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怒っている頭のいい人はおもしろい


2024年8月1日(木)朝の6:00になりました。

毎朝6:00投稿をはじめて、20ヶ月目に突入しました。

どうも、高倉大希です。




おもしろい人は、たくさんいます。

その中でもとくにおもしろいのが、怒っている頭のいい人です。


理性を失っている姿が、滑稽だという意味ではありません。

怒りの表現方法が、おもしろいなと思うのです。


怒っている頭のいい人は、怒っているのに理路整然としています。

怒っている頭のいい人は、怒っているのにユーモアをちらつかせます。


何かを絶対的な善にしたり、絶対的な悪にしたりして行動することは簡単なことである。むしろ、善悪の相対化のなかで、その両面をよく認識し、それに正面から立ち向かってゆくことによってこそ、事態が開けてくるのではないだろうか。

河合隼雄(2014)「大人になることのむずかしさ」岩波書店


ああ、怒ること自体が駄目なわけではないんだ。

そんな人を見るたびに、いつもこう思います。


アンガーマネジメントとは、きっと怒りを消し去ることではありません。

怒りの表現方法を、コントロールできるようになろうぜという話です。


頭のいい人は、怒りの原因になっているものの分析が上手です。

なぜそうなっているのかを分析して、自分で納得するのです。


世の中のほうは、私のためにあるわけじゃありません。私たちが生まれてくる以前から世の中は先にあります。私の好き嫌いとは関係なく、すでに世の中は存在している。だったら、とりあえず受け入れるしかありません。それが大前提です。

養老孟司(2023)「ものがわかるということ」祥伝社


複雑を避けたシンプルと、複雑を経たシンプル。

ネガティブを避けたポジティブと、ネガティブを経たポジティブ。


もしかすると見た目は、よく似ているのかもしれません。

ところが両者は、まったくの別ものです。


思考を避けた怒りと、思考を経た怒り。

これらも同様、まったくの別ものです。


シンプルを実現するのはシンプルじゃない。スティーブ・ジョブズは「思考を整理し、シンプルにするには努力がいる」と述べている。アラブには、明快な文章についてこんな表現がある。「理解するのに技術はいらなくても、それを書くには名人の技がいる」

ナシーム・ニコラス・タレブ(2017)「反脆弱性 上」ダイヤモンド社


複雑が悪いわけでも、ネガティブが悪いわけでもありません。

当然、怒ることが悪いわけでもありません。


それ自体が駄目なのだと決めつけて、勝手に頭を悩ませがちです。

大切なのは、そこで生まれたエネルギーをどう表現するかです。


現在に対する怒りが、新しい未来を生み出します。

だからこそ、怒っている頭のいい人はおもしろいのです。






サポートしたあなたには幸せが訪れます。