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チームとしてもっとも避けたいのは、認識のズレを長く抱えること


2024年4月16日(火)朝の6:00になりました。

彼らは「私が」などと考えず、「我々が」と考える。

どうも、高倉大希です。




一生懸命取り組んだのに、蓋を開けてみれば全然違うことをやっていた。

一生懸命取り組んだのに、蓋を開けてみれば他の人も同じことをやっていた。


チームとしてもっとも避けたいのは、認識のズレを長く抱えることです。

認識がズレたままだと、せっかくのチームの強みが台無しになってしまいます。


大切なのは、ズレて当然だという前提に立っておくことです。

わたしたちが人間である限り、認識のズレはほぼ確実に発生します。


運命をともにする者同士の信頼感、「沈んだらおしまいなんだ」という緊張感、だからこそ助け合おうとする心のあり方は、会社組織でもまったく同じなんです。

糸井重里、古賀史健(2018)「古賀史健がまとめた糸井重里のこと」ほぼ日


だからこそ、細やかなすり合わせが必要です。

ズレを抱える期間が長ければ長いほど、修正が大変になります。


本来ならば、注力事項にコストを割けたはずなのに。

ズレを修正するために、足踏みせねばなりません。


完成していなくてもいいから、途中経過を開示しろ。

多くの新人研修等で、このように言われる理由も結局は同じです。


社会的な目的を達成するための手段としての組織の発明は、人類の歴史にとって一万年の労働の分化に匹敵する重要さを持つ。組織の基礎となる原理は、「私的な悪徳は社会のためになる」ではない。「個人の強みは社会のためになる」である。これがマネジメントの正統性の根拠である。そして、マネジメントの権限の基盤となりうる理念的原理である。

P.F.ドラッカー(2001)「エッセンシャル版 マネジメント 基本と原則」ダイヤモンド社


チームとしてもっとも避けたいのは、認識のズレを長く抱えること。

そう考えると、アウトプットにはよいことしかありません。


仮にアウトプットしたことが、ズレていたとしてもそれはそれでOKです。

チームとしてもっとも避けたい状況を、未然に防ぐことができるからです。


だからよいチームでは、よくない情報ほど速やかに共有が行われます。

一方わるいチームでは、よくない情報ほど速やかに隠蔽が行われます。


「仲が良いチームだからうまくいった」というのは一見正しいようでいて、この発想こそがとんでもない間違いなのです。本来、一人ひとり、感じ方や考え方は少しずつ違います。違っていて当たり前です。育った環境から学び働く環境まで、すべてが「別の人格」なのですから。だからそれぞれが完全にわかりあえたり、意見がぴたりと重なりあったりすることなんてありません。プロの集団が物事を決めていく時には、それを前提にすべきなのです。

工藤勇一(2024)「校長の力」中央公論新社


認識はズレるものだという前提に立ち、細やかな情報共有を行う。

その中でズレを微調整しながら、チームとして前に進んでいく。


これはもはや「そうした方がよい」とか、そういう話ではありません。

考えれば考えるほど、「必然的にそうなっていくはずだ」という話です。


チームとしてもっとも避けたいのは、認識のズレを長く抱えることです。

それを避けるためのアクションならば、大いに歓迎されなければなりません。






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