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発達に「特性」がある子に心がけたい声かけとは? 厳しいしつけは逆効果

みんなと一緒に、同じペースで行動することが求められる学校では、特性がある子は目立ったり注意されたりして心がすり減りがちです。

「ほかの子よりもできないことが多い」「集団の中で浮いてしまう」「親や先生によく注意される」といった経験が積み重なることで、自己肯定感が低くなりがちです。
学校で人と比べられ傷つく体験が増えると、二次障害を起こす原因にもなります。
「親がよかれと思って厳しくしつけるほど逆効果で、親子でつらくなります。
家では子どもが安心できるよう、小さなことでもこまめにほめて、自己肯定感を高めることを優先させましょう。

 声かけのポイントは「肯定で始め、肯定で終える」ことです。
「子どものできていないことではなく、今、すでにできていることに着目し、ささいなことでも声に出して明るく伝えてみてください。ほめっぱなしで会話を終えるようにすれば、自然と子どもは成長していきます」
 
■STEP1 子どもの行動や発言を「肯定」する
ついわが子には厳しい目線を向けてしまいますが、叱るよりほめるを優先! 「できて当たり前」のことでも、頑張りを認めてと吉野さん。
<声かけ例>
朝の支度が中途半端になっているとき
OK
「くつ下が履けたんだね」
「時間割をそろえてあるんだね」
「あとは歯みがきだけだね」
NG
「また水筒入れてない!」
「忘れ物しないでよ」
「もう、さっさと終わらせて」
<声かけのポイント>
「ほめるところが見つからない!」と思ったら、実況中継をするだけでOK。今していることを親が言葉にして聞かせることで「自分はできた!」という認識と記憶が残ります。ささやかなことでも手伝ってくれたら感謝を伝えて。
■STEP2 「わかりやすい指示」を子どもに出す
「頑張って」「ちゃんとして」などの漠然とした指示は伝わりづらいもの。選択肢を示したり、具体的に次にやることを指示したりして、「できたらほめる」を繰り返しましょう。
<声かけ例>
部屋を片づけてほしいとき
OK
「本は本棚にしまおうか」
「おもちゃは黄色いカゴに入れよう」
「1人で片づける? お母さんとする?」
NG
「早くきれいにして」
「床にあるもの全部しまってね」
「もう、いつも散らかすんだから」
<声かけのポイント>
特にADHDやLD傾向のある子には、完璧を求めるとかえってかんしゃくが強まる場合も。
簡単な目標を2、3ステップに分けて具体的に指示を出しましょう。
できたことはすぐにほめて、自己肯定感を引き出してあげてください。
 
はじめは、ほめていても声がイライラしたり顔が無表情だったりして、子どもにうまく伝わらないかもしれません。でも少しずつ練習することで、必ず親子関係は変わります。



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