右されると言う。「なぜ私はこんなに太っているのだろう?」と自問すれば、「それは私が意思の弱いバカな人間だから」と脳が返事をする。ダメな質問にはダメな答えしか出せず、結局ダメな人生を送ってしまうとロビンズは言う。もし「どうすれば、今あるたくさんのリソースを使って、これまでで最高の体型になれるだろう?」と自問すれば、「質が高く健康な食事をし、プロスポーツ選手並みに運動すれば、120歳まで生きられる」と脳が答えてくれるはずだ。

セルフコーチングができる方が、質の高い人生を送れているのは、自分自身に対して質の高い質問を投げかけているからなのではないかなと思いました。

2-3、第10章 まとめ

第10章が『WHO YOU ARE』の最後の章で、ここまで述べられてきた内容の総括が記載されています。時間がなければ第10章だけをさらっと読めば本書の内容は理解できます。ただし、まとめだけを読むとあっさりしすぎて『え、これしか書いてなくて、これが重要なの?』と疑問に思ってしまうかもしれません。

その意味で、第10章は良くまとまっていますが、ここに到達するための前段階として第1~9章を熟読するのが良いでしょう。

第10章では、文化のチェックリストが挙げられており、印象に残っています。

  • 文化のデザイン

  • 文化の刷り込み

  • ショッキングなルール

  • 外部のリーダーシップを取り込む

  • 見せしめ

  • 倫理規範を明確にする

  • 文化規範にインパクトある定義を与える

  • 言行一致

  • 何が一番大切かを行動で示す


✅3、書籍紹介

【総評】
オススメ度:★★★☆☆
読みやすさ:★★★☆☆

【対象とされる読者層】
・ベンチャー創業者
・企業文化をどう作るか悩んでいるCEO
・人事
・リーダー

企業文化をどう醸成するかについて書かれている書籍ですが、体系だって説明されている本ではない気がします。あくまで参考書籍にするのがこの本との良い距離感だと思いました。

過去の読書感想文はマガジンでまとめております。ぜひ読んでみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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