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【読書感想文】『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』

(このnoteは3分で読めます。約2,400文字)
『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』を読みました。最近読んだ本の中で一番良かったかもしれません。この本に支払った金額以上の価値がありました。

書店に行くと『SHOE DOG』と『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』が横並びになって陳列されていることが多いです。両社とも世界的な企業であり、どちらもレビューでは高評価を獲得しているためかと思います。先日、書店を訪れた際に私はこの2冊を購入しました。

先週『SHOE DOG』を読み、今週『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』を読みました。先週のnote記事でも書いたのですが、『SHOE DOG』はなぜそこまで高評価なのか正直分かりませんでした。

そのため、『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』についても『もしかしたら、あまり期待できる本ではないかもしれないな。』と思っていましたが、実際は真逆でした。この本はとても素晴らしい書籍でした。

このnoteでは、『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』についての読書感想を書きます。内容の要約でなく、あくまで私の感想ですのでご了承ください。主観的な感想も多くございますので皆さまの広いお心で読んでいただけますと幸いです。

【総評】
オススメ度:★★★★★
読みやすさ:★★★★★

【対象とされる読者層】
・ビジネスパーソン全般
・ベンチャー企業で働く方
・どのように組織作りするか悩んでいる方

本書は450ページとボリュームが多いのですが、各章でテーマが分かれているため、読みやすい構成となっています。

✅1、総評

1-1、ボリュームを感じさせない構成

前述の通り、本書は450ページあり読了までにはそれなりの時間がかかります。

しかし、全10章に分けた構成となっており、各章内の構成は、冒頭に抽象的な話をし、次にインタビュー等の具体的な内容を示し、そして、最後にまとめを持ってくる構成を取っており、同一になっています。

そのため、読み手側も『今何が語られていて、自分はどこにいるのか』迷子になることはなく、ストレスがなく読み進めることができました。ボリュームはそれなりにあるのですが、そのボリュームを感じさせない構成でした。

1-2、どういった失敗があったか詳細に記述されている

本書に登場するNetflix内のカルチャーは、古典的な日本の大企業のそれと一線を画しています。それゆえに、私は憧れを抱いたのですが、Netflix内でも失敗はあったようです。

今は上手くいっているカルチャーでも、それを定着させるためにどのような困難があったのか詳細に説明されています。マイナス面もしっかり伝えてくれたことで好印象を持てました。

また、革新的なカルチャーを取り入れるうえでどういったことが障害になってくるのか勉強になります。


✅2、印象に残った内容と感想

2-1、第1章 最高の職場=最高の同僚

本書で紹介されるNetflix内部のカルチャーは、Netflixには優秀な人間しかいない状態を作って初めて発生することができるカルチャーばかりです。例えば、第2章以降でNetflixでは各ポジションに意思決定権を持たせ、上司にいちいち確認する時間を省いている主旨の内容が出てきますが、これについても、Netflixの社員が優秀であることが前提です。

第1章では、やむを得なず実施したレイオフによって、かえって『能力密度』が上がったことが説明されています。また、集団に数人凡庸なメンバーがいるだけで、そのパフォーマンスが広がって組織全体のパフォーマンスが落ちてしまうというフェルプスの研究も引用されていました。

2-2、第2章 本音を語る(前向きな意図をもって)

Netflixでは、率直に自分の意見を相手に伝えるカルチャーがあることが説明されています。この部分は某コンサルティングファームの『トークストレート』によく似ているなと思いました。

また、フィードバックのガイドライン『4A』が紹介されており、これは非常に参考になりました。

  1. 相手を助けようという気持ちで(AIM TO ASSIST)

  2. 行動変化を促す(ACTIONABLE)

  3. 感謝する(APPRECIATE)

  4. 取捨選択(ACCEPT OR DISCARD)

詳細は割愛しますが、確かに上記4つを組織全体で実行できているのであれば、率直なフィードバックによって個々の能力がどんどん上がってくのだろうと思いました。

2-3、第6章 意思決定に関わる承認を一切不要にする

『上司を喜ばせようとするな 会社にとって最善の行動をとれ』という記述が印象的でした。多くの企業では上司=人事評価者になる場合があり、それゆえに上司の意向に沿った行動をしようとしてしまいがちです。

しかし、Netflixではそれを明確に否定します。重要なのは上司の評価ではなく会社にとって最善な行動をとれたかどうかです。そのため、上司に対して意見を言うことについて、それが会社にとって最善な行動だと個々人が判断できたのであれば、ためらいはありません。

『上司を喜ばせようとするな 会社にとって最善の行動をとれ』というコンテキストが社員全員に浸透しているのであれば、会議は相当建設的な議論ができる場になると思いました。


✅3、書籍紹介

※冒頭部分に記載した内容を再掲します。

【総評】
オススメ度:★★★★★
読みやすさ:★★★★★

【対象とされる読者層】
・ビジネスパーソン全般
・ベンチャー企業で働く方
・どのように組織作りするか悩んでいる方

本書は450ページとボリュームが多いのですが、各章でテーマが分かれているため、読みやすい構成となっています。

過去の読書感想文はマガジンでまとめております。ぜひ読んでみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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